睦 ようじ

物書き。

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最近の記事

記事とか書くのをちょっと控えようかなぁと思った話

「人斬りってインスタントに『正義』に酔えるから走ったのですかね?」 オンラインで歴史小説好きのメンバーと話をした時の言葉だったと思う。 SNSの誹謗中傷や自分の正義を振りかざしての発言はそういうものなのだろうかと思った。 違う意見があった際にそれを否定する事で正義感に『酔って』ないか? そんな気がするのだ。 とはいえ、僕もプチ炎上をした事がある。 ゲームの二次創作イラストに、 「あれ、そのキャラの一人称って違うのでは……?」 とおせっかいを焼いてそのイラストレーターのファン

    • 断捨離しようとしたら人間関係まで断捨離し過ぎて危なかった話

      ※メンタルの事を書いてますので苦手な方は注意 一番最悪の時期である。 僕は一念発起して断捨離を敢行した。 「断」を飛ばして「捨」をいきなりしてしまったわけだがこれが悪手であった。 古本屋が本の墓場に見えた。 死ぬ前の遺品整理、形見分けとかの死を連想するワードが湧いた。 流石に危ないと思ったので行かない事にした。 断捨離はオンライン買い取りを使い何とかすませた。 ただ、必要なものも売ってしまった気もするので少し後悔はある。ちなみに今は古本漫画セットを購入できるくらいには回復

      • まぁ、何かやってみようかなと思った話

        おはようございます。 まぁ徒然書くならこっちがいいかなぁと思いnoteさんに執筆してみようかと。 中年のおっさんが、マー自己改革とかやってみるという事で。 1:心身の問題に向き合ってみた。 「体と心は繋がってる~」とか色々言われているでやってみました。まず、脚が悪いのでマッサージから……悪臭がしてきました(ぐえー)。ここからウォーキングとかしたりしてたのでちょいちょいやっております。 2:推し活お休み 「Vtuberドはまりして大丈夫っすか……?」 まぁここらは否めない

        • ファイヤープロレスリングワールド GWF奮闘記最終回:これから

          桜が散り、葉月の頃。 GWF社長の久松門左衛門は慣れない手つきでメールを送り、そっとPCの電源を落とした。首を上げ大きく、ため息をつく。 「……これで、あらかた整理はついたわい」 「お疲れ様です、私の方も各所の方に手続きをしておきました」 専務の高杉まひろが白湯を持ってきた。最近はお茶よりこちらの方が口に合うようになってきたのは老いてきたのかもしれないと静かに感じるようになった。 「はーい、こちらも海外勢に契約書とポートフォリオをネットで送っておいたから。どの団体でも活躍でき

        記事とか書くのをちょっと控えようかなぁと思った話

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        • GWF奮闘記
          1本

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          ファイヤープロレスリングワールド GWF奮闘記3-3:年の終わりのハチャメチャ

          「さて、ようやく来年を迎えられる……かのう」 「大掃除お疲れさまでした。社長」 と、社長の久松にお茶を注ぐのは秘書の高杉ではなく、梶原敏一である。高杉は、年初めの早めに仕事に出るため、先に休みを取っていた。 「うむ。今年は色々あったわい。ようやく収録にこぎつけられる。と思ったら、先の流行り病で外国人選手は入国できなかったしの」 「まぁ、それでも少額ながらスポンサーの方々は皆揃って来期の契約を結んでくれたじゃないですか。それを考えるとまだ、マシかと」 「そうじゃの。他団体の出場

          ファイヤープロレスリングワールド GWF奮闘記3-3:年の終わりのハチャメチャ

          ファイヤープロレスリングワールド GWF奮闘記 3-2:冬支度中

          結局、秋にジュニアヘビー級の試合は行われなかった。 試合が社長兼レフェリーの久松が体を壊した事もあったが、 「どうせなら、お客さんのいるところでしたい」 と、チャンピオンのIKKI、挑戦者のジョーカーの言葉もあり中止となった。 そして、GWFには冬の時期がやってきた。 「この時期、いつもの事とはいえ、辛いねっと……」 「愚痴るなよ、シュン。食堂だけでやっていけないのに、今年もちゃんと雇ってくれてるんだ。文句はいえないだろ」 「まぁ、確かにな。しかし、この斜面を軽く行くおじ

