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【理学療法士と知る】筋膜リリースで気をつけるべきポイント

【動作・歩行・呼吸の専門家】である理学療法士として、身体の歪みや不良姿勢が及ぼす身体への影響や、生活における悩みとの繋がりについての解説と、その改善方法・予防方法として、【運動や、生活に取り入れてほしいこと】もあわせてお伝えしています。

わたし自身が女性ということもあり、特に女性の身体と心についての投稿を主に書いています。男女問わず、もしよければ「ちょっとした悩み事」や「○○について知りたい!」などのコメント・リクエストなどもいただけると嬉しいです。

脳は【変化】をストレスに感じること、さらに女性は毎月【変化】が起こるので、よりこの【変化】による影響へのケアが必要だということ、そして疲れを取るために簡単な運動(おすすめはウォーキング)をしよう、とお伝えしています。

先日は、寒さの厳しい冬でも簡単に取り入れやすい運動として【筋膜リリース】をご紹介しました。

是非実践いただきたいところではありますが、「やってみたけどなかなか続かなかった」、「効果を感じられなかった」、という声も多く聞こえます。よくよく伺うと、やり方を勘違いされている部分もあるようでした。本日は筋膜リリースで気をつけるべきポイントをお伝えしていきたいと思います。

まず、筋膜のおさらいをしましょう。【筋膜】とは、筋肉(筋繊維1本1本)を覆う薄い膜のことでしたね。

そして、筋膜は全身に張り巡らされて繋がっており、いくつかのラインで別の筋肉とも連結しているため、同じ筋膜ラインで繋がっている筋肉にまで悪影響が及んでしまうのでした。

また、筋膜は使いすぎても、逆に使わないままでも癒着してしまいます。長時間同じ姿勢を続けるなどして体の一部分だけに負荷がかかったり、逆にずっと動かさない部分が出たりすると、筋膜は癒着して伸縮性を失ってしまいます。

この改善を行うのが、【筋膜リリース】でした。筋膜リリースを正しく行えると、以下のような効果が得られます。

・血流の改善
・こりや痛みの解消
・良い姿勢が取りやすくなる
・体が軽く、動かしやすくなる
・冷えが改善する

正しく行うと、このような効果が得られるのですが、間違ったやり方では思うような効果を実感できず、むしろ痛みや疲れを引き起こしてしまう場合があります。

よくある間違ったやり方に、フォームローラーを使う時間や強度などがあります。

早く効果を出そうと長時間、痛みを伴うような強さでローラーを押し当てたり、逆に数回しか当てず、また表面を滑らせる程度で終わってしまうこともあるようです。

まず、時間は【1箇所につき1分程度】で十分です。短いと十分に筋膜がリリースできず、逆に時間が長すぎると筋肉や毛細血管などを傷つけてしまうことがあります。

また、強さは【気持ちがいい〜痛気持ちいい】程度に留めましょう。個人差があるところなので難しい部分もあるのですが、何しろ筋膜はとっても薄いため、思うよりも弱い力で十分にリリースができます。はじめは弱い力からフォームローラーを転がして、徐々に体重をかけたりして「気持ちがいい」ポイントを探しましょう。「痛気持ちいい」場合は、筋膜に対しては強いときもありますが、その下の筋肉がほぐれ、またリラックス効果も得られるので大きな心配は要りません。

筋肉の柔軟性が高いときの方がほぐれやすいので、お風呂上がりに心地よい強さで実施するととてもやりやすいと思います。

また、もし余力があれば、フォームローラー後にストレッチも行えると、より筋膜リリースの効果を高められますので、やってみてくださいね。

特に注意したいのは、「強ければ強いほど良い」だったり、「痛ければ痛いほど効いている」という間違った考え方です。

気持ちいい〜痛気持ちいい強さで行うことや、怪我や内出血のある部分には行わないことを心がけてくださいね。

* * *

運動習慣作りや自分の姿勢や身体の歪み、呼吸法などの把握・改善はとっても地道ですが、「しっかり取り組もう、改善しよう」と思われた場合は、やはり客観的な指導があることが一番効率的かと思います。

動作・歩行・姿勢・呼吸の専門家である理学療法士視点を入れて、一度ご自身の身体をチェックしてみることはいかがでしょうか。

現在の問題点や、改善するためのセルフエクササイズ、おすすめのトレーニングもお伝えできます。お気軽にご相談ください。

また、もっと知りたいことやわからないことがある場合も、是非コメントや連絡いただけると嬉しいです。

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