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よみたん自然学校を立ち上げてからの模索

前回はよみたん自然学校を立ち上げるに至った経緯を書きました。

なぜ、よみたん自然学校をつくったのか?

今回は、立ち上げ後、模索しながら事業展開していった時のことを書こうと思います。


よみたん自然学校を立ち上げた当初、自然育児クラブや夏休みのキャンプ事業をしたり、観光客対象に「琉球石灰岩」をテーマにしたツアーをしたりしていましたが、子どもたちが日常的に自然に触れる場を作りたい、もっと独自の教育を追究したいという思いがモヤモヤとしており、私の思いはまだ形になっていませんでした。

体験王国むら咲むらの中にある、床も壁もない施設を借りたので、最初の頃は友達と一緒に14畳の床を作り、大きく開く窓をつけました。そんな工事をしつつ、夜には廃材を燃やし焚き火を囲んで語らいました。いや、私の思いを聞いてもらっていたと言った方がいいかもしれません。その時に、子ども自身で日々の活動を決めるという教育スタイルがあるという話を聞き、本を読んで興味が湧いていたところ、学童保育はそういうスタイルが多いという話も聞きました。

そこで、手始めに、学童保育「わらばーくらぶ」事業を始めました。しかし、活動を続けていくうちに、違和感を感じるようになりました。学校が終わって子どもたちが学童にやってくる時間も親が迎えにくる時間もバラバラ。宿題をやるように声かけして欲しいという親の要望。学校でのストレスを発散してからやっと活動を始める子。結局、学童保育はあくまで学校教育の補完でしかなく、独自の教育という私たちのやりたいこととのズレを感じるようになりました。

そこでやはりフリースクールを立ち上げたいと思い、すでに活動をされている徳島の自然スクールTOEC代表の伊勢さんに相談しました。当時(2006年頃)は、フリースクールの認知度は低く、「いきなり小学生のフリースクールを始めても子どもは集まらない。ようちえんの方がニーズがあるから、ようちえんから始めた方がいいよ」と言われました。

ちょうどその頃、たき火 de Caféという親子向けのイベントを不定期に行っていましたが、その参加者からようちえんを作って欲しいと言われ、背中を押された感じがして、翌2007年度から3年保育「幼児の学校」事業を始めることを決意し、早速入学資料を作成しました。実際に、その時作って欲しいと言っていた方々はほとんど入園しなかったのですが、最終的に7名の子どもたちとスタートすることができました。

子どもたちの好奇心や関心から始まる活動を行うため、毎日、朝の集まりで子どもたちに「今日やりたいことは?」と聞きます。子どもたちの発想は実にさまざまで、毎日が刺激的でした。そして、子どもたちが実際に集中力や持続力を発揮している姿に、ただただすごいと感じる日々でした。

それから3年が経った2010年のこと。「幼児の学校」を卒園予定だった5人のうち4人の保護者から、同じような教育スタイルで子どもを育て続けたいという要望が寄せられました。また背中を押されたように感じがして、フリースクール「小学部」を開校することを決意し、4人の1年生にその姉2名を加え、6人で念願のフリースクールが始まったのでした。

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