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夜の目覚め/暗黒の神、ヴィーデ

Tr6-11 夜の目覚め

いよいよ楽曲解説も大詰めという感じになってきましたね、この曲は各キャラのシナリオボスを倒した末のエクストラストーリーのボスとして戦う事になる、謂わば真のラスボス的な立ち位置のヴィーデ戦の前奏として流れる曲です。

楽曲としては、その前段階のダンジョン曲として流れる「暗黒への誘い」をベースモチーフとして、次曲の「暗黒の神、ヴィーデ」に繋げる為の中間曲という内容になっています。


Tr6-12 暗黒の神、ヴィーデ

本作のラスボスポジションの楽曲で、ストーリー上の繋がりこそありませんが前作のガルデラ戦とある意味対を成す立ち位置の楽曲と言えるかもしれません。

ガルデラ戦楽曲である「魔女と呼ばれる者」の解説で、人智を越えた存在との死闘を表現する音楽である、と書いたのですが、この曲も同様で、他のバトル曲とは明らかに雰囲気を変えて、圧倒的に大きな存在と対峙した時の音楽というつもりで書いています。

今回も2つの形態に分かれてバトルをする事になりますので、前半戦である本楽曲はシンフォニックな編成を意識したものになっています。
音楽的なところを取り上げるとすれば、0:06〜続くストリングスのリフ(ある音型、フレーズをリフレインする事を音楽用語でリフと呼びます。)の上に男性テノールのメロディが乗ってきますが、基本一つのコードから動く事なく展開します。そのコードが動く事がないという状態がある種の緊張感のような雰囲気を演出します。
その緊張感が0:42からのコードが展開し始める事で解放される事により、この部分のストリングスのメロディが生きる事になります。

2:09の部分は、テノールが高らかに歌い上げますが、音域的にかなり高い部分になります。
もちろん高い音域を歌い上げるのは大変なので技術を要する事になるのですが、それがいい意味での緊迫感に繋がるという効果もあります。
ピアノなどの楽器と違い、楽器にはそれぞれ演奏可能音域というものがあり、当然人の声にもそれは存在します。
更に、人の声の場合はその音域に個人差があったり、更にはトレーニングによって拡張していく事が可能だったりしますので、こういった高音の歌唱に関してはまさにプロの腕の見せ所と呼べる部分でもあります。

ただ、この部分のラの音に関しては、高いとはいえそこまで超高音というわけではありません、なので適度な緊張感を持って、尚且つ見せ所としても機能するちょうどいい音域と言えるかもしれません。

しかし、それで終わるのではつまらないので、更に見せ場として2:53で更にそのもっと上のドの音を登場させる事で、見せ場ゾーンの締めくくりとしています。

ボーカル楽曲ならではのこういった見せ所を感じながら、改めて聞いて頂くと面白いかもしれません👌


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