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二年目

121
2020年の詩まとめ
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2020年1月の記事一覧

誕生日

昨日、わたしは母がわたしを生んだ年齢をむかえてしまった、今日から動物的生産性がマイナスに傾く、親より先には死ねないなんて言ってみたけどわたしに続く家系図は無い無い無い縦に伸びただけの棒線、ずぅーーーっと伸びて地面に埋まって先祖と再会ハッピーエンドは死んだ者の特権わたしはこの生き地獄でにこにこ愛想ふりまいて呼吸して地球を汚して神様に怒られる、信じてないのに人間が嫌いだから神様は犬がいいなわんわん怒ら

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言葉には意味があって大切にしてよ、
そう云うあの子は意味を研いで剣にして、他人の言葉を刺し殺してる

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ほんものの愛がほしくてからっぽのあいしてる君に捧ぐ37日目

くるくる巡って万華鏡、逢ったはずなのに綺麗だと思われる、悪くないね

いち

君のいちばんになった、その後は
落ちて墜ちて堕ちて落ちてこの手を掴んでくれるのは果たして君だろうか、いちばんになってからのほうが不安が尽きない夜は深く僕を潰す

赤子の生っぽい匂いは僕らの死を誘うあの世からの言伝て

のち

のち

天気予報がはずれた、まだ僕らのうえには神様がいること、すこし期待できたよ

am5

濃霧の朝は居なくなることを世界が許してくれているみたいで安心してしまうよ

馴染んで

焼きそばパンの焼きそばになれたら今より世界となかよくなれるだろうか、ふかふかに包まれてぼんやり聴こえる世界の喧騒

世界が終わるとき、見上げれば雲ひとつ無い青空がおちてくる、
綺麗だと言っていたものが僕らを殺す、一眼レフにはたくさんの爆弾、この世の記録

湯気

深夜のベランダで息をふきかけ冷ますココアの湯気に君の幻影

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あなたに興味がないです
だから話しかけて返答を待つ必要も、好かれようと愛想良く笑顔を振り撒くことも、講義室で隣に座ることもないでしょう
それを都合良く解釈したあなたは、
わたしのことを「控えめで大人しくて、ちょっと恥ずかしがり屋な女の子」、分かったふりして勝手にわたしの評価を拡散拡散わたしが沢山
わたしが意識すると思ったの、渋谷スクランブル交差点の雑音と同じ
誰が好きとか嫌いとか、うざいとか死んで

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しゅわしゅわ

真夜中のジンジャーエール、昨日の苦味と忘却の泡

年輪

通学路の丁字路、樹齢数百年のあの樹にとっては僕らの人生なんてほんの数ミリで、触れられるものではないんだろうね