見出し画像

【演劇おうち時間】今だからこそできる演劇の楽しみ方とサポート方法まとめ

みなさん、お元気で有意義なおうち時間を過ごされておりますでしょうか?新型コロナウイルスの影響で未曾有の事態となり、厳しい我慢の生活が続いています。

この人類史上初めての有事に、改めて本質を問われ、生きていくために本当に必要なものが浮き彫りになってきている気がしています。
ライフラインはもちろんですが、みんなが自宅軟禁で耐え凌ぐときに心の支えになっているのは、エンターテインメントです。

こうやって引きこもっても家で楽しめているのは、現場で作品を創り続けてくれている表現者たちがいるからです。

画像1

SAVE the CINEMA:ミニシアターを救う活動

そして、様々な事業はもちろん、映画や音楽などエンターテインメントの文化と資産を守る取り組みが急速に立ち上がるなか、演劇業界での動きが見えづらかったので、僕なりにリサーチできる範囲で情報をまとめてみました。

画像2

* Save Our Place (SOS):文化施設だけでなくあらゆるコミュニティスペースを支える活動

まさに三密…劇場というリアルの場で、空間と時間を共有するLIVE感が最大の魅力である演劇にとっては、非常に苦しい状況が続きますが、悲観していても仕方がない…

本人たちが一番苦渋の決断をしているとお察ししますが、やはり生で観てもらう(参加してもらう)ことを前提に創っている作品を定点カメラで撮影しても、その本当の価値は伝わりにくいと僕も思います。

お客さまと一緒に作品を完成させるため、未完成のもので離れられてはいけないと思いつつ、日ごろ演劇に触れてこなかった人たちにもこの機会に観劇をお試しいただくことは意義があり、今後の業界全体の発展にも繋がると考えています。

個人的にはこの時期は、新しいスタイルのエンタメにも触れて感じて、それから好き嫌いを判断してほしいところです。

これからは、afterではなくwithコロナの時代になると思うので、ソーシャルディスタンスや免疫力アップを意識して、どこかで折り合いをつけてウイルスと共存しながら、生活・経済活動を回していかなければいけない。

今だからこそできる演劇、エンタメのあり方を模索し、携わる人全員の総力戦で創っていきたいですね。

最も強い者が生き残るのではなく、
最も賢い者が生き延びるのでもない。
唯一生き残るのは、変化できる者である。
by チャールズ・ロバート・ダーウィン  

※厳密には「生き残った者は、たまたま環境に適応していただけ」で環境適応力の差という解釈らしいけど

「ピンチはチャンス」とか「ピンチはクイズ」なんて…耳タコになっていると思いますが、いまが人類の進化のターニングポイント。(だと考えて)真価が問われるときです。

東京一極集中の終焉が謳われるなか、人と人が触れ合い心を通わせることに最大の価値がある芝居というエンターテインメントは、これからどういう道を選択するのだろうか。

これをきっかけに新たなワクワクや可能性が生まれ、ポジティブに拡がることを心から願っています。


それでは、以下ご参考までに。FYI!

*随時更新
4/23:第一弾記事公開
4/25:過去公演の記録映像を公開している劇団や著名俳優による活動も追加
※読みやすいよう記事埋め込み表示に編集
4/26:オンラインならではの配信企画などを追加
4/29:リモート演劇の企画などを追加
5/9:続々と立ち上がる既存&新規団体さまざまな活動を追加
5/25:自粛期間も明け一定の役割を終えたので更新終了
※実はどんどん活動が広がり、非常に多くのコンテンツが誕生したため追いきれなくなった(嬉しい悲鳴)苦笑チャンチャン

ほかに何か情報ご存知でしたらぜひ教えてください!
そして、みんなにもシェアしてもらえたら嬉しいです。


◆演劇業界の動き

舞台人たちの言葉と活動を特集

劇作家協会公開講座「別役 実×ケラリーノ・サンドロヴィッチ」対談動画

本多劇場グループTwitterアカウント:小劇場界のボスが劇団やプロデュース集団の活動をシェア&応援
※小生、(ミーハーでメジャーなもの好きで)小劇場業界に詳しくないので、コアファンはこちらをフォローすれば間違いなし!

・StayHomeで楽しめる配信コンテンツのカレンダー:Googleカレンダーに追加しておくと便利

◆演劇公演のオンライン配信**

くものうえ⇅せかい演劇祭2020:静岡県舞台芸術センター(SPAC)による「ふじのくに⇄せかい演劇祭2020」をこの状況下で実現する企画 ※上演予定だった新作の公開稽古もオンラインで配信中

サンプル:トークライブをオンラインで配信 ※終了

おぼんろ:9日間14公演かけて1つの物語を紡ぐ連続公演を無料サテライト生上演(投げ銭システムあり) ※公開期間:2020年4月17日〜26日

DULL-COLORED POP:即興演劇とその打ち上げをオンライン生配信、リーディング動画も公開(朗読のみアーカイブ)

