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漫画キングダムから学ぶ会社経営 #19:No.2の責務と役割分担

本記事は、「漫画キングダムから学ぶ会社経営」と題し、毎回、様々な視点から漫画キングダムとビジネス(特に経営)での共通点及びそこから得られる学びについてまとめていきます。今回は19回目の記事になります、過去の投稿はこちらからご覧ください。

前回「#18: No.2の役割」と題して、組織の中でトップを支える、No.2の重要性についてまとめました。キングダム内では主に、将軍を支える副官や副長と呼ばれる人たちの事を言います。最も有名で優秀な副官としては、元になりますけど、王騎軍の副官の謄でした。謄は優秀故、王騎亡き後も大将軍として組織を導く事になります。しかしながら、面白いのは副官は派手な将軍達と比べて、影の大黒柱でいぶし銀の活躍をする人が多いという事を前回まとめました。詳細はこちら前回の記事をお読みください。

そしてもう一つ重要な事は、No.2というのは、一人である必要はないのです。リーダーであるトップの人間は一人が好ましいのですが、組織の中でトップを支える人間は複数でも全く構いません。むしろ、自分の得意を活かし不得意を補うには2,3人で支える方が効率的で組織運営としては成功する事が良くあります。大きな会社では社長の下に副社長が一人ではなく、2,3人いるのが正にそういった例になります。

それでは、本日は飛信隊の組織及びNo.2の責務と役割についてまとめます。
飛信隊はご存じの通り、キングダムの主人公信を組織の長とした、百人隊から始まり、59巻で信の将軍への昇進により、遂には万の組織を動かす大きな隊となりました。現在の飛信隊の組織図は59巻に出ていますが、シンプルに言うと、信の下に3人の副長(渕、羌瘣、楚水)がおり、彼らは他の千人将達とは違った副長としての役割が存在します。

そもそも、なぜ飛信隊の副長は一人ではなく3人いるのでしょうか?答えは簡単で、3人とも強みはあるがNo.2の役務を全てこなせる訳ではないという事だからです。では3人それぞれの役割を前回挙げたNo.2に求められる能力と共に見ていきましょう。

まずは、前回も少し出ましたが渕さんです。渕さんは、ご存じの通り、化け物ぞろいの戦国時代において、数少ない、一般的な力でありながら大きな組織の副長を務めるある意味苦労人になります。背景としては、信が百人将に成りたて頃の世話係として信と共に王騎将軍を訪れ、信の特訓に付き合い、そのまま副長になり、59巻現在まで、何回も死にそうになりながら飛信隊及び信を助けています。能力や野心がない事は自身が一番わかっているので、それを補うため、努力と気配りとコミュニケーションで組織を支えます。ですので、組織の中で誰よりも愛され、「チーム全体の調整役及びクッションとなり」組織運営を潤滑に進めている影の立役者になります。

渕さん 2

次に、羌瘣ですが、羌瘣は渕さんと比べて、特殊な能力を持ち、武力だけならそこらの将軍を遥かに凌駕する力の持ち主です。信とは、信の初陣である蛇甘平原で同じ伍になり、お互いに認め合います。その後色々ありますが、渕さんと同様、百人隊時から副長として戦います。羌瘣の飛信隊での役務は、前回1つ目に挙げました「No.1を支え、その勢いを加速させる」に当てはまります。圧倒的な武力と戦術眼で、信の勢いを加速させるのが、羌瘣の最も得意とするところです。

きょうかい

最後に楚水ですが、楚水は元々は郭備隊という千人隊の副長を務めていたのですが、隊長の郭備が敵将の輪虎に暗殺されてしまい、千人隊へ格上げされた飛信隊へ配属され、その時に信に副長を任命されます。郭備自体が信と同じ元下僕だった事もあり、楚水も年下であろうが、新しい隊長の信への忠臣も飛信隊への馴染みも早く、すぐに飛信隊にはなくてはならない副長になります。楚水の特徴としては、騎馬を得意とする視野の広さと経験から来る戦況眼になります。前回挙げた「より広い視野でNo.1を補い、バランスを整える」事ができる優秀な副長になります。

楚水

このように、飛信隊ではキャラも能力も違う三人が副長として信及び飛信隊を支えています。このような多様性は飛信隊の強みの一つと言えるでしょう。

会社の組織でもNo.2には視野が広く、客観的に物事を捉える人が望まれます。そして今回述べたように、一人で全てを補う必要はなく、足りない部分は周りや部下に任せるのも重要な役務になります。前回も述べたように、No.2の役務は日本人に向いていると思います。皆さんの会社内でも個性豊かな大将軍よりは、渕さんや楚水のような人が多いかと思います。それはそれで良いので、各人が、自分がどこに向かい、会社にとってどういう位置づけで貢献できるかを考える事ができるようになれば、より良い組織になるでしょう。

今回は飛信隊の副長達を例に組織のNo.2の役割分担についてまとめました。次回は違う組織でのNo.2(達)を掘り下げたいと思います。

では、また次回。

注)写真はすべて漫画キングダムより引用

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