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5歳児でも取り組める金融教育

家庭内で「稼ぐ」から始めた金融教育が8か月経ち、今ではまた次のステップへと学習を進められているような気がしている。

「朝の戦い」に勝利を、、、

5歳児の長女の朝の用意とお風呂上がりにパジャマを着せるのに苦労が続いていた。特に朝は「朝食を食べる、着替える、歯ブラシをする(親が)」の3つのタスクがあるわけだが、これらのタスクに取り掛からせるために我々親は「早く終われば本が読めるよ!」とか「早く終わればテレビが観れるよ!」など、毎朝さまざまな動機づけを与え子供に行動を促すようにしていた。

ただ、このような動機づけも毎日同じ動機づけが通用することもなく、たかだか3つのタスクを完了させるだけでも文字通り「朝は子供たちとの戦いの時間」となっていた。

その戦いに勝利の兆しを与えたのが中学1年の長男に行っていたお小遣いを「稼ぐ」という金融教育だ。

5歳児でも「稼ぐ」が分かるのか?

コンビニなどに娘を連れて行くと「セルフレジ」をやりたがる。それを見ていて、ひょっとしたら中学1年の長男に行っているお小遣いを「稼がせる」という金融教育は5歳児の長女にも通用するのでは?と考えるようになった。

2021年12月20日より実験的に5歳児にお小遣いを「稼ぐ」ことが出来るタスクを設定してみた。タスク内容は次の通りだ。

朝ご飯を8じまでに食べ終わる:10ポイント(10円)

毎朝「長い針が12になるまでにご飯が食べ終わったら10ポイントだよ!」という促しは必要ではあったが、予想以上の効果を得ることができた。

まず親として「朝の戦い」とは「子供が行動を起こすための動機づけと同期探し」となる。この作業が「ポイントがもらえるよ!」というものに集約されたのだ。これは本当にストレスが軽減された。毎日移り行く子供の興味を追いかけ毎朝「早く終われば○○が出来るよ!」というのは本当に骨が折れる作業だ。しかしながらこれが「ポイントがもらえるよ!」という事に集約されたのは本当に大助かりだ。

なので最初のハードルであったお小遣いを「稼ぐ」というアプローチは5歳児でも理解できたようだ。

「稼いだ」お小遣いを「使う」ことは理解できるのか?

5歳児に対する金融教育の次のテーマは「使う」ことになる。5歳児の娘は「数字」はわかっているが、「引き算」などはまだできない。なので溜まったポイント(お金)を使ってポイントが無くなるという事が出来るのか?という疑問があった。

まずポイントが溜まるという事はとてもよく理解が出来ていた。5歳児の娘が稼いだお小遣いは電子マネーのアプリ「Kyash」を利用して入金していた。ゆえに娘は毎日「ポイント(お金)が増えていく」という事は理解できているようだった。100ポイントになった時は「やったー!!!」と声を上げて喜んでいた。

次にポイントを使って初めてのお買い物に出かけた。ちょうどその時5歳児の長女が「お兄ちゃんが食べてた男梅シートを買いたい」と言ったので近所のコンビニにお買い物に行った。

娘が稼いだお小遣いだと、その時110円のおしゃぶり男梅シートが買えたので、それを買って家に帰った。

家に帰った際に、電子マネーアプリ上のお金が「10円」に減っているのを見せて、「使ったら減る」という事を理解させようとした。

すると娘はポイントがなくなった!という事を理解したようだった。

この「稼ぐ」「使う」という体験を何度か繰り返すうちに自然と5歳児の長女はお小遣いを「稼ぎ」そのお小遣いで自分の欲しいものの為に「使う」という事を理解しはじめたようだ。

初めての買ったものは「男梅シート(110円)」、次に買ったものは「100均のおもちゃ(110円)」その次は「塗り絵(220円)」、一番最近の買い物は「シャンパングラス(220円)」である。

とうとう娘が何ポイントあれば買える?という発言をした

つい数日前の事だ。娘が保育園から帰ってきて「紫色のヒールが買いたいんだけど何ポイントあれば買える?今買える?」と言ってきた。

これは「○○が欲しい!」という親に買ってもらうという発想から、自分の稼いだお金で欲しいものが買えるかどうか?という質問になったという意味である。

この発言に私はいささか興奮し、一緒にKyashで彼女のお小遣いの残高を確認し、そしてメルカリで「紫色のヒール(実際はプリンセスのサンダル)」の価格をチェックした。220円のシャンパングラスを買ったばかりなので残高は10円であり、メルカリでチェックした「紫色のヒール」は880円だったのでまだまだ買えないねーという会話をすることが出来たのだ。

5歳児でも「稼ぐ」「使う」という体験の繰り返しで金融教育を進めることができる

人は頑張ってお金を稼ぐ。欲しいものを買うために、家族を養うために、行きたいところへ行くために。。。同機は様々だが、「使う」という内発的動機付けをうまく利用し自分を奮い立たせて働くという行動を起こしている。

すなわち、人が「稼ぐ」そして「使う」というのは大人であれば通常ほとんどの人が体験している事である。

お金は難しいから子供はわからない、、、

しかしながら、「稼ぐ」「使う」というのが動機づけの部分と関係しているのであれば、子供でも通用するのではという仮説があった。それを実際に我が家では実験したわけだが、すくなくとも我が家の5歳児には「稼ぐ」「使う」という行動は理解し、その経験に対する理解が進むことで娘の中で「買ってもらう」という考え方から自然と「稼いだお金で買う」という考え方を身に着けることが出来たようだ。

金融教育はやる気を作り出す教育だ

また「稼ぐ」「使う」という体験を与えてあげることで、朝の行動に対する動機づけが与えやすくなったのはいうまでもない。

娘の朝のタスクは「ご飯を食べる、着替える、歯ブラシをする(親が)」の3つである。

金融教育が進む前は親にとっては「朝は子供たちとの戦いの時間」となっていたが、今は少なくともタスクに取り掛かるうえでの動機づけが統一され、子供にとっても作業をすることは自分の為でもあるという理解が進められようとしているような気がしている。

やる気には内発的動機付けと外発的動機付けがある。朝の支度が大好き!という子供はまれにいるかもしれないが、我が家の子供たちは朝の支度に対する内発的動機付けは持ち合わせていない。であるからこそ、親が外発的動機付けを与えようと毎朝「戦っている」わけだが、外発的動機付けの一つである「叱かって動かす」という事が減っただけでも金融教育を始めてよかったと思っている。

金融教育は5歳児でも取り組め、さらには強い外発的動機付けとしても働いている。少なくとも我が家では、金融教育は取り組んでよかったと思える教育となっている。

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