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オクトパストラベラー2全曲楽曲解説まとめ

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今までに投稿した楽曲解説をこちらのマガジンにまとめていきます。
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2023年6月の記事一覧

朱曲 -心の灯火-/ギルのアドリブ

Tr6-21 朱曲 -心の灯火-ヒカリとアグネアのクロスストーリーで、琵琶弾きが月夜をバックに演奏する曲です、背景に大きく浮かぶ満月がとても印象的なシーンです。 タイトルの「朱曲」というのは実在する言葉では無いですが、この楽曲のタイトルを宮内Dと考えた時に、その曲があたかも古くからク国に存在し、人々に演奏され引き継がれてきた曲だという事を感じさせるようなものにしたい、という話になりました。 そこでこの曲は「朱曲」というク国に古くから存在する曲の1曲であるという設定を作る事で

キャットリンのテーマ -Piano ver.-/キャットリンのテーマ -Guitar ver.-/キャットリンのテーマ -Violin ver.-

Tr6-18 キャットリンのテーマ -Piano ver.-オクトパストラベラー2では蓄音機でちょっとしたゲーム内サウンドテストのような機能をお楽しみ頂けるようになりました、このキャットリンのテーマの3つのver.はクエストをクリアしレコードを集める事により、その蓄音機でだけ聞けるお楽しみ要素になります。 このver.実はレコーディング直前に急遽その蓄音機用のアレンジを用意して欲しいと発注があり、割と急ごしらえで作ったものでもあります(笑) 基本的にはメロディとコードと、

エピローグ/明日への旅路

Tr6-16 エピローグ本作のエンディングスタッフロールでは「エンディングテーマ」が終わった後に、この「エピローグ」が再生され、そのままトラベラー達のエピローグイベントに移っていきます。 そのエピローグイベントとスタッフロールを繋ぐ為の曲として作曲しました。 エピローグシーンでも継続してこの曲が流れ続ける為、ループする楽曲なのですが、1周目のループと2周目のループで展開が違う事に気付いた人っているでしょうか? 1周目はまだあくまでスタッフロール中に流れる部分なので、ある程

エンディングテーマ

Tr6-15 エンディングテーマ楽曲解説もついにここまで来ましたね、感動のスタッフロールで流れるエンディングテーマです。 オクトラ1の時から踏襲した、各ボスとのバトル映像を振り返りながらのスタッフロールで、楽曲も1に引き続きフィールド音楽のメドレーになっています。 1の楽曲解説の際にも書いたのですが、このエンディングで旅を振り返りながら流す楽曲は、やはりトラベラー達が旅してきた各フィールドの音楽で締めくくるのがオクトラらしいかなと思い、今回もこういった構成になっています。

明日を求める者たち/明日を望まぬ者

Tr6-13 明日を求める者たち第一形態を倒した後、いよいよ最後の戦いが始まるぞ、という時に流れる、「明日を望まぬ者」の前奏的扱いの曲です。 楽曲解説とは関係ないですが、第2形態の8人での総力戦は胸熱でしたね。 この曲が「明日を求める者たち」という主人公達をフューチャーした曲名になっていて、次の「明日を望まぬ者」がヴィーデ側をフューチャーした対をなす形になっているのも趣ポイントかもですね。 Tr6-14 明日を望まぬ者いよいよ物語の最終盤、本作の中でも一番心が燃え滾る楽曲

夜の目覚め/暗黒の神、ヴィーデ

Tr6-11 夜の目覚めいよいよ楽曲解説も大詰めという感じになってきましたね、この曲は各キャラのシナリオボスを倒した末のエクストラストーリーのボスとして戦う事になる、謂わば真のラスボス的な立ち位置のヴィーデ戦の前奏として流れる曲です。 楽曲としては、その前段階のダンジョン曲として流れる「暗黒への誘い」をベースモチーフとして、次曲の「暗黒の神、ヴィーデ」に繋げる為の中間曲という内容になっています。 Tr6-12 暗黒の神、ヴィーデ本作のラスボスポジションの楽曲で、ストーリー

暗黒への誘い

Tr6-10 暗黒への誘い裏ボスに辿り着く手前のクライマックス感溢れるダンジョン曲で、1の「フィニスの門」的な立ち位置の楽曲です。 このダンジョン割と直ぐに裏ボスまで辿り着いてしまうので、結構気合を入れて書いた曲なんですが、あまり長く流れる事は無いという不遇な曲でもあります(笑) 単純な話なんですが、曲発注の際に、この曲はラストダンジョンの曲なので所謂「フィニスの門」的な立ち位置の曲ですと聞いて、これは気合を入れて書かねば!と望んだ結果、実はそのダンジョンめっちゃ短くてあま

