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#15 食欲が落ちた高齢犬のご飯。食べてくれるものをあれこれ試す日々

今回は手作りご飯のことを。
我が家の愛犬・山さんのご飯はドッグフードで、たまにトッピングをするというのが基本でした。
でも、前々回の腎臓の療法食の記事で少し書いたように、高齢になってドッグフードを残してしまうようになってから、どうにか食べてもらうためにあれこれ試しつつ、手作りご飯にしていた時期がありました。

参考にしていたのは、この本。

『7歳からの老犬ごはんの教科書』。
すでに16歳になっていましたが‥

鎌倉にある、愛犬にやさしいケア用品やフードなどを扱うpas a pasの店主・俵森朋子さんが、ご自身の老犬ケアの経験をもとに、老犬の体調に合わせた栄養や素材選び、調理法などのノウハウをわかりやすく紹介しています。

レシピ本として参考になったのはもちろん、要所要所に書いてある俵森さんの言葉に「そうだよね、そうだよね…」と共感することが多く、それにホロリとしたり、励まされたりしながら、日々の教科書にしていました。

この本を参考にご飯を作ってみると、また食べてくれるようになり、腎臓の療法食で軟便がちだったのが以前のような立派なウンチになって。
体調の波があったので、それでも食が進まない日もありましたが、食べる意欲が見られるのが嬉しかった!

ペロリ。

皮下点滴で腎臓の数値も安定してきていたので、肉や魚もあげていました。よくあげていたのは、サーモン
スーパーでお刺身用のサーモンを買ってきて、茹でて、手でほぐして。
残ったものは私がお刺身としていただきました。

あと、よく使ったのは、魚の缶詰

みのりのいわし缶とさば缶。食塩不使用。

人間用のものは食塩を使用しているので、食塩不使用で犬用として売られている、みのりいわし缶さば缶があります。
うちの山さんはいわし缶のほうがお気に入りでした!

国産素材で、缶を開けて使い切れなかった分は私たちが食べていましたが、とても美味しいです。
そして、これをそのまま食べてみると、人間用として売られているものは、たいぶ食塩が入っているんだな…ということもわかります。
さば缶は人間用でも食塩不使用のものが売られていて、近所のスーパーでも置いてあったので、それも使っていました。

肉に関しては、以前は鶏肉が好きだったのに、この時期はあまり鶏肉を好まなくなって、牛肉をよくあげていました。薄切り肉とかひき肉とか。

あと、鹿肉がいいと聞いて、鹿肉のミンチも取り寄せてみたら、それもパクパク食べていました。
旅立つ直前だったので、そんなに回数はあげられませんでしたが。

牛肉や鹿肉など、老犬には生肉をあげるとよいという話も聞きますが、うちはそれまで生肉をあげたことがなかったので、安全を考えて、すべて火を通してあげていました。
生肉が身体に合う子の場合は新鮮なものを生であげる選択肢もあるのでしょうね。

ベースとなるスープでも栄養を摂ってもらうために、昆布を水につけておいた昆布水や、乾燥したきのこをお湯につけたきのこ出汁を使ったり。

きのこは「犬好生活 がんこおやじのきのこ園」という商品を使って、出汁だけでなく、きのこ自体も細かく刻んでご飯に混ぜていました。

あとは、私たち用にしじみ汁を作る時に、味噌を入れる前の汁をご飯にかけることも。
肝臓のケアに。

ただし、老犬になると、汁があまりシャバシャバすぎると食べにくそうになるので、くず粉をお湯で溶いたものでとろみをつけたり、かぼちゃ山芋などとろみの出るものを混ぜたり、大根おろしを混ぜたりして、シャバシャバ感を減らしてあげました。

トッピングで風味づけに使っていたのは、肝臓や腎臓のケアなどにいいドライハーブをブレンドして粉砕したハーブふりかけ青のり鰹節など。
特に鰹節は、食いつきが悪い時に後からパラパラとかけてあげると食べ始めるので、「魔法の粉」と呼んで重宝していました。笑。
(そんなに大量にかけていたわけではないですけどね!)

食事の量が減った分の栄養を補えればと、食事の合間にヤギミルクもあげてみると結構気に入って飲んでくれていました!

牛ミルクより消化吸収しやすく、胃腸に優しいと言われるヤギミルク
パウダータイプのものを水で溶いて使っていたので、保存もしやすく便利でした。

ヤギミルクの商品紹介には【こんなときにお勧め】と書かれていました。
●病中病後・シニアの栄養補給に。
●元気や食欲がないときに、食事のトッピングとして。
●水分補給として飲み水代わりに。
●手作りおやつの素材として。

そして、この頃に買ってすごく良かったのが、ペット用に開発された食事介助用のソフトスプーンです。
やわらかい素材で食器に沿うようにすくえて、使いやすかった!

最後に思い出の1枚。

旅立つ1か月ちょっと前のごはん風景。

後ろ足で踏ん張るのが難しくなっていましたが、前足を広げることでうまくバランスを取って、自力で食べていました!

食べる意欲は生きる意欲。
すごいな…と感動しながら、思わず撮った1枚です。

いまになっても「あの時、これを食べさせてあげれば喜んだかな?」と考えたりします。

次回は、サプリメントについて書きたいと思います!


「犬との暮らし 16年の記録」

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#4 ハーブで病気になりにくい底力のある身体に

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#10 できるだけ長く一緒にいるために、病院選びは飼い主の責任重大な仕事 

#11 高齢犬の関節炎。冬の寒さがきっかけに? 

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#13  高齢犬の腎臓ケア。「療法食」が身体に合わないこともある

#14  腎臓ケアの皮下点滴。自宅でできれば犬も飼い主もストレス軽減

#15 食欲が落ちた高齢犬のご飯。食べてくれるものをあれこれ試す日々
いまココ

次回は「サプリメント」のこと


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