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【体験を意識して味わって生きよ】 『体験の哲学』を読んでみた



皆さまお疲れ様です、Oです。
温度の上がり下がりはあるものの、この頃はすっかり秋めいてきましたね。



突然ですが、夏の終わりのこの時期、残り後何ヶ月しかない(もしくは何日寝たら元旦)、一体何をしていたんだ…のような話題が上がったり、
見たり聞いたりする機会が増えませんか?


それに加え、友人と話していて、
息抜きが苦手だったり、楽しみが欲しい、時間がマッハで過ぎていく、もはや記憶がない(私もあります)という話をする機会があり、
「これはヒントになるのでは?」という本をちょうど読んでいたので、取り上げてみたいと思いました。




今回は飲茶氏の『体験の哲学:地上最強の人生に役立つ哲学活用法』を読んでいきたいと思います!





人生とは体験の束である



まず、著者は当書の中で「体験」の定義についてこう述べています。

⑴実際に経験すること、またはその経験内容。
⑵哲学用語で、主観的に見出される生き生きとした意識過程。

同書P32


「体験」というと、私がまず思い浮かんだのは⑴が近く、経験よりも多少意識的(どうだったかも考える)かもしれないというニュアンスでした。


今回『体験の哲学』では⑵の定義が採用されており、その例を見ていきましょう。

たとえば、あなたが何らかの赤いものーーーリンゴとかサクランボとかーーーを見たとします。そのとき、あなたの意識には、ありありとした「赤色」が実際に映っているわけですが、この赤色が意識の上に映っているという「現象そのもの」を哲学では「体験」と呼びます。
わかりにくければ単純に「あなたの意識に赤いものが見えていること、それが体験である」ととらえてもらってもいいでしょう。
〈中略〉
鈴の音を聞いてあなたの意識に「チリーンという音が鳴った」としたら、それは体験です。
チョコレートを食べてあなたの意識に「甘い味が広がった」としたら、それも体験です。
つまり「あなたの意識に何かが起こった」とき、それらはすべて体験だということです。

同書P32


この部分を読み、もしかして哲学的な体験は日常に溢れている…?と驚きました。
しかしその反面、昨日やった(ここでいう哲学的)体験は何か?と聞かれたら、きちんと答えられるかは正直自信がありません…


そもそも、人生とは日常的な体験の集まりであると言えます。すなわち、「人生=体験の集合」ということ。経験主義の哲学者ヒュームが「私とは知覚の束である」と洞察したことにならって、もう少し哲学の格言っぽく言えば、「人生とは体験の束である」と言い換えてもよいかもしれません。

同書P27

「もしあなたが体験を意識せず薄ぼんやりとしか味わっていないならば、あなたの人生もまた薄ぼんやりとしたものとして過ぎ去っていくだろう」

同書P28


「人生とは体験の束である」
人生とは、というフレーズはなかなか重く感じますが、確かに日常の積み重ねが人生になっていくと思うとなるほどと思います。
その日々の中で当たり前のように、例えば歯磨き、食事、買い物、通勤、音楽を聴く…などルーチンワーク、無意識(メリットもあると思いますが)にやっていることが多くあります。

また、個人的に何かをしながら他の事を考えていることが多い自覚があるため、まさに「体験を意識せず薄ぼんやり」というのはギクリとしました。


生きているとは、体験していることである


「生きているとは、あなたが何らかの『体験』をし、それを感じている(味わっている)状態のことである」

同書P31


上記の「生きている状態」に対し、
当書で言うところの「生きていない状態」(体験がない状態)は、こう書かれています。

「身体は習慣通り日常生活を営んでいるが、内面的には何も感じていない人間)」のことを哲学の世界では「哲学的ゾンビ」と呼びます。

同書P48


皆さんには、あれは「哲学的ゾンビ」になっていたかもしれない!という心当たりはありますでしょうか?

私は、冬の繁忙期と会社の合併が重なった時、朝晩暗い中通勤し、なんとか家に辿り着く毎日を過ごしていた時を思い出しました。
季節感がなくなり、何かをする時、休憩、遊びに出ている時もどこか他のこと(仕事など)がよぎっているような状態で、
自分でもまさかそんなに常に何かを考えているという自覚もあまりなかったように思います。


「哲学的ゾンビ」の処方箋ー体験のチェックリスト


「普段見過ごされている日常的な体験に目を向け、その体験を意識して味わって生きよ」

同書P28


著書では、体験がない状態・哲学的ゾンビの処方箋として、様々な体験の例が挙げられている「体験のチェックリスト」が載せられています。

あくまで「体験のチェックリスト」を通して「より多くの体験」や「すごい体験をしよう」ということではなく、「その体験を意識して深く味わおう」というスタンスが大事となります。

「体験のチェックリスト」

体験のチェックリストの内容としては、まず大きいカテゴリーとして、
【食べる】、【飲む】、【身に着ける(可能なら街を歩く)】、【行く】、【する】、【観る・見る】、【使う(手に取る、触るだけも可)】、【備える(調べるだけも可)】で分けられています。

そしてその中でも例えば【食べる】だとしたら、
【食べる】→「フルーツ」→それぞれのフルーツ
【食べる】→「野菜」→それぞれの野菜
といった風になっており、大変ボリュームのあるチェックリストとなっています。(自分で付け加えるのも可)

※例
 【食べる】
  ∟「フルーツ」
    ∟□アケビ □アセロラ □アボカド…

 【観る・見る】
  ∟「水族館」
    ∟□イルカ □ペンギン □クジラ…

基本の使い方
・体験したら、□にチェックを入れる。
 ※例 【食べる】のフルーツカテゴリーの場合、アケビを食べたらアケビの□にチェックを入れ、アボカドを食べたらアボカドの□にチェックを入れる。
・体験しないと決めたリストは×などをつける。
・色分けなどをする。
 ※例 「もう二度と体験したくない」と思ったものは「赤」。「日常的にこれからも体験したい」と思ったものは「青」。「何度でも体験したい、よし、もう一度」と思ったものは「緑」。


「体験のチェックリスト」を実践してみた



実践してみたところ、自分が好きなもの・こと、そのレベル、知っているがやったことがないもの、苦手だと思っていたもの、興味はあるが体験していないものなど…「体験」を通して、私自身の感性のようなもの、日常の解像度が上がったように感じました。

また、友人とも一緒に実践してみた時に、手応えがあったのが【身に着ける】でした。

【身に着ける】のカテゴリーの中には、「トップス」、「色・柄」、「靴」、「アクセサリー類」、「帽子」などがあります。

友人は洋服を買うのが好きだけど、最近はなんだか買い物に作業感がでてしまうとのことが悩み。

チェックリストをやった結果、
以前診断(骨格やタイプなど)を受け、自分に似合う傾向を知って良かったことも多い反面、その自分が似合うとされている物に沿って買い物をしていることに気づいたようです。
自分のタイプ的に苦手な形、色、柄、小物など…
でも実は好きなもの、気になるもの、また持ってしまっている自己規定や自己イメージから避けていたもの、選んでいたものが可視化され、買うものも変わったとのことでした。

自分の傾向や範囲を知るだけでなく、それを越えるきっかけや選択肢が増えたり、
「私はこうだから、これ」じゃなく、手にとってみて体験してみて「私はどう感じるか?」が増えると、日常が充実していくと思うのです。
(私自身も友人が好きなもの、選んだものに触れられたら嬉しいですし!)

当書はそのきっかけの一つとして、ぜひおすすめです。
気候も過ごしやすくなってきたので、皆様もぜひわくわくする「体験」に出会えますように!


読んでくださり、ありがとうございました。




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