深き夜

Tr6-9 深き夜フィールドを移動するといつの間にか夜の状態から戻せなくなって、変な不気味な敵は出てくるわ、音楽はなんだか不気味でおぞましい雰囲気だわ、で色々驚かれた方も多かったんじゃないかと思います。 この曲は後にシナリオで明らかになっていく昼が夜に浸食される様を音楽的に表現したもので、コーラスがなんとも不気味な雰囲気を醸し出しているかと思います。 本楽曲解説で、2の音楽は夜ver.で「歌」をフューチャーしてると書きましたが、その普段美しい、心が穏やかになるような夜ver

真実を求めて/王道を求めて

Tr6-7 真実を求めてキャラクターのテーマがゲーム内で流れるタイミングは章のラストだったりするので、事前にトレイラーなどでそのキャラのテーマを聞いていない限りは、プレイヤーが初めて聞くのはそのタイミングになるんですよね。 なので、実質的にはキャラテーマより先にバトルExtendアレンジの方を先に聞く事になるわけで、この「真実を求めて」のような、キャラテーマとだいぶ雰囲気に差がある曲はどういう風に皆さんの元に届いているのだろう?と少しだけ心配になったりもしてます(笑) なにせ

幸福を求めて/希望を求めて

Tr6-5 幸福を求めて1でのバトルExtendの楽曲名が「〜のために」だったのに対し、2が「〜を求めて」になっているのはお気づきの方も多いかと思います。 当初は2も同様に「〜のために」で統一しようと思っていたのですが、「復讐」や「自由」など、何気に旅の目的が被っているキャラがいるよねという事が楽曲名を決める段階で判明し(笑) 2の楽曲名をつけるにあたってのルールで、シリーズ通して同名の曲が存在する事で煩雑になるのをなるべく防ぐ為、2では「〜を求めて」のシリーズに統一する事に

自由を求めて/復讐を求めて

Tr6-3 自由を求めてバトルExtendのキーはそれぞれのキャラテーマと同じキーになるようにしているので、曲によってはトランジション部分でキーチェンジを行ってボス曲のキーに繋げる必要が出てきます。 この曲の場合はキーはAmなので、ボス曲のDmに向けてトランジション部分でキーチェンジを行っています。 一方、至る〜シリーズに関しては曲の間にキャラテーマが挿入される兼ね合いでキーチェンジを行うとちょっと忙しくキーが変わりすぎてしまう事になります。 なので、至る〜シリーズでのキャ

伝説を求めて/記憶を求めて

Tr6-1 伝説を求めて遂にDisc6に突入しましたね、楽曲解説もいよいよ終盤、引き続きまったりお付き合い頂ければ幸いです。 ここからはそれぞれの主人公のバトルExtend楽曲になるわけですが、バトルExtendの仕様に関してはオクトパストラベラー1の時と変わっていませんので、改めて知りたいという方は以下の解説をご覧になって頂ければと思います。 楽曲の内容に関しては実は至る〜シリーズとほぼ同様のものになっていて、というのもまず8種のバトルExtendを作成した後に、それら

至る、真実の果て/至る、王道の果て

Tr5-18 至る、真実の果て「真実」はテメノスのキャラクターテーマですね、彼のテーマはその飄々とした掴み所のない部分にフォーカスしている楽曲ですが、その芯の部分には彼なりの真理があり、その2面性がとても魅力的なキャラクターなので、このバトルアレンジでは、そのもう一つの面を表現出来るよう意識しました。 元々がかなりシニカルな雰囲気のあるキャラモチーフですが、バトルアレンジされる事により、いかにもテメノスらしい皮肉の効いたバトルモチーフになったのではないかと思います! Tr

至る、幸福の果て/きぼうの唄

Tr5-16 至る、幸福の果て「幸福」はパルテティオのキャラクターテーマですね、エレキギターで奏でられる彼のテーマがバトルアレンジされる事で、より男らしさ・カッコ良さが引き立っているのではないかと思います。 宿敵を倒す戦いとはいえ、そこに歪んだ気持ちなどは無く、ただただ彼の真っ直ぐさが伝わってくる、そんな彼のストーリーを後押し出来ればと頑張りました、この曲も個人的に気に入っているアレンジです。 ちなみにテーマに入っているサックスはここでは使っておらず、エレキギターのフレーズ