よしのん

珈琲を飲みながら、音楽を聴いたり、文字を読んだり、誰かと話をしたりするのが好きです。1…

よしのん

珈琲を飲みながら、音楽を聴いたり、文字を読んだり、誰かと話をしたりするのが好きです。140文字では書ききれないことをつらつらと。

マガジン

最近の記事

ROTH BART BARONの「8」を聴きながら、2022年からのこととか

(トップの画像は、ドイツのお土産でもらったお茶のアドベントカレンダーのもの) 今年の後半は、ずっと 'ジュブナイル' という言葉がぐるぐるとしていた。 それはROTH BART BARONの新譜「8」、がリリースされたタイミングで目にしたからなのだけれど。 なんていうか… 今年はずっとというか、いろんなニュースを目の当たりにするたびに、何かが終わっていくような気持ちになることが多くて、昭和というよりも平成が終わっていくんだなと感じている。 令和になってもう5年近く経っ

    • 令和5年の年の瀬に、ドラマや音楽で平成の終わりを感じること

      2023年の秋ドラマをみながら、平成がどんどん過去のものになっていく寂しさみたいなものを感じていた。 それは別の記事でもチラッと書くのだけれど。 小さかった頃の記憶や、情景を少しだけ意識し出していたから、余計にそういう風に思っていたのかもしれない。 自分の子どもの頃に見た情景や、人やものが、どんどんと新しいものに変わっていく寂しさみたいなものと、新しいものがやってくるワクワクが半々くらいのなんとも言えない気持ちを抱えて、過ごしていた。 きっとこれは、今年書き出しておくべ

      • 7月の終わりに初めてしっかり聴いた、あいみょんの音楽の話

        うんざりするような暑さが続いている夏のある日。 テレビからもう少しで、夏の高校生たちの熱い闘いの音が流れてくる頃。 外では蝉の鳴き声と、夏の青空にモクモクと広がる雲と、どこかでボールを打つバットの音が聞こえてくる中、少しだけ涼しいお家の中でふと目に止まった音楽をかけていた。 「AIMYON 弾き語りLIVE 2022 −サーチライト− in 阪神甲子園球場」 多分、あいみょんというアーティストの音楽を、これほど明確に聴こう、と思って聴いたのは初めてだと思う。 もちろん存

        • 「花とアリス」を観て思い出す、ヘクとパスカルの音楽

          GWの期間中に、とある動画サイトで「花とアリス」が公開されていた。 懐かしいな、と思いながら、雨の降る夜にぼーっと眺めるように、ゆっくりと観ていた。 確か10何年前… 人生という名の迷路に入り込んで、完全に迷子になっていた頃、少しでも何かを求めて本を漁ったり、映像作品を一週間に一回は見る、というよくわからないことを決めて観ていたころに知った作品の一つだった。 その当時と同じモニターで、同じスピーカーで、変わった机とパソコンと部屋に溢れてきた本とか棚のなかで、時折合間に広

        ROTH BART BARONの「8」を聴きながら、2022年からのこととか

        マガジン

        • 2023
          5本
        • 2022
          4本
        • 2021
          9本
        • 2020
          7本

        記事

          12年越しの図書カード ~ジュンク堂書店 岡島甲府店 / MARUZEN 岡島甲府店の閉店に寄せて~

          書店のことを考えていたら、少し思い出したことと、なんとなくフワッと浮かんだものがあって、きっとこれも何かにつながるのかもしれないと思い、言葉を綴っています。 個人的な記録、アーカイブとして残しておきます。 いつもは音楽の日記として書いているので、ちょと趣が違うかもしれません。 いつか使おう、と思って約12年間ずっとお財布の中に閉まっていた図書カード。 約12年間の中で何度も本屋さんを訪れる機会はあったし、本を買うこともあったけれど、いつも会計時には入っていることを忘れて

