見出し画像

人気の先生は争奪戦! 講座の組み替えも要検討 留学スクールライフを充実させるコツ

昭和生まれ、57歳の英語が苦手なのおじさんが、1カ月間フィリピンのセブ島で英語留学してきました。そこで見たり経験したことで、他の方のお役に立ちそうなことを書き記しておきます。
今回は最も大事な授業の選択とスクールライフの充実方法です。


QQ English にはスクールライフを楽しめる工夫がたくさん


カリキュラムの難しい話に入る前に、QQ Englishで留学生活を送ることがいかに楽しいか(楽しめるよう学校が配慮しているか)というお話をしたいと思います。

ダンスパフォーマンス

金曜日の11時50分、レッスン時間が終わるやいなや突然フロアに大音響で鳴り響く音楽。QQカフェにスタッフがダンスを披露してくれます。メンバーはその時々で違うのですが、いつも真ん中でキレキレのダンスを披露してくれる眼鏡のお兄さんにはファンがついているほど。そうかと思うと、時おり息が切れそうになりながら必死についていっているお父さん世代、なかなかに円熟味のある上手さを見せてくれるお母さん世代、気恥ずかしそうに小さな身振りで真似しながらついていくお姉さん世代とか、それぞれのダンスに味があります。

マグロ解体ショー

月に1度、マグロの解体ショーが行われます。マグロを丸ごと一頭、目の前で解体、みんなスマホ片手に釘付けです。お醤油とわさびも提供されて、満足いくまで堪能出来ます。

食事に提供されるフルーツを使ったデコレーションも心を和ませてくれる嬉しい気遣いです。

エクスチェンジパーティーほか

人の交流を促す仕組みも用意されています。
月曜日夕方は新入生歓迎会のWelcom Partyがあり、お菓子とジュースが配られてスタッフの方の司会で軽いコミュニケーション。

私は参加したことがないですが、月、水、金に先生と一緒に英語でランチを食べるe-Table、火曜日の夜はアメリカ人教師によるFree Group Lesson。

月2で水曜日の夜に開催されている有償ので行われるExchange Partyの会場は日本料理店の利休Re-Qです。学校主催の行事では唯一お酒が楽しめるとあって、社会人の参加熱が高めです。
私は最初の参加した時は会場の端に座って日本人の人たちと日本語混じりで話しているだけでしたが、2週間後に参加した時は自分からも話しかけることが出来て、台湾、タイ、モンゴル、カザフスタン、ロシアといった国の人たちと楽しく盛り上がることが出来ました。「1度出たから充分」という人もいらっしゃいましたが、2度出るとその間の自分の成長ぶりが実感出来ると思います。

ジムのチケットが提供されたり、週末にバドミントンコートが確保してあったりと健康面に配慮した取り組みもあります。
さらには貧困地域で炊き出しをするボランティア活動や、就職セミナーの開催などがあったりします。

また、週末にはジンベイザメと泳ぐオスロブツアーや、アイランドホッピングが楽しめるモアルボアルツアーも有償で開催されます。これについては、次回でご紹介予定です。

さて、ここまでお読みいただいて、QQ English での楽しい留学生活がイメージ出来たでしょうか。次はいよいよレッスンの内容について説明して行きましょう。
(このあとは、写真がありません)

レッスンを効果的に楽しむコツ

初心者が4週間いただけで偉そうに「英語の学習法はコレだ!」と断言出来るはずもないのですが、自分が心がけていたことや、やって良かったことを書いて行きたいと思います。

レッスンの成果を上げるには、自分が楽しいと思えること、自分を積極的に学びたいというマインドセットで維持し続けることだと思います。
そのために必要なことは「先手を取る」です。レイニー先生がポッドキャストで何度も行っていて、私もそう言われて続けていたのが良かったです。
いつも受け身で先生の言うことに答えるだけだと上手く行かない事ばかり気になるし、会話が広がりません。せっかくフィリピンまで出かけて行って、周りに知り合いがいない環境に身を置いておきながら、それはあまりに勿体無いです。

