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言葉の宝箱 0499【他人を疑わずに生きていけるのは、とびきり幸せな奴だとつくづく思う】

『星星の火』福田和代(双葉社2014/6/22)


警視庁保安課の刑事・上月は中国語の通訳捜査官・城らとともに池袋の雑居ビルに家宅捜索に向かう。容疑は入管法違反。取り調べると拳銃や覚醒剤が出てきた。その拳銃の線を洗うと竜生九子という在日中国人の組織が浮かぶ。在日中国人の人脈を持つ城が独自に捜査を進めると一人の中国人の名が。日本と中国、二つの国の間で揺れる男たちの心情を描いた警察小説。


・心の中では深く感謝しながら、態度に出せない。
自分はこういう不器用な人間なのだ P7

・きれいごとで事件が解決するなら、この世は天国だ P13

・他人を疑わずに生きていけるのは、
とびきり幸せな奴だとつくづく思う P83

・たまには善良な人間もいる。
――いや、違うか。
ごく一部の人間は、たまには善良な一面を見せる P84

・怒りがおさまるまで、彼は慎重に呼吸を計った。
人間関係を制御するのは、呼吸だ P133

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