          12年越しの図書カード ~ジュンク堂書店 岡島甲府店 / MARUZEN 岡島甲府店の閉店に寄せて~

          3、4年ぶりかのコンサートに行った話〜baobab + haruka nakamura 「カナタの旅 Tour 2022」〜

          ※まだtourは続いていくので、出来うる限り中身には触れないようにしていますが、参加される方は終わった後に読まれることをお勧めします※ よく晴れたある日のこと あたりは秋の見頃を迎えつつその終わりが見え始めているという感じで、色づいた木々の葉もすっかり色濃くなり、少しずつその葉が落ち始めて、少し、というよりとても冷えてきた朝晩の空気の中に冬の気配を感じ始めていた頃。 皆既月食の数日前、東北では冬の訪れを感じさせる毛嵐が、仮想現実の世界と現実の世界とが混ざり合ったソードアー

          3、4年ぶりかのコンサートに行った話〜baobab + haruka nakamura 「カナタの旅 Tour 2022」〜

          異国の地から聴こえてきた、SCANDALの音楽の話とか

          9月の終わりのこと。 ここ数年、毎日の終わりの日課になっているInstagramの投稿をぼーっと眺めていた。 始めた当初は上から下へ流れていく写真だけだったのが、いつからか左から右へ流れていく機能が増えたり、ハッシュタグが増えたり、映えと呼ばれるものが流行ったり。 始めた当初からノンバーバルなコミュニケーションという異質性も相まって、フォローしていたのは外国の人たちばかりで、国内のそれとは無縁のツールとして使っているのだけれど。 ノンバーバルだったはずが、いつの間にか時

          異国の地から聴こえてきた、SCANDALの音楽の話とか

          ある雨の日にYoko Komatsuさんのピアノの音を聴きながら

          ある雨の日の話。 ホームセンターの買い物に行った時に見つけた、買う予定のなかったコケを瓶の容器に植えていた。 どうして買ったかはわからないけれど、安くなっていたことや少し心踊ったこともあって気がついたら手に取っていて、買う予定にはなかった。 …本当に。 部屋を少し掃除して、作業用のスペースを確保して、前もって作った土を入れて…。作業用にラジオを聴こうか、音楽を流そうか悩んでいた。 最近あまり聴いていない音楽も良いなーと、少し前に追加した音楽のライブラリを探してスクロー

          ある雨の日にYoko Komatsuさんのピアノの音を聴きながら

          キヲク座と童謡の景色を巡る、12ヶ月の音楽の旅を終えて

          去年の3月に、キヲク座が12ヶ月連シングル配信をすると発表して12ヶ月が経った。 1ヶ月1つの配信。 1年前の今頃は、12ヶ月後に世界が今のようになっているような予感はあまりなくて、着地地点は予想したものではなかったかもしれないけれど。 去年、2021年の春頃は、まだ新型コロナウイルスの変異株の話題がそれほど出ていなかった頃だったように思うし、ワクチンを打てばきっと秋頃には少しずつ元の生活に戻るような気配があって。 少し落ち着いてきた日常と、その中にある喧騒と。 そんな

          キヲク座と童謡の景色を巡る、12ヶ月の音楽の旅を終えて

          ただの日記〜10年という時間〜

          12月のある日、お買い物をするために昔よく使っていた道を歩いていた。 10年前に、毎日のようによく歩いていた道。 ある時から歩くことはなくなって、何年かに1回通るか通らないかの道。 その道を、忙しさと新型コロナウイルスの影響も相まって3年ほどぶりに歩いていた。 見慣れていた景色は、新しいお店に変わっていたり、空き店舗になっていたり、凄まじい速度で変化していた。 もちろん昔から変わらずあるお店もあるけれど、街としての全体の空気が変わっているような気配だった。 こういった

          ただの日記〜10年という時間〜

          Yirumaを聴きながら思う、記憶に残る音という灯り

          実はというか、別段書いておくことのほどでもないのだけれど。 この投稿用の文章を公開することを前提に、10月の終わりくらいに書いていたのだけれど、公開するのにどこか引っかかりがあったのと、文字が少し気に入らないところがあってそのまま放置していた。 でもやっぱり記録用としてもポストしておこうと思って、少し手を入れて書き直してみたので、よければ。 ただ一言この投稿で伝えたいのは、 どうか悔いのないように健やかに暮らしてほしい、ということ。 2021年の10月は目まぐるしい時間の

