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クラスターは起こらなかった

(注: この記事は以前一度公開したものに別のエピソードを加筆して再度公開します)

先週、携帯電話にインストールしている政府の外出記録アプリで初めて感染リスク通知を受信。

この外出歴記録アプリがスタートと同時にインストールして、どこかに立ち寄る度に、せっせとQRコードを読み取って足跡を残して来るものの今まで一度も通知を受け取った事はありませんでした。

(*香港は結構厳しい規制と管理体制、予防措置を採っていて、数字の上では現在感染者のほとんどが海外から入って来るケースが多く市内感染は落ち着いている為。)

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なので、受け取った時は少なからず衝撃。

感染リスク通知。つまり私の行動範囲と感染者の行動範囲にニアミスがあった事を伝えるもの。

最近、香港を騒がせている感染報道と言えば、キャセイのVIP室服務員が恐らくはイギリスから入って来た乗客から伝染されたらしき変異種感染。

で、どこで接触した可能性があるのかと、よくよく見てみると、まさにこの時。恐る恐る時代の波に乗って、567の網に引っかかったという・・・。

ああああ~。

そして行動ルートの時間帯を見てみると、感染者が私がランチを摂ったフードコートの隣のビルの某レストランで10:00-15:00まで過ごし、14:00-17:00までは私が居たフードコートの下のショッピングモールに居たという記録。

そう、つまりこの外出記録アプリの感染リスク通知は感染者の実際の行動時間を前後で拡大するらしいのです。

わかりやすく言うと、感染者が12:00にA地点にいた場合、12:00からいるのだから、感染リスク通知が12:00以降の時間、例えば12:00ー16:00まで拡大されるならわかりますが、まだ居もしない時間帯である10:00-14:00という具合に時間を前後両方向に拡大するようです。

なので10:00-15:00、14:00-17:00も一時間重複して強制検疫対象。

そして私は何時にフードコートに居たかと言うと、時代の波に乗ったお陰で、オーダー記録が残っていました

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13:45に注文14:30頃フードコートを後にした、30分間同じ建物に居た可能性があるという話。でも10:00-15:00の間別のレストランに居たんだから、フードコートでは食べてなくて、下のショッピングモールをブラブラしてて、私達はフードコートめがけて登って下りただけだから、ほぼかすってなくね?と思いつつ、強制検疫対象なので即近所の検疫所を予約(リスク通知から検疫所の予約サイトに飛べるようになっていてとても便利!)

リスク通知を14:00前くらいに受け取り、一時間後の15:00にはもう検疫所の予約が取れ、結構な行列と思ったけどもサクサク進んでこの行列の待ち時間込みで10分くらいで終了。

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二日以内に結果をSMSで送ると言われましたが、翌朝には早々と「陰性通知」が。

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この外出記録アプリの管理体制がちゃんとワークしている事にちょっと感動。そしてこの迅速な対応にも本当に感染をできるだけ最小限に食い止めようとする執念を感じました。

この「わずかに時間がかすった可能性がある」、というだけで届いた強制検疫通知を見て、私は一ヶ月以上も前に行った、レオン・ライのコンサートでは本当にクラスターが起こらなかったんだな~と確信できました。

あんなに人で埋まっていたのに、これだけ長い時間経っても「コンサート会場から感染者が出た、とか広まった」、というニュースはなかったな~と。

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以下、以前一度公開した記事↓↓↓

「ユウさん、今日はすごいプレゼントがあるよ!」

と言って知り合いから渡されたもの。それは、一枚HKD880(約12000円余り)もする黎明(レオン・ライ)のコンサートチケット二枚。

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え?黎明(レオン・ライ)?!

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あの香港四天王の一人の?(左から張学友、劉徳華、黎明、郭富城)

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そんな、芸能界音痴な私さえ知ってるような有名どころの?

香港在住20年の私。今までこの香港で行った事のあるコンサートと言えば、K-1(コンサートじゃないし😅)、さだまさし、玉置浩二、AI(アイ)。

日本から来たやつばっかりで、肝心の香港ローカルの芸能人のコンサートは一度も見に行ったことがありません。そもそも自力でコンサート行くほど好きな歌手もいないし(フェイ・ウォンとサンディ・ラムは大好きですが、歌が好きなだけでコンサート行くほどでもない)

でも、歌手であり俳優でもあるレオン・ライって結構知名度は高くね?

