【13】勇者と魔王 2

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ガーネット街の南西に位置する焦土

    傾きかけた太陽が大きなドラゴンを焼き付けている。
    その大きなドラゴンは獣肉の燻製に夢中だ。
    アインは剣を抜き、そうっとドラゴンに背後から近付いた。

あと5メートル……
ドラゴンは本能のままにひたすら肉を食らっている。


あと4メートル……


あと3メートル……


ゴトッ
アインの足が石にぶつかった。

その刹那ーー
「アイン!危ない!」
ブンっ!!
ドラゴンのしっぽはムチのようにしなりアインを襲った!
バキッ!!
アインの体にクリーンヒットした。


ドン!ゴロゴロゴロゴロ……
「ぐっ、ぐはっ!」
5メートル程飛ばされ、更に体はダイスのように転がった。
「アインーー!!」
アインは起き上がれずにいるーー

    ドラゴンは獣肉の燻製をたいらげ、視線をアインのほうに向けるとゆっくりと近付いていった…
ドシィン……ドシィン……

「アイン!エリ草だよ!頑張って飲んで!」
    アインは這いつくばったまま、なんとか口に含んだ。
「次、これ!」
次々とお手伝い妖精が準備する。
仰向けになって何とかハイポーションで流し込んだ。普段なら何ともない動作がとてもキツかった。アバラが何本か折れたのだろう。

    ミスリル製装備は大抵のドラゴンの攻撃は耐えられる。しかし、衝撃を軽減させられる訳ではない。
    ましてや、このドラゴンは今までアインが対峙してきたドラゴンとは一回りも二回りも大きかった。

「よし、動ける」
エリ草が効いた。起き上がるアイン。
お手伝い妖精が剣を手渡した。
「サンキュー!」その言葉が言い終えた瞬間
ーードラゴンが襲いかかってきた!
噛みつこうとするが、軽い身のこなしで避けるアイン。
ドラゴンの横から斬りかかる!
ザシュ!!
「グォォォーーーーッ!!!」
「固いなっ!」

    固い鱗に阻まれ致命傷には程遠かった。
ドラゴンがいきり立って迫って来る!
噛みつき! そして、しっぽをぶん回し! また噛みつき!
    最初の噛みつきは盾でいなし、迫るしっぽを寸での所で伏せてかわし、引き続き迫るキバは地面を転がるようにして避けた!
一旦距離を取るアイン。
「グォォォーーーーッ!!!」
ドラゴンは再度吼えた。
威嚇と苛立ちが交ざったような声だ。
「グルルルルッ!!!」

(突っ込んで来たらかわして切るっ!)

ーー「待って!」
女性の声だ。
アインは驚きその方向に視線を送る。
黒い髪に白い肌。声の主はマーシャだったーー

店主 アイン
創業108日目
有名道具屋で信頼の勇者


読んで頂きありがとうございました!
登場した人物、レシピ品全てフィクションです。
気になるレシピがあれば実際に作って頂いても構いません(作ってもらえたら飛んで喜びます)

作中に出ても良い店主募集中。
店主名、オーナー番号
をTwitterでDM下さい。
普段のプレイスタイル等入れてもらえたらなるべくそれに沿って書かせて頂きます。
登場する話は事前にDMで確認して頂いた後掲載させて頂きます。

各物語のイメージ画像募集します!募集させて下さいー!
物語を読んでみて浮かんだイメージがあればそれをお願いします。
又は次の物語の画像書いて頂けるというのであれば掲載前に物語をDMで送信します。
もしくは既にオリジナルのキャラ等の画像あれば、その画像を元に物語を考えます。
名前、職業種の設定あれば教えて下さい。
提供して頂いた方のお名前はその物語内の1番上に紹介させて頂こうと思ってます。
例「イメージ画 ~様から提供」みたいな感じで。
よろしくお願いしますー!


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