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『桔梗の旗』プロモ関連

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2019年12月の記事一覧

『桔梗の旗』を作った際に考えたこと⑥

『桔梗の旗』を作った際に考えたこと⑥

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 メインロジックを整えてからは、そこに巻き込まれてゆく群像の姿をどれだけ深く掘り込んでゆくかの戦いになります。もはや何と戦っているのかわたしにも分かりかねますが、戦いは戦いなのです。一歩前進、前進あるのみなのであります。

 そんなわけで、メインプロットに関わる人物たちの造形の助けとなるべく、人々を配置してゆきます。その中で立ち現れたのが妻木七郎兵衛、内藤三郎右衛門、隠岐惟恒といった光

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『桔梗の旗』を作った際に考えたこと⑤

『桔梗の旗』を作った際に考えたこと⑤

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 本能寺の変の原因を考えるという難事を抱えてしまったわたしこと谷津、あることに気づきました。

 もしかして、「信長の人事」みたいなところから、ネタは見つからないだろうか?

 信長さんに関してはいろんな研究書や人文書が出回っております通り、色々な分析がなされている人物ですが、その中で、人事に関してかなりユニークであった(というかユニークなことになっている)こともよく指摘されています。

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『桔梗の旗』を作った際に考えたこと④

『桔梗の旗』を作った際に考えたこと④

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 『桔梗の旗』を書いているときに念頭に置いたのは、本能寺の変をどうするか、でした。
 光慶の天正十年を書くということは、間違いなく本能寺の変を扱うことになります。そして、本能寺の変を扱う以上は読者の方をあっと驚かせるような、あるいは「こんな解釈もありだったか」と思わせるようなロジックが必要とされるわけです。
 荷が重い……。
 そりゃそうですよ。これまで、どれだけの作家が本能寺の変を書

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『桔梗の旗』を作った際に考えたこと③

『桔梗の旗』を作った際に考えたこと③

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 光秀の妻の実家である妻木氏を出そうと決めたきっかけはもう一つあります。
 『明智軍記』という書物があります。
 成立は光秀死後百年くらい。いわゆる軍記です。歴史学の研究者からすれば「かなり眉に唾をつけなければならない」史料となっておりますが、とはいえ、光秀周りの記事の中ではここにしか記載が存在しなかったり、そもそも光秀自身の年譜が立証できないことから、今でもたまに参照されている書物で

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『桔梗の旗』を作った際に考えたこと②

『桔梗の旗』を作った際に考えたこと②

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『桔梗の旗』の企画を進める際、わたしが考えたのが「御妻木殿を出したい」でした。

 御妻木殿。
 戦国ファンの間では有名ですし、既にわたしもnoteで書いているのであまり繰り返しませんが、光秀の実妹、あるいは義理の妹とされる人物で、信長の側室の一人として時には政治的な動きも見せているとされる人物です。この方は本能寺の変の一年前に死ぬのですが、この方の死が信長―光秀間の不和のきっかけに

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『桔梗の旗』を作った際に考えたこと①

『桔梗の旗』を作った際に考えたこと①

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 もう既に皆さんもお気づきと思いますが、明智光秀の息子・光慶を主人公にした本能寺もの歴史小説である拙作『桔梗の旗』(潮出版社)は2020年大河ドラマ『麒麟がくる』にびんじょ……もとい、商機を合わせ書かせていただいた小説です。なので、少し前に大騒ぎが起こってしまい戦々恐々だったのはここだけの話なのですが、結果的に大河ドラマに興味が集まったようで何よりでした。こういうのを炎上商法というのだ

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拝啓 読者様。『桔梗の旗』(潮出版社)の重版が決定しました

拝啓 読者様。『桔梗の旗』(潮出版社)の重版が決定しました

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 いやー、わたしの元にサンタさんがやってきました。

 12/5に発売したばかりの明智光秀とその息子光慶を主人公にした歴史小説『桔梗の旗』(潮出版社)の重版が決定しました。

 じゅ? 重版?
 いや、正直な話、消費税が10%に上がって世間様全体にどんよりした不景気の靄がかかっている現在、しかもかなり苦戦が囁かれている文芸単行本、しかも歴史小説という場にあって、発売二週間での重版なんて