レッスン中は積極的に雑談をするべし。今度のレッスンではこんなことを話してたみようと準備しておくと良いと思います。
時に教科書を離れて雑談がずっと盛り上がることがあるのですが、それでいいのです。雑談が盛り上がるということは、それだけ自分が関心があるテーマだということ。いつか誰かと話す時、同じテーマや似たテーマで話すことがあるはず。今のうちに「あなたが言いたかったことは、こういうことね」と正しい表現や、より洗礼された表現を教えてもらうことが出来るのはマンツーマンのレッスンならではです。
時には話が盛り上がりすぎて先生のほうから、「今日はレッスンを進める? それともこのままフリートークする?」と聞いてくることもあります。
留学の目的にもよりますが、QQ Englishには学校の中間テストや期末テストのような試験はないので、英会話を楽しめるようになりたいのなら、焦ってテキストを先に進めなくても良いのではないかと思います(カランやR.E.M.S.のような筋トレ系のレッスンは別としても)。

出来れば時々、冗談を言ったり、ツッコミを入れたりしましょう。大丈夫です、日本では親父ギャグがスベリまくって白い目で見られていても、レッスンの先生たちは優しいので、ちゃんと拾ってくれます。自虐ギャグには慰めてくれます。先生もリラックスして、余計に会話が弾む効能があります。

あとは、自分で工夫を楽しむ気持ちを持てるといいと思います。
例えばレッスンの度に最初に聞かれることは決まっていて「いつ来たの?」「どれくらい居るの?」「1日何レッスン取ってるの」「住んでいるのはドミトリー?」「朝ご飯食べた? 何食べた?」といったことです。
こうしたことを一日に3回も、4回も聞かれます。最初の週くらいはいいのですが、4週目ともなると多少ウンザリした気持ちも出て来て、「そんなことぐらいデータベースとかで共有されてるんじゃないの?」と心のなかでちょっとだけ毒づきたくなったりします。ただこれも、「次はこう言ってみよう」と言い方を変えてみたり、「何か面白い話の入り方はないかな」と小ネタを考えたりすると先生の反応も変わるので、「あ、これはアリだな」と発見があったりします。

レッスン予約、人気の先生は争奪戦

毎日のレッスンは、QQ Englishの個人ページから毎時間ごとに指定されたブースに移動してレッスンを受けます。
入学時には、このページに自分のレッスンが2週間分設定されています。それ以降は自分で教科と先生を選んで予約を入れていかないといけません。
このページでは直近2週間のレッスン予約が出来るので、入学の翌日から3週目の予約を入れ始められます。
人気の先生は早い者勝ちになるので、1日ごとに2週間先のレッスン予約を入れていきます。
なかには信頼している先生の授業を受け続けるために、サイトが更新される毎朝3時に起きて予約を入れているという猛者もいました。
私はそこまでのこだわりはなく、色んな先生と話してみたいと思って、その時間の先生のなかで総合ランキング上位の先生の中から選んでいました。
ただ、同じ先生のレッスンが受けられると、先生も喜んでくれるし、細かい経緯がわかったうえでレッスンを受けられるのでメリットは大きいと思います。

ただ、2週目から大きく変えたことは10時始まり17時終り(1日6コマ)だったスケジュールを9時始まり16時終りにしました。朝の時間がもったいないと思ったのです。
もうひとつは、「New Daily English」を「R.E.M.S.」に変えました。「New Daily English」も当初は楽しかったのですが、2週目に入るとこれではないな、という気がしてきたのです。カウンターに行き、日本人スタッフの人に時間の都合の良いときに相談にのってもらいました。「何がやりたいか」「何を課題に感じているか」といったことを丁寧に聞いてもらい「R.E.M.S.がいいと思います」と薦めてもらいました。結果的には大正解だったと思います。

いい先生とは?

