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短編エッセイ

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300文字程度の短いエッセイです。気軽に読めます。クスッと笑ってもらったら嬉しいなぁ。
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#日記

初めての告白は、思ってたんと違った。

初めての告白は、思ってたんと違った。

中1の時初めて好きになった女の子がいた。隣の席になって、仲良くなって、急に教室の窓際のカーテン裏へと呼び出された。

「何か私に言いたいことないの?」と、女の子は言う。

僕はモジモジとしてしまい、恥ずかしくて、中々口が動かなかったが「…好きです」と、勇気を振り絞って言った。

「ホント?それ、付き合ってほしいってこと?」
女の子は聞いてきた。

これが、漫画で見ていた青春。夢みたいだと泣きながら

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女性のことは一生分からない。

女性のことは一生分からない。

世の中のもの
全てが当てはまるのではないかと思うほど、
女性は「可愛い」を多用する。
何が可愛いのか、どこが可愛いのか、
具体的に教えてほしいと思う。
しかし、僕は「可愛い」の、
ある法則に気が付くことができた。
我ながらあっぱれだと思う。
間違いない。
ハチミツ好きの黄色いクマだ。
このクマが入っているものは、
100%可愛いと言っている。
確信を得た僕は、自信満々に問いかける。
「このマグカッ

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昨晩の男の言い訳

昨晩の男の言い訳

「どう?」
唐突に聞かれて数秒固まる。
何が変化したのか。
ここで間違えると、
夕飯の献立に大きく影響を与える。
大好きなハンバーグを死守するためには、
間違えるわけにはいかないのだ。
前髪を切ったのか。
はたまた少し痩せた?と言って欲しいのか。
口紅の色を変えたのか。
それとも付けているピアスが新しいものなのか。
一か八かで当てにいく。

だが、そもそも男性は、
そこまで細かく女性を見ていないし

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優しい女性と虚しい男性

優しい女性と虚しい男性

聖なる夜と言われる、1年に1度の特別な日。
サプライズディナーをプレゼントしようと試みた。
巷で有名なブランドのネックレスを、食事の後にプレゼントする。
何が似合うのかと頭を抱え、やっとの思いで選んだ。
ネックレスを見た彼女は微笑んで「嬉しい」と言ってくれた。
そんな笑顔で見つめないでくれよと、照れながらも嬉しくなった。
喜んでくれるのであれば、男性もサプライズのしがいがあるものだ。
しかし、帰り

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