ま、とにかくテンション高く「すごいプレゼント」と言ってプレゼンテーションしてきたその知り合いの手前、さすがの私も「いらねー😑」と言うのもアレだったので行ってきました。

旦那Kと駅で待ち合わせしながら、行きかう人の群れに「あ~、もしかしてこんな状況だからなかなか行く人がいなかったのかな~」と思い当たりました(←今更気づく、このリスク・・)

コンサート会場は香港でも昔からコンサート会場としての方が名を知られた某体育館。7/10-18日の9日間に渡るコンサート。

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夜7時半近くなのに外はまだこんなに明るいです。

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7時半過ぎてやっとマジックアワーっぽい空。

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私達はBLUEゲートからの入場。

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座席を見つけました。

アレ?なかなかいい席じゃない?

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スタート40分前はガラガラで、やっぱりこの時期、席があんまり埋まらないのかな~と思いきや、香港の人は時間厳守なタイプではないので、開演ギリギリになるとこの通り。

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コンサート会場の周りに、チカチカするレオン・ライのライトやらウサ耳やら、たくさん売っておりました。手ぶらで来てもOKな感じですね。

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コンサートはもちろん撮影禁止です。が、今どきは皆スマホなので、写真やビデオを撮りまくっている人もいましたが、一応きちんと注意されていました。警備員がマメに回って来てビデオを撮っている人の顔を懐中電灯でチカチカして警告していました。

でも私が思ったより皆きちんとルールを守っていました。
私の周りでは大体3割くらいでしょうか。警備員が去った後に懲りもせず撮り続けていたのは。

私は俳優としてのレオン・ライは映画で見て知っていましたが、歌手としてのレオン・ライは全くノータッチで行ったので、静かで暗・・いえ、「聞かせる系」の歌ばっかりで驚きました。

そして、開始から4曲、レオンは水も飲まずぶっ続けで歌を披露

余りにも軽々歌っているので、私は最初口パクなのかと思ったくらいです。いくら腹式呼吸しているからと言っても、息継ぎの時はすごい勢いで酸素を吸い込むと思うのですが、呼吸している感がモニターのどこを見ても感じられませんでした。

私が自力で行ったコンサートと言えば、聖飢魔Ⅱのミサのみなのですが、やっぱり声量のある閣下からも、歌の合間の息吹や歌唱中の息遣いは感じられましたし、閣下は自分の身体でも全身で歌を表現されるので、それがたまらなく自分とそのアーティストの距離を身近に感じさせてくれるものだと思っていたからです。

面白いなと思ったのは、日本ならアーティストたちは「コンサートツアー」で、日替わりでいろんな地方に行く為、その一回のツアーで毎日同じトーク、同じギャグ、同じセトリでも問題はないでしょうが、香港は土地が狭いのでコンサートが一か所で9日間ぶっ続けで行われるんだな~という事。

そうなると大ファンなどは何度も足を運ぶわけで、毎日同じセトリ、同じトークを聞き続けます。(まあ、日本の追っかけも場所が県をまたいでも何度でも足を運ぶから同じと言えば同じですね)

同じセトリで進む為、歌を完全に頭に入れているのか、3曲目か4曲目の後、前に座っている人たちが急に過半数を超える人が立ち上がって、皆でステージ際に押し寄せました。

前座席にルールを守りきちんと座っている人の前に、ステージ際に詰めかけるファンが立ちはだかる形となりました。

会場は前に行くほど低くなる作りなので、ステージのレオンを見るには支障がないからか、きちんと座っている人たちが腹を立てる様子も、ブーイングする事もなく、押し寄せたモン勝ちの状態

でも、私には何故この曲で急にこんな大人数がステージに押し寄せたかわからない、それまでと同じような静かめの曲でした。

「那有一天不想你」(君を思わない日はない)

後で調べたら、この曲がレオンを歌手としてワンランク上に押し上げたヒット曲らしかったです。きっとファンの人たちも特に思い入れがあるんだろうな~と思いました。

ファンの方でセトリが気になる!という方はこちら。

原文ですが今回のコンサートの様子、チケットの売れ行き、反応、セトリ、ゲスト、ゲストが歌うセトリまで全部固定で公開されていました。

かいつまんで原文ウィキの内容を説明すると、やっぱりチケット代はさすがレオンだけあってお高め。しかも最前列だろうと二階席だろうと、一律HKD880という値段

これはレオンという事もありますが、この567で入場率が85%上限で制限された為、その分のコストが全て消費者側に上乗せされた形でのこの値段、という事らしいです。

そして、香港のコンサートはその歌手本人と仲良しの歌手が来て歌うゲスト出演も定番ですが、毎日という事ではなく、昨日はゲストなしでした。

(開始前の電光掲示板に「ゲストは容祖児(ジョイ・ヨン)!」とデカデカ出て、二人で仲良く喋っているビデオが映し出されました。私はジョイ・ヨンは割と好きなので「お💗!」と思いましたが、それは電光掲示板のビデオでゲスト出演という演出でした。)