先生を選ぶ際は画面上で、先生を「総合ランキング」「評価」「ポイントが高い」「ポイントが引く」「名前順」で並べ替えたり、時間帯や、「お気に入り登録した先生」「過去の受講したことがある先生」といった絞り込み条件で抽出することが出来ます。また、個々の先生のプロフィールやレビューを見て決めることが出来ます。
学校のレッスン(50分)はオンラインレッスン(25分)の2回分なので、50ポイントの人は100ポイントが消化されます。キャンセルは12時間前なら全ポイントが返却されます。無断欠席は逆に100本ポイントがペナルティとして剥奪されます。直前のキャンセルは先生に迷惑をかけてします(収入にも影響?)なので出来るだけ避けたいものです。
私はだいたい50ポイント、または60ポイントの先生しか受講したことはありませんが、本記事執筆時点で140ポイントの先生が1人、120ポイントの先生が11人いらっしゃいます。100ポイント超えの先生になると学びの質がそれは違うそうで「レッスン回数を減らしてでもポイントの高い先生のレッスンをうけるべき」と考えている方もいらっしゃるようです。私もレベルアップして、いつかポイントの高い先生の極上レッスンを受けてみたいものだと思います。

先生もタイプは色々で、相手を乗せるのが上手な先生、じっくり考えさせる先生、ひたすらテキストを先に進める先生、質問に答えたら正解か不正解がいちいち迷うまだ経験の浅い先生、ちょっと態度の悪い先生、たまたま体調不良そうで気の毒な先生……。
では、どういう先生が良い先生なのか。これは私の好みですが、生徒が答えに困ったときに急いで正解を教えずにじっくり考えさせる余裕を持てる先生は、さすがだなと感服しました。何とか答えようともがいている時間に脳内の何かがつながったり、ひねり出される感覚になることがあるからです。そこで少々時間をとっても、ちゃんとカリキュラムを先に進める手腕はみごとです。
あとは、生徒にたくさん喋らせて、正しい言い方や、洒落た言い回しを教えてくれる先生。
また、声が通りやすいことも大切だと思います。学校ではそれぞれのブースで一斉にレッスンが始まるので、常にザワザワしています。隣に座ってレッスンを受けているのに、まるで聞き取れない先生がいます。
もちろん個人差はあるのですが、「Daily English 」や「New Topic Conversation」では、話の弾む女性の先生を、「カラン」や「R.E.M.S.」のような筋トレ系のレッスンでは、声の低い男性の先生を選ぶことが多かったです。
また、「カラン」や「R.E.M.S.」は音声が聞き取りやすいオンラインのほうが良いという方もいらっしゃいましたが、身近で教わることにオンラインレッスンにはない学びがあったと思います。

教科ごとに狙いたい成果

教科のオフィシャルな説明のページはこちら。
QQEnglishのカリキュラム
教材も太っ腹なことに内容まで公開してあるので、ご覧になればレッスン内容のイメージがある程度つかめると思います。

また、各レッスンについては色んな方が体験記を書いていらっしゃるので、そちらも参考にしてみてください。
以下、私なりの印象を書いておきます。

Grope Lesson

4人から8人で受けるレッスンです。一緒に学ぶ仲間が出来る大事な教科だと思います。午前と午後に1コマずつあります。
Family とか National Flag とか Anniversary とか身近な話題を1日かけて取り上げます。午後はジャスチャーゲームなどで盛り上がることが多く、眠気も吹き飛びます。
嬉しいことに、最初の担任の先生が、午前も午後もノセ上手で、クラスの雰囲気がとても良かったです。入学したばかりで全然英文が出て来なくても、いくつかの単語とジェスチャーでとりあえず乗り切り。下手でもいいから、とりあえずコミュニケーションを取ろうという姿勢が身につきます。

バレンタインデーにはお互いにチョコレートをプレゼントしあって国によるバレンタインデーの習慣の違いについて話し合ったり、ジョリビーの話題がとても盛り上がって、先生と一緒にみんなでご飯を食べに行ったくらい。
グループレッスンのクラスメイトを中心にLINEグループを作ったことで友だちが広がり、授業の取り方や病院のことなどで情報交換したり、休憩時間に「頑張りましょう!」と声を掛け合うことで、どれくらい助かったか分かりません。
(ちなみにフィリピンではLINEは普及しておらず、Instagramのほうが使われています)

日本人が多いのは学校の性格上やむを得ないですが、それでもタイ、ロシア、中国といった違う国の人と一緒に学ぶのはグループレッスンならばこそです。お正月や春節などの過ごし方、民族衣装、食べ物などお国柄の違いが出る話題は楽しかったです。
実はそれぞれの出身国の訛りがあって、英語を喋っているはずなのによく聞き取れないこともあり、ということは日本人の英語もかなり訛っているのかと思うのですが、すべての国の人の英語を問題無く受け止めて授業を進行出来るのは凄いと思いました。