※主宰の谷賢一さんと俳優の白井晃さんのZOOM対談 「コロナの今語る 『そもそもなぜ演劇?』」も公開中

過去公演の記録映像を無料公開

観劇三昧:業界最注目の演劇作品に特化した動画配信サービス

柿喰う客:これまでの作品の「全編まるごと無料公開」と「戯曲全編無料公開」という離れ業の大盤振る舞いをしてくれている

劇団鹿殺し:期間限定・週替わり5作品を連続無料配信中(毎週金曜20時更新)

悪い芝居:過去公演映像の無料公開と、公演延期特別企画としてオンライン演劇企画を配信中

範宙遊泳:これまでよりもさらに記録映像を無料公開

MCR :続々公演中止の判断となりながら過去公演の映像を期間限定で配信中

PANCETTA:以前より過去公演の映像を公開しており、公開稽古や音声作品配信など新しい取り組みにも挑戦中

MONO:過去作品の期間限定配信(〜5月6日まで)

劇団4ドル50セント:秋元康プロデュース劇団の過去公演を期間限定で公開

乱‐run‐「365000の空に浮かぶ月」:斎藤工さんらによる劇団ユニットも約5年前の公演を期間限定で公開

川口プロヂュース:本屋大賞にノミネートされ映画化もされた「コーヒーが冷めないうちに」の作者・川口俊和さんによるプロジェクト

舞台「コーヒーが冷めないうちに」の映像を期間限定公開

※Zoom演劇にも挑戦

・多くの2.5次元作品を手がけるネルケ・プランニングによる舞台映像配信

巣ごもりシアター:新国立劇場が期間限定で過去の公演記録映像を無料でストリーミング配信

さらに戯曲を期間限定で無料公開

・[巣ごもりシアター]おうちで戯曲

*映画監督の越川道夫監督も過去作品の脚本を公開

◆新しい演劇のあり方への挑戦

劇団た組:Skypeのグループ通話によるインターネット演劇を実施 ※公開終了(アーカイブなし)

ロロ:ビデオ電話で交流する人々を描く連作短編通話劇シリーズをYoutubeLiveで生配信 ※公演スケジュール確認(アーカイブは残らなさそう)

月刊「根本宗子」:リモート芝居に挑戦(配信販売中)

OHINERI:LINE LIVEを使った配信型演劇フェスティバル

エリア51:Zoomでの無観客・マルチアングル生中継による配信劇(5月3日19時〜)

アガリスクエンターテイメント:延期となった公演『かげきはたちのいるところ』のパイロット版朗読生配信と映像作品公開(5月10日)

泊まれる演劇 in your room(仮):演劇×ホテルのイマ―シブ(没入型)シアター『泊まれる演劇』のオンライン版(全公演Sold Out)

リモートのみで創作する劇団が誕生

劇団テレワーク:企画からオーディションや稽古、公演まで全てをオンライン上のZoomで行う劇団

劇団ノーミーツ:5月23、24日の本公演LIVE配信に向けて、主演・メインキャストのオーディションも実施中(募集締切〜4月26日まで)

未開の議場:誰とも会わない新しい会話劇 ※本公演1日分のアーカイブあり

Zoom劇場「オンラインノミ」:芸人でもあるA・ロックマンが作・演出 した生演劇

劇団Zooooom!:Zoomを駆使して様々な設定の演劇・舞台を配信

著名俳優たちも参戦

12人の優しい日本人を読む会:三谷幸喜の傑作会議コメディ『12人の優しい日本人』のリモート読み合わせを生配信(アガリスクエンターテイメントの冨坂友が演出)

劇団年一:賀来賢人らが旗揚げしたリモート劇団の初回公演を配信(劇団た組の加藤拓也が脚本・演出)

*リモートラジオドラマという試みも

J-WAVE SPECIAL SHORT SHORT:佐藤健、岸井ゆきの、江口のりこ、黒木華、古舘寛治らが参加したラジオ番組 ※radikoで5月4日〜1週間タイムフリーで配信

*リモートでの映画制作も

*朗読劇という可能性も

にしのあきひろ作 『チックタック〜約束の時計台~』絵本の戸田恵子さんによる朗読

※自分も朗読劇を配信してみたいという方は、著作権を開放してくれている絵本『えんとつ町のプペル』を活用させていただくのも良いかと

*YouTube劇団

劇団スカッシュ:そもそも早くからオンラインを主戦場としていた劇団YouTuber(でも芝居はリアルな現場で行うものだから撮影に影響が出ている模様)

AcTTRACT:YouTubeで演劇作品を配信していた映像劇団がリモート演劇も実施

東海オンエア「株式会社グレーゾーン・エージェンシー」:YouTube Originalsの連続Webドラマ

◆オンラインならではの配信企画

ブラボーカンパニー:公演中止差し替え企画で期間中YouTube Live配信(4月22日〜29日)

KAKUTA:YouTubeチャンネルでリモート読み合わせ企画を定期開催

ヨーロッパ企画:トークや生コメンタリー企画をリモートで生配信(4月20日~24日、5月1日~6日)

