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センスを磨くなら「黒」に頼るな

みなさんこんにちは、スタイリストの吉﨑です!

まず、最初に僕は黒好きです。
それだけ先に言っておきますw

僕は、髪の毛は太くて真っ黒で目も、ヒゲとか眉毛とかも黒が強いのでどうしても黒がしっくりきてしまうんです。

おしゃれが好きな人やそうでない人でも、服を着る際に「黒」って安心感があると思いませんか?


・黒い服は似合わない人がいない

・大人っぽく見える

・細く見える

・モードっぽいおしゃれ感がでる

・貫禄や威厳がでる

・高級感がある


などなど、黒の魅力って色々ありますよね。

簡単にそれっぽい雰囲気が出せてしまうがゆえに、ついつい手を伸ばしてしまうことも多いのではないでしょうか。


そんなに便利で魅力的なのになぜ、センスを磨くには黒に頼っちゃダメなのか。

実は、以前掲載した記事にも関連する内容になります。

この記事の内容のように、男の服の定番カラーと言えばネイビー、グレー、ブラウンが当てはまります。

とくにクラシックスタイルに通ずる話しになりますが、本来は自然に存在する「色」は、自然に存在する「もの」で染色し、天然繊維をつかった染物や織物でできた衣服をつくり、それをおしゃれに装う文化がありました。

やはり自然の中に「黒」という色はほとんど存在しません。

自然から作られる黒は言うならばスミ黒のような色で、漆黒のような色は出せません。

それに、黒は色として主張が強すぎるので簡単に雰囲気は出せるけど、実はコーディネートの他の色を全部押さえ込んでしまうんですね。


ここで、「黒」の色の歴史を辿ってみましょう。


もともと黒い服というのは、修道士が着ていた服の色として有名ですが、時代の流れと共に色々な意味合いを持つようになりました。

黒は、「死」を意味する色だとか「悪魔」や「呪い」の象徴と言われていた時代もあります。

他にも、受刑者に番号をつけた入れ墨を腕に入れたり、宗教的な意味や所属を表す目的で入れ墨を使う文化もありました。

漆黒のような黒い染料が出回ったのは、大航海時代で、そこからたくさん輸入されるようになり、真っ黒な服は「権力」や「豪奢」なイメージを持たれるようになりました。

その後、黒の色が持つ「強さ」というイメージを犯罪者や反逆者達が好んで着用するなど、反社会的な色としてのイメージも加わっていきます。

しかし、ルネサンス朝時代には人間性礼賛もあり、「理性」や「禁欲」、産業革命の頃にはリクルートにも繋がると言える「勤勉さ」などのイメージも加わっていきました。

このように、時代の流れで変化はありますが、黒はネガティブにもポジティブにも捉えられる色でもあります。

そして、1990年頃から、ヨウジヤマモトや川久保玲などの黒をつかったモードなファッションが世界に影響を与え、モードやストリートで人気となり、黒=おしゃれ、を確立させました。

※「黒の服飾史」というまさにな本があるので、ぜひ興味がある方は見てみてください。

そして、なぜセンスを磨くなら黒は使わない方が良いのか。

それは、上記に記載してあるとおりでもありますが、黒を着てしまえばそれでなんとなく完結してしまうからです。

「とりあえずの黒」ではないですが、やはり黒に頼ってしまう傾向にあります。

なので、自然界に存在する色を如何に服装に拾っていくか。

これが服の装いの醍醐味ですね!

空の色…空と言っても夏の空?冬?昼?夕方?たくさんありますよね。

土の色、花の色、木や植物、石など。

生活の身の回りなら、自然界のもので作られた焼き物や染物など。


もちろん、自然界に存在しないような芸術作品などアートから学び感じることも大切です。

「この配色きれいだなー」
「こんな色の服を着てみたいなー」
「さわやかな色だなぁ」
「この色は情熱的だなー」

こんなふうに、目で見たものを感じることが何よりも大切なんですね。

それらを四季折々に服に活かしていくんです。

合わせるときは、必ず色は2色まで。

3色以上はまとまりません。

白、黒、灰は色には数えません。

そうすると、必然的に色同士のコンビネーションを考えますよね。

クラシックスタイルの方々は「色を拾う」なんか良く言います。

基本的には、トーンオントーンといって同じ色味のグラデーションを作り出すこと。

そして、ポイントで色を拾っていく。

靴下、ネクタイ、チーフ、どこで拾うかやどんなふうに拾うかがこれがとても楽しい。

こんなふうに、黒に頼らない自然な色味を如何に美しく、気分良く合わせられるかを神経質になりながらコーディネートをしていくと、あなたのセンスは抜群に上がります。

これウソじゃないですよ。

服を着るにあたってサイズ感、丈感、適切なコーディネートももちろん大切ですが、この「色拾い」や「コンビネーション」ができるできないでは大きな差があります。

その色広いの手本になるのが、
毎度登場しますが赤峰幸生先生ですね。


ぜひ、センスを磨きたい方は赤峰先生を参考にしつつ、自分はこう合わせてみようかなとか考えながは楽しんで見ては如何でしょうか♪

自然と共存するファッションは、きっと心と人生を豊かにしてくれるはずです^ ^

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