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徳久 望/Nozomi Tokuhisa
2024年6月27日 23:23
「なぁなぁ都会に比べたらこの町、空広すぎるし、星多すぎるし、コンビニの駐車場広すぎるし、ここ月の裏なんちゃう?」そう言いながら夜空を見上げて後ろ向きに歩いた。スーパーの袋には13円で買ったちゃんぽん麺がふたつ。お勤め品のキノコや2割引のベーコンや野菜の切れ端をケチャップで炒めて作ったナポリタン風。「ちゃんぽりたんって言うらしいで。」「うそやん。」「ほんとやって。」そんな
2024年6月24日 22:58
白んで行く空は、季節によってその時間帯を変える。それに合わせて鳴き始める鳥達。カーテンから差し込む光より先にその歌声が朝の訪れを教えてくれる。一体どんな鳥が鳴いてるんだろう。寝惚け眼でぼんやりと考える。鳥という種類で呼んでしまうけれど本来は、それぞれに命があるんだよなぁと考えながら。一羽ずつに名前をあげて暮らしてみたい。そんな想像をしてみる。そんな事が出来たらもっ
2024年6月11日 08:51
水の中に潜った音が聞こえる。目を閉じて耳たぶを包みこみ海に潜った光を想像する。見たこともない海街の情景が浮かんでくる。そうやって旅をしてみる。不思議だ。身体は、体感を知っているから今何処に居たとしてもその感覚を思い出せるから。そんな風に生きてきた事を確かめてみる。そんな事が嬉しいと喜んでみる。「目を閉じて。海が見えるよ。」耳たぶを包む指の形を覚えて例えば