アニメや映画、音楽といった話題でもりあがることもありました。「Spirited Away」(「千と千尋の神隠し」)や「Demon slayer」(「鬼滅の刃」)、「Attack on Titan」(「進撃の巨人」)といった話題は国を超えて盛り上がりました。
テーマで言うと基本的な話題なので当然と思いますが、家族構成などについて語ることがあります。みんな色んな事情があったりするので、ちょっと戸惑い気味の人もいました。会話の材料なので全てを正直に申告する必要はなく、どういう話にしておくかは各自決めておけば気が楽だと思います。

入学時には3週目以降のグループレッスンのスケジュールは入っていないのですが、毎週木曜日に1週間分が一括して登録されます。グループレッスンの時間帯に他のレッスンを入れていても上書きされてしまうみたいです。
グループレッスンはキャンセルしても20ポイントしか返ってこないので、グループレッスンを休んだポイントで他のレッスンを1コマ取ることは出来ません。

QQ Englishには2つ要望があります。
ひとつは、先生を出来るだけ固定してほしい。
せっかく良い感じでスタートしたグループレッスンですが、後半は3日ごとに先生が替わるような状況もありました。そうなると、そのたびに自己紹介の時間を取られ、先生が生徒の個性やレベル感の違いを把握してレッスンを進めることが出来ません。生徒側もグループの一体感が高まりません。
ふたつめに、グループレッスンのレベル分けをもう少し細かく設定してほしい。
グループレッスンのレベルは、入学申込時に
初級:Lv.0-3
中級:Lv.4-6
のどちらかを選んで希望を出すように求められます。
おそらく大まかにはこの2つしかないのではと推測されます。
しかし、1カ月いれば英語力もそれなりに個人差が出てきます。3段階くらいに分けられると違和感なくレッスンが受けられると思います。
グループは週によって基本的に残るグループと、バラバラになってどこかのグループにちりじりに吸収されるグループがあったように見受けられました。たとえば、2週間に1度ガラガラポンでグループを再編するような決まりにしたら良いのではないでしょうか。
時期によって人の出入りや人数も変わるので編成が大変かと思いますが、大事なレッスンなので細やかな運営を行ってもらえるとうれしいと思います。

New Daily English

1時間かけて、1つの簡単なフレーズをあれこれ使ってみるレッスンです。to不定詞などを使うのでLv.3からLv.5まだ対応のレッスンですが、割と素直な授業構成です。そのため話しやすいので先生との会話も盛り上がりやすく、留学した当初は馴染むのに最適でした。ただ、2週目に入ると物足りなくなり、別の教科に切り替えました。ある先生に話したら「あれは優しすぎるよねえ」と言っていたので、私だけの感想では無さそうです。

Basic English

BOOK4では、アヤという女性が履歴書を書いて就職して成長していく物語が会話形式で展開されていて、社会人としては馴染みやすかったです。
語彙学習とグラマーの要素が強いです。
語彙学習では、新出単語を英語で説明させられます。例えば「publish」とか「academic」とか、英単語どころか外来語として日常会話で使っているような単語でも、持ち合わせの英単語を駆使して説明しようと思うと大変です。しかしそのおかで記憶を思い出したり、新しい単語を覚えようという気持ちがわいたりします。そして、小難しく考えすぎたあげくに先生の模範解答で「えっ、そんな簡単な説明でいいの!」と腰を抜かしたりするのも面白いです。
高校でやったグラマーですが、英語で教わると新たな気持ちで学ぶことが出来ます。ここは手を変え品を変えみっちり学ばされるので、充実感あります。
ちなみに、アヤの友だちのアレックスとブーは Kanagawa City に引っ越すというので「先生、Kanagawa は City じゃなくて Prefecture だよ」ってツッコミを入れておきました(笑)。