舞台「たけしの挑戦状 ビヨンド」:中止となった公演のスピンオフ企画でオールキャストによる生配信トーク番組(アーカイブあり)
https://youtu.be/GGj6Wu0jcIg

ゴジゲン:初めてのオンラインイベントを開催(4月29日20〜22時)

ゆうめい『田中祐希まつり2020』:「ゆうめいの座標軸」内で上演した『俺』を田中祐希が自宅で稽古し生配信(アーカイブあり)

テレゲーム:画面越しで対面しながら遊べる新しい遊びを研究・制作する集団

◆老舗衛星放送とオンライン配信

WOWOWステージ:舞台や演劇、ミュージカル映像のBS放送チャンネル

歌舞伎も

衛星劇場:松竹ブロードキャスティングが運営するCS放送
https://www.eigeki.com/
※歌舞伎のほかにも松竹新喜劇から2.5次元、シェイクスピア作品までさまざまな演劇作品を放映

松竹チャンネル:上演中止となってしまった演目の関連映像を期間限定で無料公開

国立劇場チャンネル:上演中止となった通し狂言「義経千本桜」を公開中

宝塚も

タカラヅカ・スカイ・ステージ:宝塚歌劇団のCS放送専門チャンネル

カラヅカ・オン・デマンド:宝塚歌劇団のVODサービス

◆海外の舞台芸術オンライン配信

Broadway HD:ブロードウェイのミュージカルや演劇作品のVODサービス

National Theatre at Home:イギリスのナショナル・シアターのYouTubeチャンネル

※そのほか自宅で観劇できるオンラインビューイング演劇作品一覧


★演劇業界を支えるサポート方法

【支援プロジェクト】

演劇支援プロジェクト「Save the Theatre」:演劇団体有志の配信収入から、全国の舞台人・劇場へ支援を行う任意団体

小劇場エイド基金:閉館の危機にさらされている日本全国の小劇場を守るために立ち上げたプロジェクト(クラウドファンディング)

Mirai Performing Arts Fund:舞台芸術を未来に繋ぐ基金(クラウドファンディング)

【クラウドファンディング】

MotionGallery「演劇・ダンス」:「ミニシアター・エイド(Mini-Theater AID)基金」のプロジェクトも運営する、エンターテインメント分野含めクリエイティブコミュニティに強い、マイクロシアターpopcorn(*現在リニューアル中2020年初夏再開予定)も手がける大高健志さんが立ち上げたサービス

CAMPFIRE「舞台・パフォーマンス」:言わずもがな、連続起業家の家入一真さんが立ち上げたサービス(プロジェクト成立件数国内No.1)

SILKHAT「演劇・パフォーマンス」:絶賛新時代を席巻している西野亮廣さんが吉本興業と立ち上げたサービス

READYFOR「演劇」:日本におけるクラウドファンディング先駆け、米良はるかさんが立ち上げたサービス

Makuake「演劇・パフォーマンス」:ご存知サイバーエージェントグループのサービス

シアターコンプレックス:エンターテインメント領域に特化したファンコミュニティ・プラットフォームFanbeatsを活用した、舞台公演のオンライン配信クラウドファンディング

アートにエールを!東京プロジェクト:東京都生活文化局による芸術文化活動支援事業(動画作品応募による出演料サポート) ※4月中に募集要項掲載予定

「STAGE@HOME ~おうちで楽しむ演劇~」プロジェクト:台本販売代行で舞台クリエイターたちの資金調達をサポート

上を向いて〜SING FOR HOPE プロジェクト:宮本亜門が立ち上げた応援と寄付プロジェクト

【投げ銭】**

note:クリエイターが表現活動を行うためのプラットフォーム

Ofuse:クリエイターへの「ありがとう」の気持ちを1文字2円で送れるファンレターサービス ※4/23時点リニューアル中

Peatix:イベント・チケット販売サービス

PASSMARKET:Yahoo! JAPANのデジタルチケットサービス

SPWN:ライブハウスや全国の劇場、映画館、イベントスペースなどのあらゆるスペースを、バーチャルステージにする3D空間上のエンターテイメントスペース

ZAIKO:ホワイトレーベル型チケット販売プラットフォーム
https://zaiko.io/

※チケットサービスで後払いチケットとして活用するケースも


◇ちなみに、映画業界では

*映画業界支援まとめ

*映像作品のオンライン無料公開

さすが、こちらにきれいにまとまっています!

SHINPA:24人の監督による在宅制作撮り下ろし映画(1日1作ずつ連日20時に配信)


◇ちなみに、アート業界では

*オンラインで楽しむ #おうちアート


以上(アップデート:2020年5月9日)

みなさんのおうち時間が少しでも明るくなりますように…

#演劇おうち時間 #SaveOurStage (SOS) #コロナに負けるな #支え合いを止めるな #今だからこそできること #自分にできること

画像3


与え合いの恩贈りで巡る世の中になったらいいな。 だれでも好きなこと、ちょっと得意な自分にできることで、だれかのためになれて、それが仕事にもできたら、そんな素敵なことはないですね。 ぼくの活動が少しでも、あなたの人生のエネルギーになれましたらうれしいです。