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漫画キングダムから学ぶ会社経営 #18:No.2の役割

本記事は、「漫画キングダムから学ぶ会社経営」と題し、毎回、様々な視点から漫画キングダムとビジネス(特に経営)での共通点及びそこから得られる学びについてまとめていきます。今回は18回目の記事になります、過去の投稿はこちらからご覧ください。

前回「#17:後継者の責務」という事で、成功した後継者として元王騎軍の謄を例に考察しました。その続きではないですが、折角謄が出てきたので、今回は王騎が死ぬまでの副官としての謄、つまりNo.2としての役割と題して、No.2の重要性についてまとめます。

キングダム内では、優秀な組織のトップ(主に将軍)がたくさん出てきます。彼らから学ぶリーダシップ論は非常に興味深く、本記事でも#6~#11まで計5回に分けてまとめました。まだの方は合わせてこちらもお読みください。キングダムの面白い所はトップだけでなく、副官と呼ばれる組織のNo.2のキャラクターも多岐に渡り魅力的な事が挙げられます。また、これらはすぐにでもビジネスに活用できる内容ばかりです。ですので、今回から数回はNo.2の役割とその具体例についてまとめたいと思います。

まず、一般的に組織におけるNo.2の役割とそのために必要な能力は、以下3点があげられます。

1) No.1を支え、その勢いを加速させる。
まずは、トップの意向を力強く推し進める能力が求められます。その為にはまずトップがやりたいことを一番理解し、チームに落とし込む力が必要になってきます。それはつまり、他人であるトップの考えや背景を理解すると同時に、多くの人にさらにわかりやすく伝え、さらにそのベクトルを自身の力により加速させる必要があります。キングダム内では、謄、バジオウなどがそのような能力に長けています。

山の民

2) より広い視野でNo.1を補い、バランスを整える。
No.2とは言え、トップの言いなりでは意味がありません。トップの人間でも人間である以上、過ちや間違えた判断をする事はあります。その間違いを正し、修正してあげるのもNo.2の大きな役割になってきます。これには多くの経験と、広い視野が求められます。特に若く勢いのあるトップを支える時に重要になってきますので、会社でも年上で経験豊富な方がこの役割を担うことが多くなります。キングダム内では、王賁を支える番陽副長などが良い例になります。

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3) チーム全体の調整及び、クッションとなる。
また、リーダーを張る人というのは、リーダーシップと責任感の強さ故、チームメンバーが完全に理解する前に強引に物事を進めがちになり、衝突まではいかなくても足並みが乱れる事があります。その際の調整役および潤滑剤となるべく、No.2は両者の間にたち、お互いの意見を尊重しながら最終的に物事をしっかりと推し進める役割が求められます。日々のコミュニケーションやチームメンバーそれぞれの性格を理解するなど幅広い人物観察能力が求められます。能力と言うよりも、日々の努力や苦労人で気の使える方が多く思えます。飛信隊の渕さんは良い例になります。

渕さん

全体的に言える事は、No.2というのは非常に視野が広く、空気が読め、頭が良い人間に適しているという事です。つまり、日本人に非常に向いており、日本企業にはこのような人材は多くいます。日本企業がこういう人物を生んだのか、日本人だからこのような企業が増えたのか、鶏が先か卵が先かわかりませんが、それは紛れもない事実です。逆にアメリカや中国企業でのNo.2と言うのは、No.1を支えるよりも、ライバル、目の上のたんこぶとして捉えている事が一般的に多いように思えます。このようにリーダーシップ能力は米中企業に劣っているかもしれませんが、No.2に限って言えば、日本型が優れているように思えます。

この強みを活かし、ビジネス運営、組織運営を行っていく事ができれば日本の企業もまだまだ捨てたものじゃありません。

今回は一般的なNo.2の役割と能力についてまとめました。来週は具体的な人物にFocusしてより深く見ていきたいと思います。

では、また次回。

注)写真はすべて漫画キングダムより引用

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