          ファイヤープロレスリングワールド GWF奮闘記 3-2:冬支度中

          ファイヤープロレスリングワールド GWF奮闘記 3-1:早き冬の始まり

          「おやっさん、どうにかならんかの?」 「こればっかりはな」 「マジか……」 GWF、社長室。現社長兼レフェリーの久松 門左衛門とレスラーの代表である小暮、マッスルの三人は顔を突き合わせていた。 「しかし、どうしたぞな?動画収録ができるようになったはずやけん、これから興行を打ち出すって時にしばらく興行を取りやめるって」 「俺も小暮と同意見だ。納得がいかねえぞ、じいさん」 「お前ら、社長と……まぁ、いい。今はそれどころじゃないしの」 久松は茶をすすると肩を落とした。 「このご時世

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          ファイヤープロレスリングワールド GWF奮闘記 幕間:太田と藤戸の他団体移動の話

          松山空港。愛媛の窓口であるここに二人のレスラーがいた。 「えぇと、俺は東京か」 「私は宮城県ですね」 太田天兵と藤戸初花はそれぞれ、スマートフォンを眺めながら、専務の高杉まひろが入力してくれたスケジュールを見ていた。 「あ、でも私大阪経由だ。迷わなきゃいいけどなぁ」 「そんなに飛行場で迷うか?」 「太田さんには分からないかもしれないけど、私は迷うのです」 「藤戸が特別なだけだと思うけどなぁ……」 「あ、それはひどい!」 藤戸はよく道に迷う事が多い。デビュー当初も青コーナー入場

          ファイヤープロレスリングワールド GWF奮闘記 幕間:太田と藤戸の他団体移動の話

          ファイヤープロレスリングワールド GWF奮闘記 幕間:夏の終わり

          「夏が終わるなぁ」 「そうですネ。今年は一段と暑かったデスネ」 御堂筋条介とジョーカーは道場の隅で、水分補給をしていた。 先ほどまで、ジョーカーの対IKKI戦に向けて、基礎の練習やジョーカーの技の細かい調整を御堂筋が行っていた。 御堂筋はよく外国人選手の世話を焼く事が多く、これらの練習も付き合う事が多かった。本人の話だと、某有名ヒールレスラーの三番弟子と言うが、真実は定かではない。 ただ、御堂筋がレイヴンズで教える事は多く、アメリカンスタイルのジョーカーには合う事が多かった。

          ファイヤープロレスリングワールド GWF奮闘記 幕間:夏の終わり

          ファイヤープロレスリングワールド GWF奮闘記 幕間 龍虎揃い立つ

          無言でタックルを入れる。がぶられる。そこを転がして、ガードポジション。サイドポジションに移行する前に、固められ、ダブルアームバーで極められる。 タップ。 「……もう一度」 サイドポジションからリスタート。マウントを取ろうとするも取らせてくれない。力が抜けたのを見計らって、もう一度マウント、転がされる。そのままアームロック。 タップ。 「もう一度」 「いえ、ここまでにしましょう」 掛けられた相手は額の汗をぬぐうと時計を指さした。 「もう2時間近く、掛け合いしてますからね。そろそ

          ファイヤープロレスリングワールド GWF奮闘記 幕間 龍虎揃い立つ

          ファイヤープロレスリングワールド GWF奮闘記 2-6 挑戦の始まり

          3カウント。間違いなく入った。IKKIはゴングが聞こえたようなので、技を外した。相手の陣内は倒れている。勝ち名乗りを挙げていると、八坂や太田が陣内のセコンドについて頭を冷やしていた。 背中を軽く叩かれる。レフェリーの久松が後ろにはいた。片手を上げると場内から拍手が起こった。 ―これが、歓声なら。 今は、歓声は出せないので仕方ない。ただ、これで自分がジュニアのトップに立つ始まりだと思った。 IKKIはマイクを取るとスイッチが入っているのを確認し、叫ぶ。 「優勝しましたぁッ!!こ

