須田良規
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背水の陣、中月裕子が紡ぎあげた未来
(会報コラム「ボーダーライン」第8号/2023.1)
2022年12月4日(日)は、第21期女流雀王決定戦の2日目であった。
今期より女流の決定戦は5人打ち。
この日最下位の1名が敗退し、次の最終日は4名で戦うことになる。
5人打ちになった理由の主なものは、一つには昨今の世情があり、
急病など何らかの事情で対局ができなくなった場合でも、決勝戦を行うことができるため。
もう一つは、最終日に差が
木原浩一の姿に思う、後進たちへのメッセージ
(会報コラム「ボーダーライン」第11号/2023.4)
第21期雀竜位戦、A級1日目の対局が20231月21日(土)に配信された。
対局者には私の同期入会である木原浩一がいて、私は解説。
木原は今年51歳だ。
試合前、ゴホゴホ・・・とわざとらしく咳き込んで年齢をアピールしていた。
しかし特に笑いごとでもなく、知らぬ間に本当にお互い歳を取っている。
誰にだって、老いは来る。
衰えることと、蓄
浅井堂岐、雀王への道程
(会報コラム「ボーダーライン」第7号/2022.12)
第21期雀王決定戦は、浅井堂岐の優勝で幕を閉じた。
浅井は終始ポイントをリードする形で最終的に逃げ切ったものの、
その道中は決して平坦な道のりではなかった。
3日目の第14回戦(全20回戦)。
ここまでのポイントリーダーは浅井で+170.4。
この半荘も南3局に31400点持ちで、松本吉弘と同点トップの位置につけていた。
17200
角谷ヨウスケってどんな麻雀?
(会報コラム「ボーダーライン」第5号/2022.10)
A1リーグの角谷ヨウスケのことを──、
勘違いしていたなと思った。
第5節のB卓の対局で、南家の金太賢がこんな恐るべきテンパイをしていた。
東東東発中中中 ポン南南南 ポン白白白 ドラ発
字一色。もちろん役満である。
ここに角谷が発を掴んだ。
角谷は、西バックのテンパイ。そこに字一色への当たり牌である。
発は3巡前に東家の小川裕之
田幸浩が堀慎吾とかわした約束
(会報コラム「ボーダーライン」第13号/2023.6)
第22期の雀王戦A1リーグが開幕。
私は第1節を2023年4月9日(日)に終え、3314の△11.9pのスタート。
可もなく不可もなく。まあ穏やかな出だしというところだろう。
トップリーグに在籍するのは16回目になる。
途中一度降級したこともあるが、協会員では最多になる。
まあ長く協会にいるからではあるが、
誰よりも多くの来る者、落ち
若武者浅井堂岐の老練なる麻雀
(会報コラム「ボーダーライン」第4号/2022.9)
第21期A1リーグ第4節の浅井堂岐(たかき)の麻雀を見ていて、私はある印象を抱いていた。
浅井がこのカン4s三色でリーチ。
捨て牌には7s3s1sが飛んでいて、これでカン4sを警戒する打ち手はなかなかいないのではないだろうか。
リーチ宣言牌が1sなどの待ちに絡む牌ならともかく、先切りの中スジはちょっと止めようがない。
実際これを受けた
ロンの声を恥じた瞬間
(会報コラム「ボーダーライン」第3号/2022.8)
そういえば20年のリーグ戦経験で、役満を打った記憶はおそらく2回ある。
一つはリーグ戦第1節早々、南3局で6巡目に仲林圭に打った親国士。
箱下3万点になったが、初節なのでこのときは成績を立て直すのに猶予があった。
もう一つは、ここで負ければAリーグ陥落という剣ヶ峰の最終節。
金太賢が7巡目にリーチ、場に2枚切れの白を私が一発で打ち上げて、
堀慎吾の成した押せる手牌。鈴木たろうの系譜
(会報コラム「ボーダーライン」第2号/2022.7)
日本プロ麻雀協会に入って21年目になる。
長く在籍して何か自分が劇的に成長したというわけではないが、
