プレゼンテーションは"Sell yourself"
研究の過程では、学会はもちろん、その他の研究会や日常的な研究ミーティングなど、プレゼンテーションをする機会が(意外と)多い。以下では研究におけるプレゼンテーションを「研究プレゼン」として話を進める。
以前、遺伝学研究所の広海健氏による研究プレゼンのセミナーを聴講したことがある。その中でも特に「研究プレゼンと論文は何が違うのか?」という話が印象的だった。ここに備忘録として記しておく。
研究プレゼンと論文は何が違うのか?それすなわち、もたらす効果が違うとのことだった。このことを広海氏は端的に以下のように言い表していた。
論文は”Sell your results”
研究プレゼンは”Sell yourself”
論文の場合、研究グループや国単位で覚えられてしまうことがある。例えば「○○研究所のグループによる20××年の論文」だったり、「日本の研究者らの論文」といった具合だ。
一方の研究プレゼンでは、登壇者は自分一人なので、聴衆の眼は(共同研究者にどんなに著名な先生が名を連ねていても)自分に集まる。
また、研究プレゼンでは聴衆からのフィードバックも得られるため、その対応によっても”Sell yourself”に繋がる。
研究プレゼンの重要性を改めて学ぶことできたセミナーだった。
参考までに、僕がセミナーで学んだことを以下に列挙しておく。
研究プレゼンの結論に対応する「問い」を明示する。これは最後の結論まで話について行くための道具になる。
その「問い」を私がどうして知りたいのかをきちんと伝える。これは聴衆にその「問い」が「Key Questionだ!」と認識させるための工夫だ。
一人ひとりが出せる結論は小さいが、「大きな一つ」と印象付けることが大切となる。そのためには、どういった広がりを示せるのか、がポイントになる。
そのスライドで伝えたいことをスライドタイトルにすると良い。
ちなみに、遺伝学研究所での研究プレゼン研修がまとめられた以下の書籍も大変参考になる。広海氏の著者の一人である。
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