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「自己肯定感」は一人では手に入らない

『人生を制限させない・ADHD』という本です。処女作!良かったらどうぞ!


 発達障害は、自分自身を客観的に見て正しく評価すること、また他者を正確に認識することが不得手です。

 加えてADHDの人の多くはマイナス思考で、物事を否定的、悲観的、被害的にとらえる傾向があります。これには2つの理由があります。

 1つは彼らが小さいときから達成感や成功体験を積み重ねることができず、むしろ挫折感や失敗体験ばかり重ねて、家庭や学校、職場などで低い評価を受け続けるためです。
 もう一つは脳機能障害です。自尊心をつかさどる部位の未発達で自尊心が低くなりやすいと考えられています。

で、「自尊心」の本とか読むじゃないですか。落ち込むだけです。
 自己肯定感は一人では手に入らない。他人に認められる必要があるのです。

他人に肯定される場に参加する

 東京にお住いの方は椎名ストレスケア研究所の「自己肯定感の高め方」という題で無料講座が毎週町田と神田で開かれています(2015年10月時点)。これは椎名先生がいかにして自己肯定感を高めるか説明する、プラス神田では毎回60名ほど(町田では30-40名ほど)の大勢の方にいらっしゃっており、お互い初対面ですが自己紹介、他己紹介を行います。

 結構初対面でも他人を褒める事が出来るんだなと驚くと思います。自己肯定感を扱っているカウンセリングでも構いません。とにかく一人では「自己肯定感」は手に入らないという事を頭に留めておいてください。

自信がないという「スキーマ」と条件付き自信のデメリット

 私も一時期東大で専攻長賞を受賞しても全く自信がつかなかったので、「自信をつける」事を心底諦めていたのですが、自分に自信がないとデメリットが本当に発生します。

 その前に「スキーマ」という概念を説明しましょう。

 私たちは「おっちょこちょいだ」「前向きな性格だ」などのように漠然と自分自身に抱いている「信念」があり、それを「スキーマ」といいます。スキーマは幼少期に、親などの養育者とのかかわりや、重要な出来事を経験することで形成されます。

 ADHDの特徴を持つ大人は、小さい頃からずっと続く「ADHDの特徴ゆえに生じた結果」(何度も忘れ物をして叱られる、何度も同じことを注意される、じっとしていられずに叱られる、など)から、「自分はダメだ」「ちゃんとしていない」というスキーマを形成することになるのです。

 こうしたネガティブなスキーマを持っていると、「自分はだめだ」「どうせだめだ」「自分は変だ」「自分はちゃんとしていない」「他人より劣るんだ」と思いながら人生を生きていくことになります。つまり、自分に自信が持てない人生になるのです。そうしたスキーマの影響は、こんなふうに現れます。

 大人になってからの仕事や人間関係上の失敗について何でも「自分がちゃんとしていないから悪いのだ」と過剰に責任を引き受けてしまう

 家事ができないことについて、「自分は人間として失格だ」と悩む

せっかく友達を作るチャンスや進学・出世のチャンスがあっても、「自分にはどうせ無理だ」と最初からあきらめる

 入学試験や入社試験、資格試験等の場を、通常以上にプレッシャーに感じて避けたり、失敗したりする

 自分に自信がないことで、周りの人からは「どこか不安定」と見られ、本来持っている魅力が半減する

 自分に自信があるかは人生に大きく影響します。

 いやー、全部私も思っていましたね。総代や専攻長賞を取れなかったら死を選んでいたので。

条件付き自信の怖さ

 「~をしている限り自信がある」という条件付き自信というのがあります。これは非常に自分によく当てはまっています。

 要するに「学歴が高い、仕事がある限り自分に自信がある」というステイタスによって自分の自信が変わるのです。つまり、元々の自尊心は非常に低いものという可能性があるのです。

 もちろん、こういった条件つきの自信で自分を支えることで仕事や家事、人生のを頑張ることができる、というプラスの面はあります。コンプレックスをバネにして、活躍している方は多くいらっしゃいます。

問題はその「程度」です。

 「私から仕事を取ったら何も残らない! 私は仕事がないと何の価値もない人間だ!」―こうなると、やばいんです。

 仕事というのは人生における彩りの一つに過ぎないので、仕事以外の趣味を楽しんだり、人生における彩りを多く増やしたら楽しい人生になると思います。

 そこで重要なのが自分の「機能」ではなく、「存在」を認められる環境に自らを置く、という事です。

(参考)apital「大人のADHDの人は自信がない」

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