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本の棚 #224 『ゆるい職場』

「最近の若者は…」

いつの時代もため息混じりのこのワードが

オフィス、居酒屋で垂れ流され

残念ながらそこには何も生まれないし、残らない。

一方で学校を卒業して就職した若者は

どうだろうか。

「会社って、思ってたのと違うな…」

「このままここで働いていていいのか」

まぁこんなところか。

どうすればいいのか、

どうのように生きればいいのか

それは自分で選ぶものであるが

なんとも言えない不安があるとしたら

その解決策なんてあるのだろうか。

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「会社のことはゆるくて好きだが、キャリアは不安なので、退職を考えている」

こんなパターンはよくあるやつだ。

人間関係はいいが、成長を感じない。

これは本当にいい人間関係なのか。

当たり障りのない、どうでもいい関係、

悪くないように思えるけど

そんな関係が生み出すのが

不満型転職から不安型転職への移り変わり。

不満はないけど不安しかない。


「ありのままでありたい」と「なにものかになりたい」

両方の感情が共存している。

これらは矛盾している要素を持っているし

そのバランスも個々によって異なる。

唯一の答えなんて誰も持っていない。

情報が得やすくなった現代では

なんでも手に入るし、行動さえすれば

なにものにでもなれそうな気がする。

このなかでみんな葛藤しながら生きていく。

そしてなにものにもなれていないのでは?

と不意に不安に思う夜もあり

行動したことで小さな成功を得て

前に進めそうな気分になるときもある。

けれどもそんなことに一喜一憂せずに

自分が目指すゴールについて

立ち止まって考えてみることが

大切なんだと、ぼくは思う。

小さい頃には「将来の夢は?」と聞かれ

あれこれ書いていた可能性に満ちたみんなが

高校、大学、社会人になるにつれてどうか?

将来の夢、人生の目的について

主人公として強い意志をもっているのか。

リセットはできない。

現在進行系でゴールに向かっているのだ。


社内に外側の世界をつくってしまう

業務外の活動としての有志コミュニティ。

社内で育つことが難しくなっている昨今。

「誰が若者を育てるのか」

と問われたならば

「若者自身が自分を育てざるを得ない」
職場での成長はそのワンパーツにすぎない。

と言えるのではないか。

つまり主語が変わってくる。

「若者が会社を使って育つ」

そんな意識をもって行動すれば

会社という組織はそんなに悪いものではない。

人もいるし情報もある。(お金も…)

ゆるい職場だろうがなんだろうが

自分はどうするのか、どうしたいのか

どうやって目的にむかって走るのか

それを考えるには

とても良い時代だと思う。

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#推薦図書 #退職 #転職  

#若者の不安 #働きやすい

#Z世代 #古谷星斗

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