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おまえ覚えておけよ!と恫喝されて暗雲立ちこめるお付き合いの馴れ初め話。

この話は続きものになっていますので、できたら先に下記の①の話から読んでいただくと嬉しいです。

もうすでに先の2話をお読みの方は、このままどうぞ最後までご覧くだされば幸いです。

これまでの2話はこちらから。

①「僕は君のことが好きだけど君は僕を別に好きじゃないみたいから始まる馴れ初め話。


②「お友達でいましょうね!で始まりいつの間にかお付き合いに変わる馴れ初め話。


さて、ネットラジオのラジコから流れてきた、back numberの楽曲である「僕は君の事が好きだけど君は僕を別に好きじゃないみたい」という曲のタイトルから、ふと思い出した昔話が、3話にまで及ぶことになりました。

これなんか、サブアカウントの記事でもよくお伝えしていることに関連するけど、記事ネタはどこにでも転がっているよね、ってことを実例で示しているようなものですが、もう少しお付き合いくださいね。(^_^)b


そもそも人の馴れ初め話なんて、ちっとも面白くもないだろうし、役にも立たないと思うけど、そこはほら、こんなふうに書くとつまらんよっていうお手本にはなると思うので、ムダにはならないと思います。😂


では早速、前回の佳境から・・・うそうそ、ちっとも佳境なんかじゃないけどほんの少しだけ、期待感をいただかせるような書き方、してましたもんね。

忘れた人もいるかも知れんので、前回の話の末尾を拝借して繋げますね。

どういうことだ?

意味がわからず、不気味な思いを抱きつつ、いつ乱暴な上級生の鉄拳が飛んでくるのかと冷や冷やしながら、アルバムを覗き込みました。

そこに貼ってあったのはアルバムの定石通りに、その乱暴者の上級生を写した写真が、赤ちゃんの頃からきちんと、年代順に並んでいたんです。

そうなんですよ、なんの変哲も無いアルバムをただ見せるために、校門の前で待ち伏せして家に連れ帰り、アルバムの感想を求める・・・なんてはずがないのですよ、何かしらの魂胆があるわけなんですよ・・・。🤔

それって、なんだ?

意味がわからないまま、上機嫌そうな乱暴者の上級生の顔色をうかがいながら、1枚ごとに写真の説明を受けながら、とりあえずいきなり鉄拳制裁という急場は回避できたようだと、胸をなで下ろしていたんですが・・・。

アルバムの最後のほうになると、高校生の写真になってきたんですが、その写真の中の1枚を指差して、これが一番お気に入りの写真だと、笑いを浮かべた顔で私の顔を覗き込んできたんです。

その指の先を見ると、そこには・・・。


そうなんですよ、その指の先を見ると、そこには・・・。

な、な、なんと、彼女の写真が貼ってあるじゃないですか!😲

それも、学校行事のキャンプ場で写したスナップ写真が・・・。
照れたような笑顔で佇む彼女のセーラー服姿が・・・。
むちゃくちゃ可愛い、ふうちゃんの姿が・・・。😍

そのたった1枚だけの彼女の写真が、乱暴者の上級生のアルバムの殺伐とした写真の中で、ひときわ異彩を放っているんですよ!

無頼漢のような、それも白黒写真の彼は、胸ボタンを外して前をはだけた姿で、こちらを睨み付けているようなオラオラな写真だらけの中で、極彩色のオーラを放っているのが彼女の写真でした・・・白黒写真だったけれども。

「あッ!・・・これ、ふうさん・・・ですよね・・・」

思わず口にした、聞き取れなさそうなくらい、小さな私の声のつぶやきだったのに・・・聞き逃さずにすかさず反応が返ってきたんです。

おぅ!・・・ふうさんよ、オレの片思いの人よ・・・

そう言ってニヤニヤしながら、ずっとアルバムの中の彼女を見つめているわけですよ。

ニヤニヤのあとに出て来る言葉が何なのか、もしや出て来るのは言葉じゃなくて、鉄拳が飛んでくるんじゃなかろうか・・・そんな殺気を感じるような不気味なニヤニヤのあとで、何が飛び出すのだろうか。

何か警告や脅しみたいな言葉が出るかとまんじりともせず、そんな上級生をうかがい見ながら、チラチラと腕時計に視線をやりながら念じていました。

早くぅ~~、時間よ、過ぎろ~~~ッ!

そんな思いが通じたのか・・・っていうより、チラチラ見てましたもんね、腕時計を。

そんな風に、何度も何度も腕時計をチラ見する私の姿に、イラついたような顔で乱暴者の上級生が反応したんですね。

「おまえは、何分の列車で帰るのよ?」

来ました、聞いてくれました!

「はい、52分ので帰ります!」
「チッ!52分か・・・、そんなら・・・もうもどれ」
「はい! ありがとうございます! お先に失礼します!」

深々とお辞儀をして、いつ背中から襲いかかられてもいいように、上半身だけを振り向きつつ、足早に駅への道につながる道路まで出ると、そこからは一目散に駅へ走ったのはご想像のとおりです。

息を切らして駅に辿り着くと、校門前で別れた友人たちは前の便に乗車したらしく、待合室には別の顔ぶれがいるだけでしたが、みんなの顔が祝福してくれてるように感じたんですよ、無事に生還って感じですね。

無傷で無事に乱暴者の上級生から逃れてきたわけなので、安堵感もひとしおでしたが、まだ胸はどきどきしたまんま。

難を逃れてしばらくするうちになんとか落着くと、今度はなぜ、彼女の写真をわざわざ見せたのか、そこが気になり始めたんですね。🤔

結局出した結論らしきものは「オレの片思いの人だということを、ちゃんと覚えておけよ!」という恫喝ではなかったか、ということですね。😰

他の多くのボコられた連中に比べて、暴力を振るわれなかった分ラッキーでしたが、その警告とも恫喝ともとれる上級生の意思表示に、これからどう対処したらいいのか、という不安な思いが湧き上がってきたんです。


まぁそんなに悩んでいても仕方がないので、そのときはその時と腹をくくって覚悟を決めたんですが、校内で私と彼女が付き合っていることが公然となるに連れ、ある噂が広まっていったんですね。


その、ある噂というのが、なんと・・・。


・・・ごめんね、ここから先は第4話で。🤗



ってことで、今回は
おまえ覚えておけよ!と恫喝されて暗雲立ちこめるお付き合いの馴れ初め話。」というお付き合いの馴れ初め話の第3話でした。
※見出し画像のイラストは、いくみさんからお借りしました。


では!

脅されて  縮み上がるも  のほほんと


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