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朝鮮半島覇王伝説

邪馬台国の卑弥呼が魏に朝貢したら金印貰えたし、その前にも奴国の王が漢に朝貢したら金印貰えたし、私は当初この金印ってものを「入会したらもれなく貰える入会特典」程度に考えてたのね。
あるいは、ヤマザキ春のパン祭りに応募したら貰える白い小皿のイメージかと。
ところがこの金印、そんなお気軽なキャンペーンノベルティなどではなく、歴代中国皇帝は他国の王に金印を渡すことをめったにしなかったのだという。
朝鮮半島の国々はそのへんをよく分かってるもんだから、「へー金印かー、ありがとうございますー」程度にしか思ってない倭に対してイラっとしたみたいだね。
ちなみに朝鮮半島の国々は金印など貰ったことはなく、貰えてもせいぜい銅印だったらしい。
彼らにしてみりゃ倭なんて田舎者でしかないわけで、それが金印なんてあまりに分不相応。
のび太のくせに、である。
のび太のくせに価値も分からずロレックスの腕時計して登校してきやがって、「魏っていうおじさんに貰ったんだー」とかいってしずかちゃんに見せびらかしてるわけよ。
よし、いじめよう、とジャイアン&スネ夫が決意するのはもはや不可抗力だろう。
悲しいかな、これが日韓関係のこじれの始まりである。

スネ夫

さらにダメ押しになったのが、倭の五王の時代だ。
倭王武、おそらく雄略天皇のことだと思われるんだが、この武が中国皇帝から「六国諸軍事安東大将軍」の称号を貰ったわけよ。
詳細にいうと、武は自国以外に新羅、任那、加羅、秦韓、慕韓の五か国の統治を皇帝から認められたということ。
ここに高句麗と百済は入ってないんだね。
しかし少なくとも、新羅はイラっとしただろう。
この新羅というのは朝鮮半島におけるスネ夫的立ち位置にいる国で、高句麗というジャイアンにパシリとしてかわいがられることで生き残ってきたわけよ。
ジャイアン、これ食べる?僕が買ってきた高級お菓子だよ、みたいなことを恥ずかし気もなくできちゃうキャラで、彼自身は自分が朝鮮半島の副リーダーだという勝手な思い込みがあったと思う。
まぁ、高句麗というのは確かにジャイアンで、めっちゃ喧嘩強いんですよ。
近所の高校生(中国)が「おい、この空き地を渡せよ」とか言ってきても、ジャイアンは小学生のくせに腕力でそれをはねのけてしまう。
スネ夫的には、「こいつにぴったりくっついてさえいれば自分は安泰だな」と感じていただろう。

しかし、そこが彼の慢心だった。
というのもある日、今までノーマークだったのび太がニヤニヤしながらやってきて「スネ夫、お前今日から俺の舎弟な」とか言ってきやがるのよ。
よくよく話を聞くと、どうやらのび太は近所の高校生(中国)と交渉してスネ夫のボスになることを認められたらしい。
うわ~、ムカつくわ~のび太、相変わらずロレックスの腕時計してるし。
そうだ、こういう困った時こそのジャイアンだ、と思って彼の方を見たら、なぜかジャイアンは目線をそらしやがった・・・。
あー忙しい忙しい、リサイタルの準備しなくちゃなー、とか言ってヘタな小芝居してるし。
そうだ、ジャイ子(百済)はどうなんだ、あいつも自分と同じ境遇で困ってるのでは、と思ったら、「えー、私は高校生と交渉してリストから外してもらったよー。スネ夫さん、交渉してなかったのー?」とか言ってきやがった・・・。
これ、完全に詰んだわ。
いや、これは俺の慢心が生んだ、いわば必然である。
ジャイアンという核の傘に入っていれば安泰、などという幻想にとらわれていた自分が愚かだったのだ。
それにしても、のび太がムカつくのは当然としても、ここにきてジャイアンとジャイ子にもムカついてきたな。
あの兄妹、まとめて始末してやろうか。
よし、これからスネ夫魂の真髄を見せてやろう。
こっちはダテにジャイアンの靴を何年も舐め続けてきたわけじゃないんだからな。

