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【疑問】規格外野菜を売ることは、本当に農家の助けになるのか

こんにちは。



僕はこれから野菜の移動販売を行って生産者に寄り添える事業を作っていきたいのですが、今日は少しだけ疑問に思ったことを書き綴りながらコメントで皆さんの意見を頂戴できれば嬉しく思います。




まず本題に入る前に、少しだけ前置きです。





現在、日本のみならず世界ではフードロス問題が取り上げられているのはご存知でしょうか。





SDGs(持続可能な開発目標)でいうと、17個ある目標のうち【12番】にあたる"生産者も消費者も、地球の環境と人々の健康を守れるよう、責任ある行動をとろう"という目標です。




フードロス問題とは、家庭や飲食店での食べ残しや消費期限切れによる食品の廃棄削減を指しており、日本では年間で廃棄となっている食品が約610万トンあると言われています。


現場で廃棄となっている青果物は610万トンに含まれない

農家さんの畑で撮影したほうれん草


年間食品廃棄量610万トンのうち、出荷すらされずに現場(畑)で廃棄されている青果物(野菜、果物等)は610万トンという数字には含まれていません。




なので、まだ食べられるのに廃棄となってしまっている食品は野菜を含め、610万トンどころか、僕たちが計り知れないぐらいあるということです。





見出しの写真のほうれん草は、出荷するには短すぎる(規格外)という理由と少しだけ病気になってしまっているので、出荷をすることができない状態です。





このほうれん草は僕が農家さんから頂きましたが、僕が貰うことがなければ出荷先がないので、廃棄するしかないのです。





葉野菜の場合は短くても長くてもそこまで味に変化はありません。なので、しっかり洗って火を通すことで問題なく食べることができます。





もし気になる方は、病気になってしまっている部分のみを剥ぎ取り、残っている部分だけを調理すれば問題なく食べることができます。



本題:規格外野菜の販路を作ることは自己満足になってしまうのではないか

前置きが長くなり、スイマセン…





やっと本題に入るのですが、フードロス問題と並行して前述にもありましたが、我々が食べる野菜や果物のようないわゆる青果物にはそれを作る生産者がいます。





僕は野菜屋なので、フードロス問題と聞くと真っ先に思い浮かぶのが、規格外や何かしらの理由があって、市場(しじょう)に出荷できない野菜を救うことはできないのかということを考えます。






規格外野菜の販路を作るということは、廃棄になるはずだった野菜や、市場に顔を見せることすらできなかった野菜たちを救うことにつながります。




一人の友人から思いもよらない言葉を投げかけられた


僕は、「農家さんが作って売ることができなかった行き場のない野菜をどうにかして販売したい」と一部の友人と、家族に公言しているのですが、一人の友人からこんなことを言われました。




「規格外の野菜を販売するなら通常の値段より低価格で販売すると思うんだけど、もし、消費者全体で規格外野菜でいいやみたいな風潮が出来上がってしまったら、キレイな野菜が売れ残ることになってしまって、後々の収入的に農家さんが困ることになってしまうことはないかな?」





その質問に対して僕は返事ができませんでした。その是非はどうであれ、それは僕が全く気がつかなかった新たな視点でした。





フードロスを無くしたり減らしたりする働きを僕が起こすことで、もしかしたら想像していた結果とは全く違うものになるかもしれない。





もちろん、僕のような個人の一人や二人が野菜業界にイノベーションを起こしたとしても、沖縄、もしくは日本社会全体の消費に対する動きが変化することはありません。



僕たちは日々変化しなければならない


規格外野菜を市場に流通させることで農家さんがキレイに作った野菜が定価で売れなくなったり、野菜業界に関わらず、何かしらの変化を求めたりすることで社会のなかで歪みが生じるのは仕方がないことだと思います。





大量に洋服を生産しても売れ残りや流行が終われば廃棄(100%ではないが)になるアパレル業界、コンビニで売れ残ったペットボトル製品等も賞味期限が過ぎれば廃棄となります。





その売れ残りに対して、「どうにかして販路を作れないか」、「何か加工して販売に繋げることはできないのか」といったことがあってもいいと思います。





何かを生産し、販売するという多くの業界があって、そのなかで今までは「たくさん作ってたくさん販売(消費)しよう」いわゆる"大量生産大量消費"でこなしてきました。





それが、現代では「売れ残ることがないように適正に生産し、適正に消費者へ届ける」というのがSDGsという目標を国連で作って世界規模で目指して取り組んでいます。





日々、社会が変化するなかで、何が無駄で何が余計なことなのかを個人や社会全体で模索していると思います。





現在の社会問題に対して、まずはやってみる。規格外野菜の販路を作ってみたり、シンプルに農家さんの売り上げアップにつなげることが余計なことなのかも、自分自身で挑戦してみようと思います。





誰かの犠牲を生むことが怖いなら、何も変化しない方が楽だし、誰にも文句は言われない。





それでも長い目で見た日本社会や世界の様々な問題を解決するためには、僕たちは変化し続けなければならないし、それぞれの目指すべきゴールに挑戦していく必要があるはずです。


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