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自分の主治医は自分

風邪も引かない健康だけが取り柄だった私が自律神経を崩し、ここ3年くらいは、眼科、耳鼻科、皮膚科、脳神経外科、精神科と様々な病院に足を運んだ。

自律神経系のトラブルは、生活に支障が出るレベルの症状があったとしても、どこも悪いところは見つかりませんとなることが多い。つまり、現在の医療では解明されていない領域ということなのだろう。

受診の際、自分の症状を話している時、毎回『なんだろうその症状?わからないな…』という顔をされるので、いつもモヤモヤしていたが、今回、ハッとあることに気づいた。ああ、そうか、私は、心のどこかで医師はどんな病も知っていて、常になにかしらの対応方法を提示できる存在だと思い込んでいたのだと。

医療に関わる人たちは、長い時間、たくさん勉強して苦労して、膨大な知識を蓄えてきていると思うけれど、それでも知らないことはたくさんあるのだ。そりゃそうだ、なぜなら学びの対象が『人間』という、いまだ未知の領域だらけの巨大な宇宙なのだから。

私たちはついつい医師を神様のようにどんなことも知っていて救いを与えてくれる存在だと認識し、過剰に依存してしまう傾向があるかもしれないと思った。巨大な宇宙を目の前にしたら、医師も医師でない自分も、未知なものに立ち向かう者同士なのだ。

対等な存在として考えた場合、自分の体という宇宙に一番近い存在は自分で、本来は自分のことは自分が一番わかっているはずなのだ。医学の知識がないからとはじめから諦めて丸投げするのではなく、自分は今どういう状態なのかな、と自分で自分を診るつもりで意識を向けて、自分ができる癒しを与えることを怠ってはいけないと思った。

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