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ほっこりエッセイ~男の子のにおい~

長男が赤ちゃんの頃、私は長男のにおいをかぐことにハマっていた。
なぜかって、なんともいえない良いにおいがしたから。
特に、お口のにおいが良いにおいだった。
夫にそれを伝えて、試してもらった。
残念ながら、彼にはピンとこなかったようだ。
夫曰く、「母乳を飲んでいるから、自分のにおいがして、心地良いのでは?」
とのこと。
たしかに、長男は母乳育児だった。
母乳は血液から作られる。
だから、わたしの血液のにおいが、わたしの嗅覚にマッチしたのかもしれない。

長男が離乳食をたべるようになると、お口のにおいに変化が生じた。
なんと、においに雑味が出てきた。
やっぱりあの良いにおいの素は母乳だったのね。

卒乳すると、あのなんともいえない良いにおいはもうしなくなってしまった。
せつなかった。
私がとても残念がっていると、きょうだいが生まれたら、
またにおいをかげるかもよ、と夫が励ましてくれた。

それから数年後、次男を妊娠した。
つわりは長男の時よりはマシだったけれど、
出産まで胃もたれや気持ち悪さに悩まされた。
その分、出産後には、またあのなんともいえない良いにおいをかげることや
赤ちゃんとの時間を楽しみにしていた。
しかし、それは叶わなかった。
二児の育児に慣れる前に、産後うつで不眠になってしまったから。
次男のお口のにおいは、たしか産院で一度はかいたはずなのに、
全く思い出せない。
生後半年間は、完母でがんばっていたのにな。
産後は自分の不眠と長男の不登校が重なって、怒涛の日々だった。
だから、肝心のあのかぐわしいにおいを堪能する余裕など、どこにもなかった。
次男を実家へ預ける少し前から、ミルクへ移行して、離乳食もあげていた。
きっともう、においに雑味が出てしまっていたことでしょう。

3人目の予定はないので、もうあのなんともいえない良いにおいをかげることは
ないと思う。
さすがに人様の赤ちゃんのお口のにおいをかがせてもらったことはないけれど
、少し興味がある。

先日、甥っ子が生まれた。
でも、義理の妹に了解を得ることは気が引けてできそうにない。
非常識である。
こっそり甥っ子のお口のにおいをかいでしまおうかしら、という
私の中の悪魔がささやいてくる。
とにかく甥っ子に会うのが楽しみだ。 

ところで、小学生の長男は夏になると汗のにおいがすごい。
あのなんとも言えない良いにおいをお口から放っていた赤ちゃんと同一人物であることが受け入れがたい。
夏場は帰宅後、すぐに着替えてほしい。
さもないと、こちらの気分が悪くなってしまう。
きっと、お年ごろになれば、制汗消臭スプレーの類を使うようになるはず。

先輩ママの話によると、男の子のにおいは成長に伴って変化するらしい。
小学生〜高校生くらいが特にやばいそうだ。
成人になるころには落ち着いたにおいになるらしい。
さて、我が家の息子たちのにおいはどうなるのか。

そおいえば、夫が落ち込んでいた。
理由を聞くと、自分の加齢臭がくさいというではないか。
男の子は大変だ。

このように好き勝手言っている私も、口のにおいがくさい。
残念ながら、マスク着用時に気がついてしまった。
そして、長男にもビシッと指摘される。
詰め物が多くて、きっと口内環境が悪いからだ。
就寝前は歯磨きして歯間ブラシと、ケアが欠かせなくなってきた。
虫歯だけでなく、歯周病はこわい。
自分のマウスケアだけでも大変なのに、こどもの仕上げ磨きもあるので大変だ。

みなさん、歯はお大事になさってくださいね。










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