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土岐市での講演にお邪魔していました

土岐市での講演にお邪魔していました

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 数日間Twitterで低浮上でした。なんでかと言いますと……。

 こちらのイベントに登壇するために、岐阜県土岐市にお邪魔していましたのでした。
 それにしても……。いやー、本当に土岐市近辺、よいところでした。
 土岐市は名古屋から電車で四十分ほどの地域であることから、大都市のベッドタウンとしての面も有していたようですが、一方で昔から窯業が盛んで今でも芸術・工芸品から日用品まで、陶器

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『桔梗の旗』(潮出版社)で谷津の唱えた”新説”について

『桔梗の旗』(潮出版社)で谷津の唱えた”新説”について

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 何気なく新刊『桔梗の旗』(潮出版社)で新説を唱えてしまったので、歴史のファクトに熱心な方々に叱られそうだなあ、とやや逃げ腰になっている小説家でございます、皆さんこんにちは。

 とはいえ、実は「歴史小説家」と呼ばれる存在も一枚岩じゃないよ、という話が今回のお話です。

 歴史小説家は

・歴史其儘派(史実・考証重視派)
・歴史離れ派(物語・小説重視派)

 に大別できます。とはいえ、

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伽古屋圭市先生のyoutube番組「さっかとーく」に出演しました②

伽古屋圭市先生のyoutube番組「さっかとーく」に出演しました②

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 いいね回答が三更新分くらい続き、大事な新刊プロモーションができていないという本末転倒! に打ち震える谷津です。いや、わたしが悪いんですけど。

 というわけで、今日は新刊のプロモ関連の話ですよ。
 とはいいつつ、今日も創作論絡みですが……。

 伽古屋圭市先生のyoutube番組「さっかとーく」に登壇しました。その三回目と四回目です。

 三回目はプロットの話から離れて、読書芸人(自

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『桔梗の旗』(潮出版社)発売最初の土日です

『桔梗の旗』(潮出版社)発売最初の土日です

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 発売から最初の土日です。皆さま、いかがお過ごしでしょうか。ってか、『桔梗の旗』をぜひとも買ってほしいんだよ!

 実際、『麒麟がくる』が諸般の事情でまだやってくる気配がなく、まだ大河ドラマ関連書籍展開の肝である公式ガイドブックが刊行されていないために専門棚も作っておられない……みたいな書店員さんのお言葉も仄聞したばかり。これはチャンス。『麒麟がくる』はおそらく人気大河ドラマになると

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伽古屋圭市先生のyoutubeページ「さっかとーく」で喋らせていただきました

伽古屋圭市先生のyoutubeページ「さっかとーく」で喋らせていただきました

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 『桔梗の旗』の発売以降、告知がたくさんあり助かります。いや、皮肉じゃないよ、心から思ってるYO。一般文芸のプロモーションは往々にして発売後に始まるものなので、この時期に忙しくないと結構ヤバいというのが実情です。告知事項が多いということは、それだけ色々とプロモを打ってもらっている、プロモに協力してくださる方がいるということで、ありがたいことこの上ありません。
 と、新刊のプロモに関して

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本日12/5、『桔梗の旗』の発売日です

本日12/5、『桔梗の旗』の発売日です

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 ずいぶん前から騒いでいたのでまだ発売してなかったの!? と驚かれそうですが、何と、本日が明智光秀と光慶親子の物語『桔梗の旗』標準発売日です。
 大河ドラマ『麒麟がくる』がいったいどうなるんだ……ごくり、という状況で、公式のガイドブックなども販売が遅れている今、ぜひとも予習にどうぞということでなにとぞ……。
 『桔梗の旗』はどんな話? 知りたい方はこちらのエントリをチェックだ。

 大

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12/5刊行『桔梗の旗』(潮出版社)はこんな話⑦「家族小説です」

12/5刊行『桔梗の旗』(潮出版社)はこんな話⑦「家族小説です」

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 新刊『桔梗の旗』刊行まであと2日あまり……! とは言いましても、首都圏ではかなり早いうちに搬出が開始されますし、わたしが知らないだけで、実際には既に店頭に並んでいるかもしれません。実際、昵懇にさせていただいている書店員さんたちからは「4日に入荷するよー」というご連絡もいただいております。かねがねご説明しております通り、文芸書の発売日はあってないようなもの、実際全国に本が行き渡るまでに

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