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積極的なお客さんと消極的なお客さん

高齢者介護の仕事と障害者支援の仕事では求められるスキルは各々違ってくる事が多いです。共通するスキルもありますが、それぞれの利用者さんの価値観や考え方により対応も変えなくてはなりません。

どちらも積極的に介助を受ける方とそうでない方がおります。
今回は介助を積極的に頼む利用者さんと、介助を受ける事に消極的な利用者さんをお伝えします。

1.介助を積極的に頼む利用者さん

福祉施設で高齢者や障害者の利用者さんには、声掛けをして誘導しなくとも、自身から介助を積極的に職員に頼む人も少なくありません。

その為の福祉施設ですので、自身で頼む事が出来ればそれに越した事はないでしょう。

しかし、それにはそれなりの介護士や障害者生活支援員等のスキルも必要となります。

1-1.主に高齢者介護施設


積極的に介助を頼む利用者さんの中でも色々な方がおります。

・なりふり構わずナースコールを鳴らす方
・自身でなるべくやれる事はやり、自身で出来ない事を頼む方
・寂しいので、色々用事を頼む方

積極的に介助を頼んでくれる事は基本的には信頼もされており、(誰にでもという場合もありますが)大変ですが、良い事ですね。

自立支援という意味で、あまりにケアプラン等とかけ離れている場合や寂しいだけという場合は理由を含め、利用者さんと色々考えてみるべきではないでしょうか。

1-2.主に障害者支援施設


・先天性障害を抱え、介助を受ける教育を受けてきた、又は学んできた方
・中途障害を抱え、介助を受ける事を先天性障害の方同様に学んできた方。

他にも色々ありますが、特に障害を抱えた方の対応等はプロとしての資質が問われるところです。

理由としては、介助を受ける事に権利意識が強い為、中々一筋縄では他の人達と考えが一致しない事が多々あります。

仮に先天性障害を抱えていれば、当然の事であり、毎回身の回りの人に感謝したり、引け目を感じていれば行き辛くなっていくでしょう。

そうなった時、やはり頼りになるのは家族やプロです。家族には無償の愛があります。プロには無償の愛という訳にはいきません。

ではプロはどうするかと言えば、使えない身体の部位の身代わりとなる事ではないでしょうか。身代わりに徹しなければ、正直この仕事は出来ないです。

少なくとも私は障害者支援施設で介助していて身代わりに徹しなければ出来ないと思いました。仮に上肢が使えなければ、介助中は自身の手を利用者の意思で動かす事になります。

ある意味時には、感情を捨てるという事が必要となる仕事であり、求められるスキルです。

2.介助を受ける事に消極的な利用者さん

介助を受ける事に消極的な方はおります。忙しそうに動いている介護士に引け目を感じたり、羞恥心、自尊心が多いのではないでしょうか。

こちらは、声掛けで利用者さんの精神的な負担にならないように介助をしていくしかありません。

利用者さんによっては医療ケアが多く、主訴がない為、介護士や看護師が気が付かなかったり、声掛けをしないと疾病や疾患を悪化させてしまいます。

同時に、少しづつ信頼関係を築いて積極的に介助を依頼されるように努める必要があります。

又、介護士や支援員の選り好みをしている利用者さんもおります。特定の職員には介護を頼む場合は、頼まれない職員は相性もありますがある程度の対応法の改善が求められるかもしれません。

一概には言えませんが、どちらも根気よく利用者に寄り添うスキルが求められるのは間違えないでしょう。


3.どちらも相当なスキルを要する

上でお伝えしたように、医療ケアを要する利用者さんは施設の種別によっては少なくありません。

声掛けのタイミングや、笑顔、頻度、介護技術と沢山の知識やスキルを要するのはどちらも一緒です。

介護の仕事は誰でも出来る。介護は大変そうだ。

等と色々な声がありますが、どちらも正解で不正解だと思います。
働く人のスキルや感じ方は人それぞれだからです。

一つ言える事は、私は他人の身体に触れる事の多いこの仕事は両者の感情も多分に入る為、本来は相当なスキルがいる仕事だと思います。


御一読ありがとうございます!!





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