          Yirumaを聴きながら思う、記憶に残る音という灯り

          混沌とした世界の中で、Anoiceを聴くということ

          Anoiceが新しいアルバム「The Hidden Forest」を9/17にリリースした。 A4 Box Sizeの限定版には、Naoko Okadaさんの絵やインスタント写真がセットになっていて、幅広い世界観を堪能できる仕様になっている。 一部店舗では先行販売されたり、BandCampで販売されていたけれど、限定版は売り切れているかもしれない。 実はもうずっと、というかかなり長い間スマホの壁紙として勝手に使っている(違う…使わさせて頂いている)絵が、ジャケット写真に使わ

          混沌とした世界の中で、Anoiceを聴くということ

          夏の夕どきに開かれた化け物たちの宴の話〜ROTH BART BARON "BEAR NIGHT2"〜

          多分この先、何度もこの光景を折に触れて思い出すのではないかな、と思った日のこと。 2021年07月23日2020に開催されるはずだった五輪が延期され、開催されるのかどうかも含めて検討される中、様々なことが起こり、なんだかんだで迎えたその日。 その日に、ROTH BART BARONは、”BEAR NIGHT 2”を開催した。 開催までのSNSでのつぶやきや、某CMのA_o、直近で公開された楽曲「鳳と凰」の流れから、あえてこの日にぶつけてきたような気がしていた。 この社会

          夏の夕どきに開かれた化け物たちの宴の話〜ROTH BART BARON "BEAR NIGHT2"〜

          Henning Schmiedtを聴きながら思い出す、コーヒー屋さんのこと

          「これくらいの豆の挽き方で…、この容器でこんな感じに淹れると…」 コーヒー屋さんで店員さんから教えてもらったように、ガァァァァと豆を挽き、コポコポとお湯を沸かして、ぐるぐるさせながらコーヒーを淹れる。 そして、店員さんに教えてもらった音楽を流してみたりする。 ボケーっと椅子に座りながら、カップからゆらゆらと漂う煙をみながら、窓から見える外の景色を眺めたりする。 その人は、コーヒー屋さんの店員さんだった。 そのお店は、とても小さい店舗で、少しお高めなコーヒーだったけれど、

          Henning Schmiedtを聴きながら思い出す、コーヒー屋さんのこと

          夢にまでみたような世界は ~湯木慧ワンマンライブ2021「拍手喝采」~

          2021年06月05日、湯木慧ワンマンライブ2021「拍手喝采」日本橋三井ホール。 終わった後にみえた、達成感と充実感と未来への希望が溢れたような笑顔。 これからどんな未来を創り、歩いていくのだろうと思ったライブの話。 先に書いておくと、、 当日バタバタとしていて、ライブ時間に間に合いそうになかったので翌日アーカイブでみたのだけれど、みる前にツイッターを開いてしまって。 ちょっとしたネタバレを、ちらちらーと眺めてしまった。 人の性というか、止めればいいものを、ふふーん、

          夢にまでみたような世界は ~湯木慧ワンマンライブ2021「拍手喝采」~

          haruka nakamuraさんの音楽を聴きたくて「息をひそめて」を観たら、作品にのみ込まれた話

          haruka nakamuraさんの音楽を聴きたくて、Huluで配信されている「息をひそめて」を観た。 もちろんドラマも予告を見て気になったけれど、、 作品ではなくて、音楽を聴きたい、という邪な気持ちだった。最初は。 本当にごめんなさい、という想いなのですが…。 でも全8話を見終えて、作品が素敵で、たまらなく素敵で。 役者さんって、本当にすごいなとか。 命は美しい、人の声は歌声は、どんな楽器よりも勝る、ということを感じさせられて。 それになにより、多摩川沿いの景色が美しく

          haruka nakamuraさんの音楽を聴きたくて「息をひそめて」を観たら、作品にのみ込まれた話