          ファイヤープロレスリングワールド GWF奮闘記 2-6 挑戦の始まり

          ファイヤープロレスリングワールド GWF奮闘記 2-5 奇術師、帰還す

          松山空港。男はロビーに降りると、一つゼリーを買ってゆっくりと飲み干した。 「フム。味に好みはあれども、ワタクシはミカンゼリーはせとかが美味しいと思うネ」 一人ごちるとタクシーに手を挙げ乗り込む。公民館の場所を言うと 「お客さん、遠いところにまた珍しいですね。温泉だったら道後があるけど……」 「なぁに、ホテル近くに知り合いがいるのでそこに行くのデスよ。まぁ、この時期は大変でしたが」 「そうですね。じゃ、いきますよ」 タクシーの運転手はゆっくりとハンドルを切り、車を動かした。男は

          ファイヤープロレスリングワールド GWF奮闘記 2-5 奇術師、帰還す

          ファイヤープロレスリングワールド GWF奮闘記 2-4 IKKI、オリジナルホールドを考える

          夜遅く、食堂の厨房の中で一人IKKIは揚げ物をしていた。客席では、二人の男が話しているが何を言っているかは聞こえない。 否、聞こえない程に集中している。厨房の後ろでは、陣内瞬が卵を器用に片手で割り、鉄板の上で目玉焼きを作っていた。 食堂は本来、責任者がいない時は使えないが、GWFの選手が許可を得てたまに使う事がある。 もちろん、料理の具材は衛生上許可を得た上で持ちこまなければならない。 鍵は責任者の店長が近くに住んでいるので、締めた後必ず返しにいく。 また、山奥にあるためお

          ファイヤープロレスリングワールド GWF奮闘記 2-4 IKKI、オリジナルホールドを考える

          ファイヤープロレスリングワールド GWF奮闘記 2-3 それぞれのコメント

          八坂 一真 「……三条流。聞いた事ないですけど、怖かったです。でも、今は怖くない。まだまだやり合うかもしれないですが、こんなんで怖がってたらジュニアヘビー級のトップには立てない。次はIKKIさんですけど、勝ちます」 三条 太一 「……これからですよ、シシッ」 IKKI 「強いね。ヤマプロ選手、俺っちが攻めても、丸め込まれるような感じだった。でも、最後は必殺技で締められたのでよかった。 急所攻撃の多さ?まぁ、それはそれだけ強かったって事で」 パク・カンヨル 「くそっ、ボク

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          ファイヤープロレスリングワールド GWF奮闘記 2-2 太田天兵、将来を考える

          「城戸選手とは戦いたいのかと?」 「そう。トシがどう思ってるか聞きたい」 梶原と太田はリングを作りながら、今後の戦いについて話していた。 太田はヘビー級に移るため、増量をしている。そのためにただ筋肉をつけるだけでなく、正しく太くなるために、梶原にアドバイスを仰いでいた。 昔の選手がいっていたが、体を見に来るのもプロレスはある。そのためにしっかりと鍛えたいと太田は思っていた。 同時に以前メインイベント後取材に応じてくれた城戸真絃が梶原への挑戦を表明した。 いつもなら、九州で同じ

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          ファイヤープロレスリングワールド GWF奮闘記 2-1 高杉まひろの感傷

          「綺麗に分かれましたね」 「うむ。これで、お客様が集まれば御の字じゃな」 久松と専務の高杉まひろはお茶を飲みながら、自分たちで作っていたトーナメント表に満足をしていた。 「しかし、くじ引きの密を避けるためとは言え社長……このくじ引き私たちが作ったって怒られませんかね」 「仕方あるまい。トーナメントランダム表で適当に作ったらこうなった。としか言えんわい」 高杉はお茶を飲み干すと、新たに自分と久松のお茶を入れた。トーナメント表を改めて見ると、因縁深い相手ばかりになっている。 「い

          ファイヤープロレスリングワールド GWF奮闘記 2-1 高杉まひろの感傷