吉原嬢 ささら

引退しました。たくさんのご縁を、思い出を、本当にありがとうございました。

吉原嬢 ささら

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  • とある風俗嬢の手記(ORIGINAL)

    noteにのみ載せている記事です。

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嬢とお客さまとの恋愛は成立するのか。

「飲み屋の女の子となんだけどね」 優しそうで、けれど目元が少しだけ鋭い彼はそう話を続けた。どうやらその子のことが好きらしい。 「どこが好きなんですか?」 「どこって言うのが特にないけれど、なんとなく。悪い意味じゃなく、なんとなく好きなんだ」 風俗でも水商売でも、所謂"恋仲営業"というのは健在だ。その四字熟語の後者の方が圧倒的に多いだろう現実は、夢を見せるし砕きもする。けれどゼロかヒャクかではないのが人と人の営みの所以。たとえ実際には営まれるのがゼロ時までなのだとし

    • 追伸:最後の日記の投稿寸前で在籍が消えてしまったので。えりなさんへ、優しく話しかけてくださり、私がお部屋を間違えてしまった時もわざわざ後から声をかけてくださりありがとうございました。恩を返せなかったけれど、今後も心から応援しています 私信:美味しいスペイン料理をご馳走様でした!

        • 11/11をもって引退します。 一言で言うなら、「楽しかった」。 入り切らないほどの思い出が、あの小さなお部屋に満ちている。

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        嬢とお客さまとの恋愛は成立するのか。

        • 追伸:最後の日記の投稿寸前で在籍が消えてしまったので。えりなさんへ、優しく話しかけてくださり、私がお部屋を間違えてしまった時もわざわざ後から声をかけてくださりありがとうございました。恩を返せなかったけれど、今後も心から応援しています 私信:美味しいスペイン料理をご馳走様でした!

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        • とある風俗嬢の手記(ORIGINAL)
          26本

        記事

          9月の短歌

          へブンに載せた短歌をまとめました~一言解説を添えて~ ※こちらでアップする短歌は、3割のノンフィクションと3割のフィクションと4割のイマジネーションでできています。 ※「君」は基本的にお客様全般を指しています。

          8月の短歌

          へブンに載せた短歌をまとめました~一言解説を添えて~ ※こちらでアップした短歌は、3割のノンフィクションと3割のフィクションと4割のイマジネーションでできています

          一期一会という言葉が聞いて呆れる程多種多様な人が来て、私一人じゃ到底見ることの出来ない世界を見せてくれる。返せるのは、昔の吉原ならば貴方様をお慕い申し上げております、だったのかもしれない。でも今は、私自身が更に羽を広げて同じお返しすることなんじゃないだろうか、等とふと思う出勤前。

          一期一会という言葉が聞いて呆れる程多種多様な人が来て、私一人じゃ到底見ることの出来ない世界を見せてくれる。返せるのは、昔の吉原ならば貴方様をお慕い申し上げております、だったのかもしれない。でも今は、私自身が更に羽を広げて同じお返しすることなんじゃないだろうか、等とふと思う出勤前。

          情事のさなか風俗嬢は何を思うか

          「ここ一番という時に、また来ます」 瞳がぐっと澄んだ彼は、そう残して帰って行った。その背を見送り余韻を背に思う。ここ一番。その時、果たして私は会えるのだろうか。 +++ 受け入れることと祈ることは果てしなく似ている。というより、後者は前者の先にある。 私の中で祈るというのは、千羽鶴宜しく外に羽根を広げるのではなく、むしろそっと畳んで包み織り上げる様なイメージ。 いわゆる「あげまん」という言葉。あれは、音の低俗さとは裏腹に、祈りの果てにあると思っている。"初めまして"

          情事のさなか風俗嬢は何を思うか

          人類皆総彫師

          "ささら"という名の前は、川崎堀之内で"はずき"と呼ばれていた。その前の名は何だっただろう。初めて源氏名という文化を知ったのは池袋の古びた小さな店だった。幾らかの変遷を経て今振り返れば、それぞれ名に置いての私は少しずつ、異なる顔をしていたのだと思う。 名が体云々という話でも、アニメよろしくキャラクターを此方が設えているという話でもない。当然中身は同じ人間、そこに一貫した物は流れている。 一つのSNSでアカウントを複数持っている人は多いんじゃなかろうか。ビジネス用とプライベ