Topic Conversation

マンツーマンレッスンの醍醐味のようなレッスンで、「これだけやりたい」という人もいたくらい。
まず最初に1枚の写真が示され、説明を求められます。持ち合わせの英語力でどうにか表現する能力が求められる訳です。そのあとに、今日のテーマが示されるのですが、Television、Music、Foodとった身近なものです。テーマに関連するキーフレーズが示されて身につけて行きます。
音楽であれば、あなたの好きな音楽ジャンルは何? ジャズってどういう音楽? なぜクラシック音楽は価値があるの? 音楽の効能って何だと思う? といった話題が展開されます。
これこそ、テキストを離れて脱線し放題のレッスンです。私はFriendがテーマの回で、お坊さんの友だちがいて奈良に住んでいる、奈良は京都よりも古い日本の都だった都市だ、奈良に行くと街中を鹿が歩いていて餌をあげることが出来る、高さ15メートルの大きな仏像がある、薬師寺の2つの塔が美しい、などとずっと奈良の観光案内をしていました。実はその先生も、いつか日本に旅行したいと考えているそうで、一緒に盛り上がりました。私は奈良が好きなので、いつかまた外国の人に奈良のことを紹介すると思うし、その時はきっとこの日のレッスンのことを思い出すと思います。
ぜひ、楽しんでほしい教科です。

カランメソッド

QQ English の看板となっている教科。脳みその筋トレみたいな授業です。
先生が身振り手振りを交えながら、高速で英文を読んでいきます。そのあとに付いて同じ文を繰り返します。ちょっと独特の言い回しもありますが、そのまま真似なければいけません。意味があっていても、先生の言う通りでなければ言い直しさせられます。そして、どんどんページが進んで行きます。
正直言うと、ついて行くのに一生懸命で、最初は今やっていることの意味が分かりませんでした。ただ2週間ほどやっていると、やっていると、脳の回路がまず日本語で考えてから英語に翻訳して間違えないように喋ろうというという流れから、英語で動き出すような気がしてきました。X(Twitter)の英文の投稿を見ても、単語一つ一つの意味を頭から拾っていくのではなく塊でとらえようとするようになりました。

Dictationのコーナーもあり、先生が高速で読み上げる文章をタイプするか、書き取ります。中学生の頃から知っているような基本的な単語でも、先生のスピードに付いていこうと思うとタイプミスを繰り返したり、とっさにスペルが出て来なくて恥ずかしい思いをしたりします。知っていることと、身についていることは違うのだと痛感させられます。
先生によって、間違えた箇所を一文ごとに指摘して直させるやり方と、すべてを書き終えてから治していくやり方があります。私は後者のほうが好みでした。先生が間違いを指摘するまえにスマホで撮影させてもらって修正が終わった後でもう1回撮影。授業後に両方を見くらべながらキーボードで打ち直して体に覚えさせるようにしました。

こういう有無を言わさず脳にたたき込むレッスンも必要なのだと思います。
ただ心身ともに疲れるので、「R.E.M.S.」もそうですが、朝一番に入れるのがいいのか、午後のいちばん最後の授業に入れる方がいいのか、学生の間では意見が分かれるところでした。

しかし、なかには「カランメソッド」が一番好きという方もいらして、オンラインで何年もカランメソッドだけをやっていて、それだけでは飽き足らずに有給を貯めて定期的にセブ島に通うという人もいました。
カランメソッドは電子書籍で買うと音声コンテンツもついてくるので、自習も出来ます。

日本に帰ってからオンラインレッスンを受けようと思うと、予算的にも時間的にもどの教科も受講することは難しく、どれか一つに絞ろうと思いました。そこで最初は、カランメソッドは筋トレみたいなものなので忘れないうちにレッスンを再開してある程度までやり遂げたほうが良いのでは、と考えたのですが、カランメソッドはボキャブラリーやグラマーの座学とセットになってこそ効果が発揮出来るのではないかと考えて、「R.E.M.S.」を継続することにしました。

R.E.M.S.

