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【よびし通信no.31】『お弁当箱のうた』の「すじのとおったふき」はどのふき?

よびし通信no.31発行しました。


多賀のお母さんから学ぶ食の知恵と技

【『おべんとうばこのうた』 の「すじのとおったふき」どの「ふき」を思い浮かべますか? 】


▼「ふき」といえば、滋賀県に来るまで出汁で薄味に炊いた「太いふき」の煮物しか見たことがありませんでした。「細いふき」がたくさん出回り、昆布と山椒、干しシイタケなどで炊いて佃煮にする、保存食を大量につくる文化に驚きました。

【トウブキ・クサブキ・ヤマブキ】


▼もんぜん市では、三種の「ふき」が出回っています。いまだに見分けられないです、と話していたら、
▼「 フキはな、太い順に①トウブキと②クサブキと③ヤマブキがあるんよ。

左からヤマブキ、真ん中クサブキ、右 トウブキ

▼スーパーでよく見かけて薄味でおかずに炊くのがトウブキ、細くて根元が少し赤くなってるんがクサブギや。ヤマブキとクサブキは穴が開いてへんのよ。クサブキは庭や畑で取れるフキ。ヤマブキは山で取れるフキ」クサブキとヤマブキを佃煮にするそうです。

お出汁で薄味に炊いたトウブキ

▼一番細いヤマブキは皮を剥かずに調理します。クサブキは剥いたり剝かなかったり。細いヤマブキを醤油で炊くと針金のようにカリカリになってなかなか上手に炊けないのが悩み・・・。

クサブキ
ヤマブキ

▼「 フキにな、 塩つけてまな板で板ずりする言うけど、そんなんせんでもええ。重曹入れてな、さっと茹がくんやで。ほしたらな、ひねとるやつ(成長しきって固くなったもの)でも柔らかこうなるんよ。 茹でたら水にとってな、皮むくやろ。 根元の方からしゅうっと剥いたらきれいに剥けるんやで。こればっかりな、何本もやっとると、爪が真っ黒けになるんよ。」

【クサブキの佃煮 材料】

(Yさんのレシピ)
フキ・・・約500g
チリメンジャコ・・・20g
干し椎茸・・・5枚(戻し汁350cc)
昆布トランプのサイズ・・・(一晩水に浸ける350cc)
濃口醤油・・・50㏄
さとう・・・30g
顆粒だし・・・( 8g×2)

【作り方】

①出汁をとった後の昆布、干し椎茸を刻む。

②フキは、下処理後、筋を取って、ひとくち大に切る。

③鍋に材料を入れて煮る

④煮汁が少なくなるまで煮る

【食品ロス削減 できることから・・・ふりかけ作ってみませんか?】

▼出汁を取った後の昆布や鰹節は、捨ててしまいがちですが、捨てるとただのゴミに。出汁を取ったあとの鰹節を冷凍庫にストックしておいて、たまったら作る定番ふりかけ。些細なことですが、コツコツと取り組めること。食品ロス削減にも貢献出来て、何よりも簡単で美味しいから、何度も作ってしまいます。
▼大根や蕪の葉のふりかけも美味しいけれど、一番お手軽で、一五分もあれば出来るのが、鰹節のふりかけ。ちょっと甘めに仕上げています。気になる方はお砂糖を控えても。調味料を調節して、うちの味を見つけてください。

【ふりかけをつくってみよう!】

詳しくはこちらにも書いています!
鰹節などの出汁がら・・・150g
白ごま・・・大さじ2
濃口醤油・・・大さじ4
みりん・・・大さじ3
酒・・・大さじ2
きび砂糖・・・大さじ2
①出汁を取ったあとの鰹節をフライパンで空炒りし、水分を飛ばす。
②白ごまを加えてさらに炒る。
③調味料を加え、焦がさないようにさらに炒る。
④汁気が飛んだら完成!

▼「ふりかけ」以外に味噌でも味付けするよ!と梵さんから教えてもらいました。「かつおみそ」の作り方はリンクからご覧ください。

今後の予定


▼6月24日 滋賀県立大学「近江の美」にゲスト講師として「食文化の伝承と発信」を講義
▼9月末 梅採り(桃原)
▼9月7日 草木染めワークショップ(桃原)
▼11月上旬 イタドリ煮づくりワークショップ
▼11月16日 桃原ごぼう掘り
▼11月末 胡宮神社 よびし市
▼12月 しめ縄ワークショップ(あけぼのパーク多賀)
▼2月上旬 味噌づくりワークショップ

【記憶を記録に 思い出の食を教えて下さい】


▼うちの味、おばあちゃんから聞いたこと、思い出の光景、記憶など・・・。今聞いておかなければそのまま消えてしまうこと、記録したいと思っています。お多福豆のレシピなども。自家採取している野菜のタネの品種、チシャ、赤豆などの情報も探しています。

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