ザクザク

全否定をされた“ザクザク”したチョコレート

■始まりは全否定

Minimalを始めた頃、造ったチョコレートに対して辛辣な言葉を何度も頂いた経験があります。

「チョコレートはくちどけが大事、ザクザクしているなんて邪道」

「チョコレートの精製技術が未熟だからザクザクしかできない」

といった言葉です。
言われた時の衝撃とショックは今でも鮮明に覚えています。
正直言われたときはムカつきましたし、なんて残酷な事を言うのだろうと(笑)

チョコレートを始めたばかりの頃、自分たちの信念と自分たちの美味しいを信じてやっていたことに対して社会の洗礼と言うべきものは、当時の私にはとても厳しいもので、何度も心が折れそうになりました(笑) 


しかし、妥協せずに続けた結果として、ありがたいことに4年間たってMinimalはまだ存続できています。


頑張れた原動力は間違いなく、その辛辣な評価以上に「美味しい」「新しい」「香りが高い」といったありがたいご評価を頂けたおかげです。 


(今でもそうかもしれませんが)当時の私たちのチョコレートはそれだけこれまでのヨーロッパで発達して牽引されてきたチョコレート業界にとっては新しいモノで、センセーショナルなモノであったという事かもしれません。


新しいものとして、拒絶反応も含めて多くの賛否両論を起こさせたことは結果としてブランドに多くの成長の機会を頂けました。 


実はなぜザクザクしているのかという事は、
今から4年半前、私が「Minimal - Bean to Bar Chocolate – (ミニマル – ビーントゥバーチョコレート -)」というブランドを始めた理由に深く起因しています。

■資源の少ないこの国で何を武器に世界で戦うか

私は1984年生まれで今年35歳になる歳です。


私の少し上はいわゆるデフレ世代です。不景気の時代しか知らない世代と言われています。

ありがたい事に私もメディア等で世代間の特徴についてその世代の一人としてインタビューなどで取り上げて頂く機会があります。

その度にこの不景気しか知らないという事にある違和感がありました



実は歴史がとても好きでして、受験を世界史と日本史の2科目で受けたほどです(笑) 


ご存知の通り、日本は敗戦し、焼け野原になりました。
そこから私の祖父母や父母の世代が一生懸命働いて高度経済成長を実現して島国で資源のない日本をGDP世界トップレベルにまで押し上げました


不景気しか知らない世代と言われますが、
あくまで超個人的な見解ですが、


見方を変えれば先人たちがつくってくれた豊かさを食いつぶしているとも言えるのではないかと思うのです。


先人たちは資源が少ないこの国で勤勉さを武器に世界で戦って、豊かさを手に入れたと言えると思います。 


■少子高齢化社会で外貨をとる必要性

超高齢化社会としてグローバル社会で先端を走る日本は労働人口が減少していく少子高齢化の社会が進行しています。 労働人口が減少していくという事はGDP(国内総生産)は減っていきます。内需が一定か減っていくという事は、外貨をきちんと獲得していかないといけません。

そう先人たちが私たちの世代に豊かな社会を残してくれたように、微力ながら自分の下の世代にきちんと豊かな日本をつないでいきたいと思ったのです。 


不景気しか知らないと言われて経済のせいにしているのは正直ダサいなと生意気にも思いました(笑)

だからこそ、30代~の働き盛りに自分のやりたい事をやりながら、日本に少しでも貢献できることを仕事にしたいと考えました。 


■日本人ならではの“きめ細かい”モノづくりで外貨を獲得する

内需が一定もしくは減少していくという事は外貨をきちんととっていかないといけません


では何で(どんな手段で)外貨をとるのか?

 まず最初に思いつくのはインバウンドです。
確かに東京や京都などは可能ですが、田舎や地方となるとその整備には時間がかかったり、そもそもなかなか難しい面があります。


資源が少ない日本において外貨獲得の資源となりえるモノは何かという問いに私なりの答えは、

「日本人のもつ“きめ細やかな感性”や“日本ならでは考え方”」

である と思いました。

その“きめ細やかさ”は、 

サービスにでれば「ホスピタリティやおもてなし、しつらえ」
工業にでれば「機械工業に代表されるきめ細かいカイゼン」
工芸にでれば「世界に誇る工芸品」


となります。


私は日本人の“きめ細かい感性”や“日本ならではの思想や哲学”を活かしたモノづくりはポテンシャルがあり、それで外貨を獲得したいと決めました。

もし、外貨をとれるプロダクトを日本人の感性で造ることができれば、とても良い循環が起こると思います。

1.プロダクトが売れて外貨が獲得できます。
2.プロダクトが売れればブランドが世界にでていけます。
3.ブランドが世界で広まれば、日本人ならではの良さやアイデンティティが世界にブランディングされます。
4.そうすれば日本の職人の雇用が創出されます。
5.ゆくゆくはそのプロダクトのファンが聖地巡礼的に工房や生産地を訪れるインバウンドにつながるかもしれません。

■ザクザクが表す日本人のきめ細かな感性

ザクザクにはここまで述べてきた日本人ならではきめ細やかな感性が反映されているのです。

グローバル社会の中で、少子高齢化が進み労働人口が減少していく日本においてどのように外貨を獲得するかという試行錯誤がこのザクザクに込められています

次回はそのこころを詳しく次回にご説明します。

※Minimalのホワイトデー商品

板チョコで個人的なおすすめはこちら。ザクザクを体験下さい!

生菓子で個人的なおすすめはこちら。

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