スネ夫

こうして闇落ちしたスネ夫は、今度は高校生(中国)の靴を舐めるという抜本的なシフトチェンジをしたわけです。
先輩先輩、これ食べますか?僕が買ってきた高級お菓子ですよ、というのを根気強く何年も続けた。
で、機を見計らって遂に「先輩、うちの近所でジャイアンとジャイ子というタチの悪い兄妹がいるんですけど、生意気なんで殺っちゃいませんか?」と切り出したんだね。
最初は先輩も「小学生の喧嘩に高校生が入るなんて逆に恥ずかしいわ」と及び腰だったんだが、ある日全身ボロボロになったスネ夫が「・・・ジャイアンとジャイ子にボコられました、ゲホッ」といって家まで押しかけてきたので、さすがにこれは捨ておけんな、と。
こうして、朝鮮半島でスネ夫+高校生vsジャイアン+ジャイ子の全面戦争が始まったわけです。
しかし、相変わらずジャイアンは強い。
さすがの高校生でもやや押され気味になったので、スネ夫はすかさず「先輩、先にジャイ子の方を殺っちゃいましょうよ」と耳打ち。
分かったといって先輩がジャイ子にハイキックを入れたら、それが顔面に入ってジャイ子は即死。
妹の死に動揺するジャイアン。
と同時に、ここで出てきたのがのび太である。
いきなり「おのれ~、ジャイ子を返せ~」と突っ込んできたのを見るに、どうやらのび太とジャイ子は密かに愛を育んでたようだ。
これが俗にいう、白村江の戦いね。
結果、のび太は返り討ちにあってダウン。
やがてジャイアンも徐々に体力が尽きていき、最終的には惨殺されてしまった。
こうして、遂にスネ夫による朝鮮半島統一が成し遂げられたんだな。

スネ夫

基本、今の韓国のお国柄はこの時に原型ができたんだと思う。
ジャイアンではなく、のび太でもなく、あくまでスネ夫である。
だから今でも日本のことをのび太っぽく定義していて、たまにロレックスの腕時計してるのを見ると「のび太のくせに」と嚙みついてくるんだよ。
また、北朝鮮のことを以前の高句麗とカブらせて憎んでおり、今でも歌のヘタなデブだと思っているだろう。
そして彼自身は今なおスネ夫魂健在で、権力者に媚びることにかけては天下一品、今の彼にとっての先輩はアメリカだろうね。
ところがこの先輩、自分以上にのび太のことをかわいがってるようにも見えて、なんか釈然としない様子。
またスネ夫が闇落ちしないか、個人的にはやや心配である・・・。

それにしても、謎なのが白村江の戦いだ。
なぜ当時の中大兄皇子は、新羅はともかくとしても中国に喧嘩を売ってまで百済復興を支援したのか。
確かに百済が滅亡した時点で日本に百済皇子がいたらしいので、義侠心として彼を応援してあげたいのは分かる。
でも、それは単に感情としての話だ。
もっと国益ということを考えた際、中国と喧嘩して勝つ可能性は具体的にどれほどなのか、そして負けた時のリスクヘッジはどうなのか、そのへんの中大兄皇子のビジョンが全く見えてこないんだよね。
さすが、蘇我入鹿を勢いで殺しちゃうだけのことはあるよ。
おそらくピュアな人なんだろう。
しかしこのへんのピュアさがいかにものび太っぽくて、半島で数々の権謀術策に揉まれてきたスネ夫とは役者の次元が違うようにも感じる。
普通に考えてみて、のび太とスネ夫だったら社会人になって出世するのはどう考えてもスネ夫だよね。



































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