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ゲームはなぜおもしろいのか【”ついやってしまう体験”のカラクリ】


あなたは”人の心を動かす体験”の作り方を知っていますか?

例えば誰かに、言うことをを聞いてもらいたいとき、話をわかってもらいたいとき、ものを売りたいとき。

「体験」を作り出すことができれば、いつもと違う切り口から、解決策を見出せるかもしれません。

そんな「体験」の”作り方”を、ゲームから学ぶことができます。

「ゲーム」はまさに、”体験”を追求し”体験”を知り尽くした、”体験作りのプロ集団”による産物

そのメカニズムを知ることで、私たちは今までとは違うアプローチを得ることができます。

意外にもゲームから、です。

参考にしたのはこちらの本

任天堂に務め、あの大ヒット商品「wii」の企画、開発に深く関わった、玉樹真一郎さん。

この本の内容が興味深く、私は数回に及んで読み返しました。

この本を元に、様々なケースと重ねて、「体験のつくりかた」をお伝えします。

また、ゲームを普段からやる方は、ゲームの細やかな工夫に気づくことで、ゲームを格段に楽しめる様にもなります。

是非、一読いただければと思います。

ゲームが面白いのは◯◯◯だから

最初は本の内容に沿ってゲームの代名詞、「マリオ」を例にして、説明します。

こちらをご覧ください

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馴染み深い方も多いでしょう。
マリオブラザーズ、のスタートである1-1ステージの場面、すべてはここから始まります。

なんと、この画面に体験を作るにおいて最も重要なメカニズムが隠されているというのです。


配置をよく見て考えてみましょう。

左側にいるマリオ

左端に塞がる様に置いてある深緑の山

右側にある明るい色の草むら 白い雲

この配置にどの様な意味があるのでしょうか?

これを見ることでプレイヤーはどう感じると思いますか?


答えは



「右に行くのかな?」です。


これら全ての配置は、それを自然と思わせるようにできています。


これが体験における最も重要な部分

「直感性」です。

ブログ 素材 直感的な体験

解説の前に、もう少し、先に進んでみましょう。

前に進むと、なにが現れるでしょう・・

スクリーンショット 2020-04-25 15.20.11

クリボーですね。

はてなブロックなども現れます。
この時にプレイヤーはこう感じるそうです。





「右に行くので正解だった!」と




本の著者、玉樹さんはいいます。

仮説を立てる
試行する
正解する

このプロセスの中で「面白い」は生まれる、と

重要なのは、「面白い」「面白そう」が最初ではないということ。

マリオの画面をみて、「面白そう」と思うのでしょうか?

体験的にゲームが面白いことを知っている人は、面白そうと言うかもしれません、しかし、なにも知らない人からすれば、この素朴な画面をみても決して、「面白そう」とは思わないはずです

でもやはり思います。


「右にいくのかな?」


そして右に行くと敵キャラが現れ、「正解だった!」と歓喜する
そして「面白い」と思う。


「面白い」の前には「こうするのかな?」という直感的な気づきがある

体験は直感からはじまる、それが体験を作り出す上での鉄則です。


玉樹さんは著書にて、この工程をこう表現しました。

仮説→試行→歓喜

直感のデザイン

〇〇しなさい、〇〇しかできない、では面白くない

直感的な体験を作る上で、大事なことはなんでしょうか。
それは、体験者自自身が”自分で気づく”という工程です。

例えば、マリオがこんなデザインだったらどうでしょう。

スクリーンショット 2020-04-26 19.22.45

「右にすすむ」

さっきよりもわかりやすく、直接的な”指示”です。

しかし、わかりやすいですが。
きっと、これではマリオの面白さは半減していたことでしょう。

相手の直感を刺激できてないからです。

過去を振り返ってみてください。
誰かに動いてほしい時この画像のように、「こうしなさい」っと指示を出したことはないでしょうか?。

逆に誰かに「こうしなさい」と指示されて、つまらない思いをしたことはないでしょうか?

大事なのは「指示」ではなく「示唆」することです

示唆:それとなく教えること。また、暗にそそのかすこと。

直感的な体験を生み出すのは簡単ではありませんが、こうしたことを意識するだけで、相手がなぜ動いてくれないのか、すこし道筋が見えてきますね。

ちなみに、私はよく、ドラゴンクエストなどRPGをプレイする時に、次どうすればいいのか分からなくなった、という場面に遭います。

これは、ゲームのあるあるだと思うのですが(ないですかね?)、これも、”直接教える”ではなく”直感的に示唆する”という工夫をしているためだなと思いました。

迷えば迷うほど、正解を見つけた時の喜びは大きいというのも大事な点ですね。

迷わせすぎると疲れて諦めますが・・。

何事もバランスが大事です。

直感だけでは”疲れる”

先ほど文末で述べましたが

直感的な体験は「面白い」「楽しい」意外にこんな感覚も生み出します。



「疲れた・・・」



仮説を立て、試行する
そこから歓喜まで行き着くまでの間プレイヤーは「これであってるのかな・・」という不安の中にいます。

その不安こそが歓喜を作るのですが、少なからずその体験は「疲労」を生みます。

開発者たちは、はそれすらも見越して、ゲームにとある体験を組み込んでいます。
この画面をみてください

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ぱふぱふ

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国民的RPGゲーム、ドラゴンクエストの全てのシリーズに現れるぱふぱふ。

なぜ勇者が悪を倒し世界を救うシリアスな物語の中で、なぜこのようなものを登場させたのか、これにも開発者の緻密な計算があります。


少し考えてみてください。

なぜ、勇者が世界を救うための物語の中に「ぱふぱふ」なんてものを登場させたのでしょうか・・

すこし長くなりましたのでここで区切ります。

考えてみた方は、続きも読んでみてください。

ここまで読んでいただいてありがとうございました!

【続き】
https://note.com/yorimiti_gaku/n/n05d5a11de9a2


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