大円筋と挙上可動域制限 ~上腕・前腕の痛みにも関与?~
肩関節の問題は一般人口において2番目に多い筋骨格器系の問題と報告されており、有病率は15%~22%の範囲にあると報告されています。 年齢により有病率は異なりますが、肩関節の問題は加齢と共に増加していきます。
肩関節の問題を考える際、腱板筋群(棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋)や僧帽筋・前鋸筋に着目されることが多いと思います。これらの筋肉はとても大切なのですが、その他にも着目してほしい筋肉があります。
それが、大円筋になります!実は、大円筋も肩関節安定化や肩関節の運動に関与する重要な筋肉になります。そこで、今回の記事では大円筋の機能と肩関節のROM制限や疼痛との関係性について考えていきたいと思います!
1.大円筋の解剖と機能
大円筋は肩甲骨から起始し、上腕骨の小結節に停止する筋肉です。作用は肩関節の伸展・内旋・内転、支配神経は肩甲上神経になります。解剖学書では、大円筋の作用はこの程度にとどめられていますが、肩関節の安定化にも関与します。
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