          人類皆総彫師

          本気の大人の玩具屋台

          ここまで見事に騙されたことが、果たして今まであっただろうか。浴槽の温湯に浮かんだそれらに、少し酒気に頬を火照らせながら、思わず無邪気に歓声を上げてはきらきらと目を見張ってしまった。 ・・・ あの夏の驚きから、大分時間が経ってしまった。書きたいことがなかったわけではない。然しどうにも文章そのものを綴る気力が湧いて来なかった。けれどあの時の湧き上がるような、思わず子どものように飛び跳ねてしまった嬉しさと、それから「してやられた」というわずかばかりの悔しさは今も鮮明に覚えている

          本気の大人の玩具屋台

          カーテンを開いて

          ───……ああ、だめだ。泣いてしまう。 ベッドの上で横隣。薄ら滲み始めた視界を認識しながら、それでも言葉はゆっくりと溢れ出して止まらなかった。自分のよりひとまわり大きなスマートフォンを手に、そこに綴られた言葉がそっと私に触れてくる。それは決して抉るようなものではなく、私のこころの柔くて温くまだ定まっていない、琴線と呼ぶにはあまりに迷いの多い部分を、遠すぎず近すぎないところから覗き込んできてくれるような感覚だった。 “ 幸せが、わからない。” 決してそれはネガティヴな意味

          カーテンを開いて

          お風呂屋さんの温度は、大体36度だった。 お店の人も、お客様も。胸がいっぱいで、泣かないようにするのが精いっぱい。 ありがとうございます、ほんとうに。

          お風呂屋さんの温度は、大体36度だった。 お店の人も、お客様も。胸がいっぱいで、泣かないようにするのが精いっぱい。 ありがとうございます、ほんとうに。

          大夫でも女優でもないただの風俗嬢。

          風俗嬢と悪魔は似ている。小悪魔だとかそういう話じゃない。地獄行きの契約でもなく。"証明できない"という、そのただ一点において。 先日のこの呟きは(noteの呟き機能は滅多に使わないのだけれど)、別に悲しかったとか虚しかったとかそういう話ではなく、ただそういうものなんだなぁとふと思ったという話。 だが心はどうだったのだろう? たんに仕事として徹するのではなく、その情愛すらも売り始めた時、心が壊れていくことはなかったのだろうか。 それとも、それすらも逞しく飲み込んでいった

          大夫でも女優でもないただの風俗嬢。

          どれだけ真心で接しても。 「嘘や演技、営業トーク、 皆にも言ってるでしょ?」 と思われてしまう職業の、一つ。 儚いのが、人の夢。

          どれだけ真心で接しても。 「嘘や演技、営業トーク、 皆にも言ってるでしょ?」 と思われてしまう職業の、一つ。 儚いのが、人の夢。

          「なんにもしてあげられないけれど」

          桜は大方散った。雨が降る。藤の花の香りが雨に溶け込む。紫陽花の葉がしとどに濡れて。晴天も雨天も迷惑とは思わない。あの米津さんの歌は聴いたことがないけれど。燻らしても天使も悪魔も笑わない。ダン・ブラウンを久々に読みたいとふと思った。雨降る公園で、久々にここのnoteに綴りたいと思った。淹れてきたカフェラテが魔法瓶の中では未だ温かい。既に私の指先は大分冷えている。 先日何かが私の中で吹っ切れた。その前日の話。 60分。私が客の一人だったなら、120分のロングコースと60分のシ

          「なんにもしてあげられないけれど」

          物言わぬが花、物申すが花魁。

          「ほんとうの、遊女みたいだね」 謎多き彼が、コールの数分前にぽつりと言った。 ほんとうの、ゆうじょ。音をそのまま繰り返す。 「昔ちょっと知り合いに頼まれた記事を書くのに吉原について調べててさ。取材兼ねて何度かお店に行ったこともあったんだけど」 謎がまた一つ増えた。 花粉症持ちで、でも春はよく沖縄に居るから大丈夫で、オタク気質もありつつ、美味しいパンを知っていて、そしてアナル責めがとても上手い。(本当に技術のある人にしか許可しない) でも、多かれ少なかれ、どんなお客さん

          物言わぬが花、物申すが花魁。