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”成果のためにタイパ追求”が抱える、構造的矛盾とは?(実践編)

こんにちは。米川(@yoneshi0320)です。

本noteは、これから新しい仕事を始める方、異業種への転職、他部署へ異動した方へおすすめの内容です。
前回の理論編が未読の方はこちらからどうぞ。

下記は、本noteの要約です。


30秒で読める要約

<結論>
– 質の高いインプットと実践法とは、1.マスターを見つけ、2.反射になるまで反復し、3.フィードバックを受け修正する。

<理由・背景>
– 質の高いアウトプットとは、転換率と効果的の2つの観点に分かれる
– マスターを見つける問い、”あなたのマスターは誰か?”

– マスターとは、人から認知されて初めて”成る”
– フィードバックを受けず修正しない人は、恐れるにたりない人
– 実践方法を実行するには、目的による安心感が必要

– あいまいな目的でも、行動することで解像度が上がる


結論

質の高いインプットを確保し、一刻もはやくパフォーマンスをあげる。具体的な方法は、次の3つ。

  1. マスターを見つける

  2. 反射になるまで、反復する

  3. フィードバックを受け、修正する

しごく当たり前。ですが、なぜなかなか実行できないのか?背景と構造を整理すれば、理解が進みます。

こうかは ばつぐんだ

 前回の主張、”質の高いインプットとは、質の高いアウトプットへ転換率が高いもの”に対し、”効果的かどうかが抜けている”との指摘が。

丁寧に読み、かつ考えてくださったこと自体に感謝しつつ、補足説明します。前提、”マスターから伝授されたインプットに対しては、そのままアウトプットすれば効果的である”を省略していました。

つまり、成果を出せる=質の高いアウトプットを出せる は、転換率が高い(=どんな状態/状況でも発揮出来る)と効果的(=相手や課題にこうかばつぐん)、2つの観点を有します。

さらに、右上の象限を”マスター”とすると、右下は”手数勝負”、左上は”不安定”、左下を”素人”でしょう。

受け継がれるポジション=師

 では、素人からマスターに移行するうえでなにが必要か?

最初に必要なのは、師事するにたりうるマスターを見つけること、です。ある程度の規模の会社や組織であれば、メンターとして先輩がつくことが多いでしょう。

しかし、小さな規模の会社や組織では、そこまで手厚いフォローは難しい場合や、大組織でもメンターが忙しく、なかなか師事できないときも。

では、どうするか?

ぼくは、社内で自分のジョブにおいて成果を上げている人3人へ、「師と仰いでいるのはだれか?」を聞くのをお勧めします。なぜなら、師とは受け継がれるポジションであるためです。

免許皆伝しかり、マスターとは構造上、その人個人だけではなれません。周囲の人間、あるいは元マスターから現マスターへ、実績と認知があって初めて、マスターへとなりえます。

ゆえに、「あなたの師はだれか?」。もちろんいきなり聞かれて相手もパッとは出ない、かつ組織内にすでにいない場合もあるため、3人は聞くのをお勧めします。

引用元:冨樫義博『HUNTER×HUNTER』14巻(2001年)、集英社、ジャンプコミックス

こんなはずでは……っ!

 次の”2.反射になるまで反復する”は前回noteで重要性をお伝えしたので、3つ目の”フィードバックを受け、修正する”について。

少年漫画において、敵キャラの強さや恐怖を表現するひとつの手段として、”主人公パーティの攻撃を学習する”があります。

前回は効いた攻撃が、効果がない。さらに主人公パーティの弱点も事前に調べ、的確についてくるのは、絶望的なシーン。そして『アンパンマン』のバイキンマンが本質的に怖さを感じないのは、アウトプットの結果から学習しないため。

ゆえに、相手や課題にとって有効なアウトプット=質の高いアウトプットを出すには、”アウトプットと結果に対しフィードバックを受け、次の修正に活かす” が必須です。

参考:前回noteの主張 ”転換率を上げるために、反射になるまで反復する”を構造化したのが下図

んなこと言ってもさ

 とはいえ、3つの行動は頭では理解できます。しかし、効率を無視してインプットをし続けたり、あくなき反復を続けるには、やはり二の足を踏む感覚が。

いったいなぜでしょう?

背景のひとつは、前提や効率を考えること自体が、重要なスキルとなってきたことです。

chatGPTや画像生成AIなど、ある程度のクオリティのものは一瞬で生成されるようになりました。ゆえに、一心不乱にひとつのことに打ち込むこと自体が、思考停止しているのでは?と捉えられる。

結果、テクノロジーによって社会の前提が変わるのだから、一つのことに固執しないで視野を広くすることが大事だ、のメッセージにつながるのでしょう。

一見正しい論旨とメッセージに思えます。が、決定的に抜けているのが”目的”や”意義/意味”です。

強さの果てに何を望む?

 インプットを行動に移す上で重要なのが、安心感です。生物的恐怖や不安に陥るとIQが低下するように、不確実性をともなう行動には、よりどころがマスト。

では、安心感はどこからくるのか?

答えは、”目的”や”意義/意味”。

修行の例に戻れば、なんのためにマスターに師事するのか?多くは、強敵へのリベンジやラスボスへの勝利のため。ここに揺るぎない納得感があるほど、行動量は高まっていきます。

さらに行動により、目的や意味の解像度が上がる。営業として、最初はただ話していた商品説明。しかし、お客さんや取引先からの感謝や課題を繰り返し聞くことで、自社サービスや製品の世の中での意味がクリアになる。それを自分なりの商品説明として、反射になるまで反復する。

大切なのは、”いまの自分には見えない道がある”と理解した上で、なんのためにそのジョブをマスターするか?を朧げながらでも持っておくことです。


30秒で読めるまとめ

<結論>
– 質の高いインプットと実践法とは、1.マスターを見つけ、2.反射になるまで反復し、3.フィードバックを受け修正する。

<理由・背景>
– 質の高いアウトプットとは、転換率と効果的の2つの観点に分かれる
– マスターを見つける問い、”あなたのマスターは誰か?”

– マスターとは、人から認知されて初めて”成る”
– フィードバックを受けず修正しない人は、恐れるにたりない人
– 実践方法を実行するには、目的による安心感が必要

– あいまいな目的でも、行動することで解像度が上がる


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次回は2023年04月30日(日)更新予定

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