時代によって変化する麻雀のトレンドというものを、肌で感じることは多いと思う。
周囲の打ち方の変遷に対応したり、自身の麻雀も変化させたりすることができなければ、
この世界で生き抜くことは難しいのではないだろうか。
かなり昔は手役・打点重視
第23期雀王戦A1リーグを楽しんでってください(選手紹介。ほぼ無料)
4月1日(月)より第23期の雀王戦A1リーグが始まります。
開幕戦は浅井くん、堀くん、槐くん、あとじじいの僕です。
A1では最年長。48歳ですね。華やかな開幕戦にすみません。
A1自体は17回目の戦いになります。これも最長かな。まあ長くいるからなんだけど。
みなさんにリーグ戦を楽しんでもらえるように、選手16名の紹介をしたいと思います。最年長の特権で独断と偏見です。
今期から4人打ちの休憩なし4
最強戦の舞台で、仲林圭の選んだ世界線
(会報コラム「ボーダーライン」第1号/2022.6)
私が思う選手の魅力の一つに、「自分の思いも寄らない思考を持っている」ことがある。
麻雀の基本能力は様々な要素があるが、ある程度の経験があればそれぞれの選手の選択にそこまでの違いは現れない。
打牌の理屈が共通認識として確立されているからである。
それでは、そのある意味画一化された戦術を体得した選手たちと、
その一歩先を行く選手との境界線はど
カンタン!麻雀点数計算の覚え方!その4
あとはロンですねえ。ロンのおさらいと補完です。
まずはメンゼン。リーのみロン!1300です。
ドラ1は2600、ドラドラは5200ね。
12符あったら1600、3200、6400。
親だとリーのみ2000!
ドラ1は3900、ドラドラは7700。
12符あったら2400、4800、9600です。
思い出しましたか。
では鳴いてるやつ!
鳴いて中のみロン!1000です。せんてん。
ドラ1は2
カンタン!麻雀点数計算の覚え方!その3
その3です!
とりあえずおさらいー。
ピンフとチートイツは暗記なんで自信ない人はその1に戻ってね。
ピンヅモはよんなな。で、ななとーさん、いちさんにーろくね。
リーチ・ツモ・ピンフは700/1300。メンピンツモってやつです。
ツモ・チートイツは800/1600。
リーチ・ツモ・チートイツはいちろくざんにー。1600/3200!
おけ?
で、リーヅモはゴットー!500/1000ね。
もう合言葉
カンタン!麻雀点数計算の覚え方!その2
今度はロンアガリです。
ツモアガリは点数の列が鳴いても鳴かなくてもおんなじでしたが、
ロンは違います。
メンゼンロンの方がちょっと高いです。
これは1300です。
ドラ1なら2600、ドラドラなら5200です。
まあまあ聞いたことありますかね。
リーチのみのロンアガリとかもこんな点数申告になりますね。
まあ覚えやすいでしょう。ぴったり倍々ですし。
親の場合は子のだいたい1.5倍と思って下さい
カンタン!麻雀点数計算の覚え方!その1
日本プロ麻雀協会の須田良規といいます。
まあ前書きなんで読み飛ばして下さっていいんですけれども、
何でこういうnoteを書くつもりになったかと言いますと、
まだ麻雀の点数計算を覚えやすい本とかサイトってあまりないと思うんですよね。
今僕がざっと色々読んでみても、なんとなくとっつきにくいというか、ハードルが高いというか、覚えにくいなあと感じることが多いです。
というわけで、僕が知っている点数計算のや
麻雀ってまだまだ考えることあるよね、という話
最近、以前の対局を見返す機会があり、ちょっと面白い場面があったのでnoteを書こうと思いました。
第19期雀王決定戦1日目、1回戦南2局1本場でした。
親の吉田が序盤に金から発をポン、堀が吉田から1mをチー、金が中を矢島からポンしています。
そして金は344mから5mチーして、打4mのテンパイをしていました。
99m45p678s チー534m ポン中中中 ドラ9m
全員の共通認識として