3週目から受講を開始した教科ですが、もっと早くからやっておけば良かった、と思いました。
受講仲間の大学生に「今度、R.E.M.S.を受けるんだ」と言ったら、「何かのゲームみたいですよ」と言われたので、「何のこっちゃ?」と思っていたのですが、すぐに理由が分かって同意しました。
先生が高速で読み上げる英語(ただしジャスチャーは無し)に間髪入れずについていくところは同じなのですが、例文がたとえば
・机のうえにミカンがあります
・机のうえにミカンと、リンゴがありす。
・机の上にミカンと、リンゴと、カキがあります。
という具合に要素が増えて行きます。さらにそれが、ミカンをバナナに変えてというふうに言われたり
・机の上にミカンと、リンゴと、いくつかのカキがあります。
・皿の上にミカンと、リンゴと、いくつかのカキがあります。
と変化したりします。
あるいは、wthaで始まる疑問文にして、whereで始まる疑問文にして、と言われます。
そうすると、たった3つの要素なのに何がどの順番だったから覚えていられなかったりして情けないこと、この上ありません。
単数複数なんて英語の基礎の基礎なのに a を入れ忘れたり、複数形にし忘れたり。不規則変化の代表選手みたいな単語の過去形や過去分詞形がとっさに出てこなかったり。

考えてみると、これまでに何度も英語をやり直そうとして出来なかったのは、“基礎からおさらい”みたいなテキストを買っても「to不定詞? ああ、昔さんざんやったよな」「現在完了進行形? (ギクッ)……ああ、思い出した。そうそう、仕組みが分かってない訳じゃないんだよ、分かってない訳じゃ」みたいな、誰に見られている訳でもないのに変なプライドが働いたり、怠け心からの言い訳を思いついてしまって、謙虚に再学習出来なかったことが大きいのだと思います。
ところが「R.E.M.S.」で基礎の基礎がまったく身についてないぞというところから徹底してやると、頭のなかに「散らかったおもちゃ箱」のように断片的かつ無駄に蓄積して忘れていた知識の断片が動き出して、繋がっていくような面白さを感じることが出来たのです。

カランは先生の言葉を復唱するときに多少発音や文法の規則があいまいでもガシガシ先に進んでいく感じがありましたが、R.E.M.S.の場合は発音も細かくチェックされます。先生と雑談する余裕もあります。
ある回では比較級を使った文章をいくつか作れという問題が出たので、2、3個作ったあとにわざと声を落として「R.E.M.S.はカランよりもusefulだ」と言ってみたら、すごく真面目な先生で、慌てて「どっちもそれぞれ大事だから」って説明を始めてくれて面白かったです。

そんなわけで、帰国後のオンラインレッスンもまずはR.E.M.S.をある程度極めるところから始めようと思っているのですが、「R.E.M.S.」の問題は、まだ新しい教科であるために教えられる先生が少ないということです。
本記事執筆時点でITパーク校の先生の登録は482人で、そのうちR.E.M.S.を教えられる先生は150人。オンラインレッスンの場合、登録の先生は1951人もいますが、R.E.M.S.を教えられる先生は495人。とても多いように見えますが、実際にはすべての先生を受講できるわけではありません。オンラインレッスンで希望する時間にR.E.M.S.の授業を入れて行くのは選択肢が少なく、受講したいのに予約が入れられないことがあります。本来は2週間先まで予約を入れられるはずですが、直近1週間になって徐々に先生の選択肢が増えていく感じです。
今後徐々に改善されていくとは思いますが、期待をしておきたいと思います。

また、初回のオンラインレッスンの際、事前に届いたメールに「R.E.M.Sの初回レッスンではR.E.M.S独自のレベルチェックを実施いたします。レベルチェックの結果に基づき、開始Stage(レベル)が決定されます」とあったのですが、1週間前までITパーク校にいてテキストはここまで進んだという話をしたところ考慮してもらえて、テストのために時間を消費しないで済みました。
というか、留学後のオンライン切り替え時に、残ポイントの移行だけでなく、レッスン進捗記録の引き継ぎもやってほしいです。
あと、先生達にもう少しいいマイクを持たせてあげて欲しい。

