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今から未来を描く

「部下やメンバーの夢を聞いてみたい」
「部下やメンバーに夢を熱く語ってもらいたい」

こんな風に想っているマネージャーやリーダーは少なくないでしょう。
セッションでもこのようなテーマを持ち込んできます。

「どのように聞いたらいいでしょうか?」
「どんなアプローチがいいでしょうか?」

How toを手に入れたい気持ちはよくわかるのですが、これ!といった正解はないのです、、、しかし、これまでのセッションの経験から次にように思考を整理していただき、今相手との関係はどうか、状況はどうかと観察しながら、考えていただきながら、以下の質問例を使ってみるようご提案をすることがあります。

まずは、質問例に行く前に、準備段階のお話をします。

◆Step1 脳は未来を明確にイメージするのは苦手

脳は長期記憶として定着している自分の過去は思い出せますが、未来のことを明確にイメージするのは苦手なようです。

しかし、部下やメンバーの夢を聞くことは、彼らが自分自身を理解し、自分の目標を明確にするために重要なステップです。
チームの業績向上のためには、未来を明確にイメージしたうえでの目標設定でないと、その後の行動を起こすことも、成果を上げることも難しくなります。

そこで、脳の性質を利用して、未来を描くためのきっかけを作ることができます。脳は検索するように働きますので、質問をすれば答えを返そうとする性質があります。

◆Step2 未来を考える準備

ただ、いきなり未来を何?と質問するとなかなか苦しくなっていきます。

「もっとうまくいかせたいのに、何かがうまくいっていない!」

そんな時、頭の中は「それができていない自分」のイメージで占められています。

人の意識はいつでも一つのことに向かうので、うまくいっていないことが気になっている時には、すでにできていることや自分が大事にしていることがあるにもかかわらず、そこには意識が向きません。

そのような状態で未来について尋ねられても、何も出てこないか、出てきたとしても、無理に頭で絞り出したような、今目の前にあるものを組み合わせたような実感の伴わないものになりがちです。

◆Step3 今この瞬間に意識を向ける

ですから、今その瞬間に相手の中に起こっている気持ちや、これまで選んできたこと、前進していることなどについて問われることで、相手の意識は自分の中にすでにあるものに向けることができます。

そうした土台の上ではじめて、未来に目を向けることができるのではないでしょうか。

以下の質問は、そうした観点からのアプローチで構成しております。
何かご参考になれば幸いです。

◆ツール 夢を聞くための質問例

  • これまでで一番幸せだった日はいつですか?

  • あと3年しか生きられないとしたら、あなたは個人として、そして職業人として、何をしたいですか?

  • 子供時代の夢は何でしたか?

  • 青春時代、何/誰に憧れていましたか?

  • もし3年間自由な時間ができたら、何をしたいですか?

  • もし○○円の投資を得られるとしたら何をしたいですか?

  • あなたはどんな人間として人々の記憶に残りたいですか?

  • これまでに達成した最大の事は何ですか?

  • これまでで最もやりがいを感じたのはどんなことですか?

  • 今はわかっていても、若いころに(成功、人間関係、親となることなど)知っていればよかったと思うことはありますか?

  • 今の会社で働く最大の喜びは何ですか?

  • 現在の時間の使い方や効率から考えて、今ほど時間をかけたくないこと、反対にもっと時間を費やしたいことは何ですか?

  • 仕事でエネルギーを使い果たしていないとき、自由になる時間は何をなさっていますか?

  • 今日、自分も死亡記事を書くとしたら、どんな内容になりますか?

  • これまでで一番印象に残った本(映画、コンサートなど)は何ですか?

  • 今一番情熱を傾けていることは何ですか?

  • 今年なにより達成したいと願っていることは?

  • 週にあと○時間ほど時間があったら、何をしたいですか?

  • (仕事をしていない、家事に追われていないときなど)いちばんしたいことはなんですか?

これらの質問例から適切なものを選び、部下やメンバーが自分自身や目標について語る機会を作ってみてはいかがでしょうか?

最後までお読みくださりありがとうございます。


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