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出版記念シリーズ④:アナリスト業務と日系企業の将来

三日坊主(ペンネーム)としてNoteにてブログを書いて参りましたが、この度、後藤康之(本名)を出して『最強の外資系資産運用術』という初書籍を出版する運びになりました(発売日:2021年4月9日)。出版記念シリーズとして、資産運用や本に関連するテーマを書いていきます。

過去投稿は下記をご確認ください。
出版記念インタビュー(対談)
シリーズ①(資産運用の重要性)
シリーズ②(コロナ禍での資産運用)
・シリーズ③(半導体の日系企業は何処へ)

今回はこの本を書くきっかけとなった、私が以前やっていた証券(株式)アナリストについて、です。下記が業界で30年ほどトップを走っている山口アナリスト(鉄鋼・素材担当)の話です。

客観的な立場のアナリストの視点だ。...山口敦さんが、どのように業績を予想し目標株価を算出しているか...会社はすべての情報を公表するわけではない。開示タイミングも毎四半期などに限られる。そこでアナリストは会社に取材する。「取材前には必ず仮説をつくり、それを会社にあてることを心がけている」と山口さん。...事業環境が改善しているか、悪化しているかの判断には業界の月次統計も有効だ。主要メーカーでつくる日本鉄鋼連盟は毎月の生産や輸出といった統計情報を発表している。粗鋼生産の場合、シェアは日本製鉄が5割、JFEホールディングス(5411)が3割、神戸製鋼所が1割弱であまり変動がないので、各社の生産前提とのズレを推測できる。...日本で仕事をするアナリストのカバー範囲は基本的に日本の上場企業だが、世界の動向は日本企業にも深く関わるので、海外企業の決算もできるだけカバーする。「企業によっては仮眠を取り夜中に起きてイベントに参加している」...最近は脱炭素化の機運が業績に影響を与える可能性が高まっている。「再生可能エネルギーの仕組みなど、次々に知るべきことが出ている」。関連技術の競争力は、炭素税などのコスト増をどう低減できるかに直結する。...各業績予想の裏には、取材や情報収集、反省、新分野の勉強を繰り返すアナリストの日々の努力がある。有効活用しない手はない。

自分自身でアナリストの端くれとして仕事もしていたので、山口アナリストの持続性、体力、そして探求心と人間性、様々なものが揃わないとこの仕事は本当に継続できないだろうな、と感じました

鉄鋼業界シリーズ(業界背景振り返り投稿更なる変化

また山口アナリストの担当セクターでもあり、私も少し関わらせて頂いた鉄鋼セクターですが、上記記事や過去投稿にもあるように、国内生産拠点の再編が見込まれています。それは同時に地元経済への負の影響(人口動態や税収減)が予想され、どのように今後日本の地方都市は成長していくべきか、も含めて大きな枠組みで考える必要もあると感じています。


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