QQ English の先生たちは働き者

2019年に書かれたnote「社会人がセブ島で英語留学してみた体験記」のなかでも印象に残っている回のひとつが「【セブ留学10日目】「1日8時間の授業がつらい」と言えなくなった理由」です。
当時の記事と違う印象があるとしたら、会社の寮に泊まり込んで働いている人が多そう、ということでしょうか。先生たちとは話していると、実家は保ホール島、実家は乗りものを乗り継いで6時間くらい、といった話を聞きます。「小さい頃は女の子なのにマンゴーの樹に登って遊んでいて、よくお母さんに叱られた」なんて話を聞かせてくれた先生もいました。そういうところで生まれ育って、フィリピン第2の都市であるセブに出て来て1日中空調の効いたビルのなかで生活出来るのは、ある意味では恵まれているのかも知れません。
先生達のなかには生徒とご飯を食べたり観光に行ったり、クラブで週末を楽しむ先生もいますが、一方で「お給料が安い」「お金が欲しいから、昨日は夜遅くまでレッスンやったので寝不足」という先生もいます。
また、カソリックの影響が強いフィリピンは避妊や中絶に否定的で、8人兄弟、おじさんやおばさんが同居、といった大家族が多いようです。「お兄さんが一日中お酒を飲んでいて、ちっとも働かない」なんて悩みを聞くこともあり、そうした家庭では自然と一家の貴重な働き手になっているようです。
私が毎朝7時に朝食をとりに行くと、もうあちこちのブースでレッスンが始まっています。日本で出勤前のビジネスパーソンが朝6時から受講したいと思うと、現地は午前5時な訳です。そういえば、週末のオスロブツアーで午前3時の集合時間に学校に集まったときに、ソファで仮眠を取っている人達がいました。
先生達のシフトを見ても、朝10時から14時まで働いて休憩挟んで18時から22時まで、19時から翌日1時まで、2時から5時まで働いて休憩挟んで6時から10時までなど様々なパターンがあり、よく働くなあと思います。
基本的に明るくて、人懐っこくて、真面目です。
そうした人の多くがまだ20代で、英語で世界の話題を話しながら、自分は海外どころかマニラにさえ行ったことがなかったりする訳です。そういう人達にとって日本のそれなりに人生経験を積んだおじさんの話は興味をひくらしく、私もちょっとでも面白い話をお返し出来たらなと思いました。

余談ですが、学校の授業では50分のレッスンなので終わったあとに10分の休憩があり、先生も話が盛り上がったりテキストをキリがいいところまで進めたくて3、4分超過してもレッスンしてくれることがありますが、オンラインレッスンは25分で休憩時間が5分しかありません。その間にトイレに行ったり用事を済ませないといけません。あるとき、授業開始ギリギリに慌ててやってきた先生がいて、「どうしたの?」って聞いたら「前のオンラインレッスンが長引いて、トイレに行く時間が無かったの~」と言っていました。

QQ Englishのスタッフについて

QQ English ITパーク校には日本人スタッフがたくさんいて、日本語で色んな相談に乗ってくれます。皆さん、物腰柔らかく親切なので、安心して過ごせると思います。私もカリキュラムの相談には親身に対応してもらったし、日々の生活でも何かとお世話になりました。
スタッフも寮に住んでいる人がして、朝の洗面所で「おはようございます」と挨拶を交わすようになります。
QQカフェにスタッフ募集の告知もあったし、サイトにもこういうページがあります。そういう人生の過ごし方もいいなあと思います。
「新しい採用ページ」セブ島から世界へ

ただ、社会人経験は長くない人も多いので、私や同世代のおじさん学生からすると、「ちょっと仕切りが甘いよね」と時々顔を見合わせる場面がありました。海外に行ってまで日本国内の基準を求めてもどうするんだ、という意見もあるかも知れませんが。

私からみると、人の善意を前提として動きすぎているなあと思えました。例えば色んなイベントで行き当たりばったりなところがあり、事前に説明しておけばトラブルも回避出来て顧客満足度もあがるのに、結果的に口コミなどの成果にもつながるのに、と思えることが何度かありました。また、個人情報管理の関連で、ちょっと危うく感じる点がありました。広報とかイベントビジネスの関係者にアドバイスをもらうなり運営に入ってもらうと、もっと良い感じになると思います。

長く居ると要望を出したり、時にはクレームを言わなければならないことがあります。ただ、スタッフは自分より若い人たちばかりなので、英語は下手でも社会人経験は長い学生としては、単に不満を言い立てるだけでなく解決策の模索につながる言い方が出来ると良いと思います。

さて、残るは楽しい話題ばかり。次回は
第9回 週末はリゾート気分満喫! ジンベイザメと泳ぐ英会話学校主催のオスロブツアー
をお届けする予定です。

この記事が参加している募集

英語がすき

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?