で、歌の中には安全地帯の「恋の予感」のカバーも入っていました。
(動画は1992年のライブですが興味があれば)

そして、前半11曲を歌ってステージ下に下がっていきました。

この前半の演出で何よりも思ったのは、私達から見て左側の一階席と二階席の間に大きな電光掲示板があって、そこに全ての歌詞が大写しになっているので、歌詞忘れの心配がなくていいな、という事。

レオンは主にそちら側を正面、として歌っておりました。

そして曲の中ではダンサーたちが出てくるのですが、レオンと共にダンスすると言うよりは、レオンは直立不動で歌い、ダンサーたちが色んな隙間を埋めるかのようにあちこち動き回るという形。

もちろん、レオンの歌が静かめで盛り上がるような曲じゃないから踊らないのもまあわからなくはないのですが、直立不動で立って歌詞見て歌っている様子が大規模なカラオケっぽくて、その飾り気がないところが魅力の一つなんでしょうかね~と思いました。

昔と違って、大掛かりな舞台セットがなくてもレーザーとステージ上で色々な高さに動く電光掲示板の画像で、ものすごい華やかなSHOWを演出できるようになっていることに時代の流れを感じました。

そして、レオンが引っ込んでから5分以上も放置されっぱなしたファンたちが、かかっているBGMにも身体を揺らして「レオン、レオン」と叫び続ける姿に「ファンてホントにホントに神やな」と一人感慨にふけっていました。10分近くも待たせるんだから、きっとすごい衣装に着替えているに違いないと思ったら、出てきたレオンは、さっきと同じ服のままでした。

Σ( ゚Д゚)ナゼ!?

「あの、引っ込んでた時間は何だったの?!」


そして、トークショーの始まりです。

自分の幼稚園時、小学生、中学生の頃の自分が一風変わった子供だった話。

キャプテンアメリカと白雪姫とスパイダーマンの三角関係の話。

キャプテンアメリカと白雪姫が付き合っていて、毎週同じ時間に帰ってしまう白雪姫の後をつけたキャプテンアメリカが、白雪姫とスパイダーマンの密会現場を目撃。翌週、キャプテンアメリカがさりげに白雪姫に、その現場を見た事をほのめかし、スパイダーマンはプレイボーイだから会わない方がいいよと忠告すると・・・

というこの無理やりな三角関係から紐づけて、自分の持ち歌(失恋の恨み節みたいな歌とか、ああ、道理で三角関係のトークをしてるわけね、と納得する感じの歌)を1フレーズずつ何曲か口ずさんだりしながらレオンが20分ほど喋るんですが、これがまあ、愕然とするほどちっちゃい声。

歌う為の温存だと思いますが、いくらマイクを通してるとは言え、ぼそぼそと喋るトーク。

お笑いの人から指導を受けてまで練習したと言うトーク。

せっかくならもう少し声を張ってくれたら・・・😭と私は思いましたがファンはもう展開がわかっているようで、律義にツッコミを入れたりしていました。とにかくファンの温かさにはちょっと感動しました。

そこからは打って変わって少し派手めなノリのいい歌を何曲か歌い、一曲だけはレオンがステップを踏み、ボックスを踏んで歌っていました。

20:30から22:30までの二時間、それでも歌う時はホントに歌い終わるとすぐ次の曲がかかると言った感じで矢継ぎ早に歌いづくめで、デーモン閣下の、基本曲の間毎に観客とコミュニケ―ションを取るスタイルしか知らなかった私には、ある意味衝撃的でもありました。

わ~っと盛り上がる事も、派手なアクションも、観客と一体になってステージを盛り上げる演出もありませんでしたが、レオンは最後まで静かでにこやかで紳士的でした。

「皆いつもありがとうね。明日も皆仕事あるよね。早く帰って休んで。みんなどうか体にきをつけてね。」と言う言葉で、アンコールをねだる拍手もなく、まるでアリの子を散らすかのようにお客さん達が続々と席を立ち帰っていきました。

すごいたくさんのお客さんが会場を後にしていたので、その後アンコールがあったのかなかったのかは不明です。

なかなかレアな経験をさせてくれた知人に感謝です。

入場前はまだ明るかった外は美しい夜景に変わっていました。

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