医学部入試で知っておきたい4つのポイント【医学部AtoZ】2024分割版①医学部入試の基礎知識
SAPIX YOZEMI GROUP で毎年刊行している『医学部AtoZ』『東京大学・京都大学AtoZ』『早稲田大学・慶應義塾大学AtoZ』。
AtoZのネーミングの通り、各大学・学部の基礎知識から最新情報まで盛りだくさんの内容です。
本記事では『医学部AtoZ』2024の中から、「①医学部入試の基礎知識」をお届けします。
前半の内容は無料で閲覧でき、後半は有料(300円)。
テーマ①~④まとめ版は700円です。
医学部受験生の皆さま・保護者さま・指導担当の先生方に必要な内容をギュッと詰め込みました!ぜひご活用ください。
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※本記事の内容は、2024年6/30時点の情報です。最新情報は各自でご確認ください。
◆医学部入試の基礎知識
医学部をめざすなら知っておきたい4つのPoint
Point1<入試制度>
国公立・私立、それぞれ異なる特徴を理解しよう
国公立大学と私立大学では医学部の一般選抜の方法は大きく異なります。
図表1の通り、国公立大学の場合、〈前期日程・後期日程〉とも、大学入学共通テスト(以下、共通テスト)と各大学が実施する個別試験(2次試験)の受験が必要です。共通テストは前期・後期とも6教科8科目、2次試験は前期で学科試験と面接が課されます。後期では学科試験を課さず、小論文と面接による大学が一般的です。
一方で私立大学の場合、各大学の個別試験においては、1次試験で英語・数学・理科2科目、2次試験で小論文と面接を課すのが一般的です。また、半数以上の大学が、主に共通テストの結果を合否判定に利用する共通テスト利用入試を実施しています。ただし、共通テストでは英語・数学・理科2科目以外に国語なども必要となるケースがあるので注意が必要です。
Point2<大学入学共通テスト>
共通テスト攻略が合格を掴むカギに
医学部では、全ての国公立大学が2段階選抜を予告しています。これは、共通テストの成績によって志願者を事前に選抜(第1段階選抜)した上で、2次試験を実施する制度です。共通テストの結果によっては第1段階選抜で不合格となり、2次試験に進めない仕組みです。
共通テストの得点が振るわない場合は、出願校を変更しなくてはならないケースがあるので、まずは共通テストで十分な結果を出すことを目指しましょう。共通テストで高得点を取れれば、2次試験にも自信を持って臨めますし、私立大学の共通テスト利用入試で合格を掴むこともできます。過去問や模擬試験を有効に活用し、しっかりとした対策を講じることが医学部合格のカギとなるでしょう。
新しい科目の「情報Ⅰ」は大学によって配点はさまざまです。これについても事前に確認しておきましょう。
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Point3<総合型選抜・学校推薦型選抜>
募集枠は拡大傾向 積極的な活用を
近年、〈総合型選抜・学校推薦型選抜(以下、特別選抜)〉の募集枠は拡大傾向にあり、医学部入試においても、ほとんどの国公立大学が特別選抜を実施しています。したがって、出願が可能であれば、受験機会を増やすという観点からも、受験を検討してみると良いでしょう。
特に医学部入試においては、地域による医師の偏在という問題を解消するため、「地域枠」として募集するケースがあります。特定地域での医療活動を希望する受験生は調べておきましょう。卒業後の進路に一定の条件が課されますが、倍率が低く「穴場的」なケースもあるので、実施大学や倍率などの実施状況を調べておきましょう。
また、国公立大学の特別選抜では、多くの場合、共通テストの受験が必要です。一般選抜と同様、共通テスト対策は欠かせません。
Point4<医学部医学科の学費>
私立の学費はかなりの高額になる場合も……
国公立大学の学費は医学部以外の学部と同様で、6年間の総額では350万円程度(公立大学の場合、設置自治体以外の出身者は割高)です。一方の私立大学はかなりの高額で、全大学の平均は国公立大学の10倍くらいとなります。6年間の総額が4,500万円を超える大学もありますので、志望校の検討の際には十分な確認が必要です。奨学金制度などの活用も含めて、早いうちから確認・検討を進めておきましょう。
医学部入試最新概況
私立の志願者が増加/選抜方法等の変更による影響にも注意が必要
2024年度の志願状況
国公立大学医学部医学科の志願者は全体では減少しましたが、募集の主体である〈前期日程〉は2023年度から横ばいでした。共通テストの平均点は
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