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消費と投資。

起業したい人は必ず心にとめておいてほしいのは、「消費」と「投資」の概念。この「消費」と「投資」の概念って、必ずしもお金だけではなく、「人間関係」や「時間」に関しても言えることなんです。

地方で働く事を考えて、29歳で起業し、現在会社経営15年目になる地方の零細企業経営者のやまけんです。プロフィールはこちらを参照ください。

消費と投資

「消費」と「投資」って何が違うかわかりますか?高校を卒業したばかりの娘に聞いてみたのですが、
消費=使うだけで残らないものにお金を使う 
投資=今後必要だと思う事にお金をかける

という回答でした。

高校を卒業したばかりの娘でも知っているという事は、ほぼすべての社会人のベースにはこの概念があると考えていいと思います。

果たしてどちらが良いことでどちらが悪いのでしょうか??

以前に「ものごとは表裏一体」という記事を書いたのですが、世の中に起きているすべての出来事は表裏一体で良くも悪くもあるので考え方とか受け取り方次第という考え方です。

今回は色々な側面から特に起業家マインドに絞って「消費」と「投資」の概念を説明してみたいと思います。

お金の面からみた消費と投資

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お金の面での「消費」と「投資」は比較的わかりやすいかと思います。

「生きた金の使い方をしなさい」とか「捨て金」とか聞いたことありませんか?正直お金の使い方なんて、僕は若い時にあまり考えてことがありませんでした。「お金に色がついていない」という話もあります。

では、同じお金なのに生きているとか死んでいるとか。良いも悪いもあるなんて不思議に感じませんか?

まさに、表裏一体。
僕たちはこの不思議なお金というものに縛られて生きています。お金の面から見た「消費」と「投資」を理解できたらずいぶんとお金に対しての考え方が楽になると思います。

お金を「消費」するときってどんな時でしょうか?

・ほしいものを買うとき
・頑張ったご褒美を自分に購入する
・必要なものを買う
・将来お金に困ったときのためにブランド品を購入する
・昇進したからそれにふさわしい車を買う
・独立して社長になったからローンで家を買う…

こうしたもののほとんどが「消費」ですよね。
必要なものを買うのに「消費」?と思われるかもしれませんが、「今後必要だと思われるものに対してお金を使っている」という定義から考えたときにどうでしょうか?

また、あなたが最近必要だと思って購入したものを思い返してみてください。それらの全てが本当に必要でしたか?もしくは、起業家マインドで考えてみて投資効果がありましたか?

「消費」をする事、「浪費」する事が悪いのではありません。今回のテーマは「消費」と「投資」の違いです。

可処分所得の小さい若い時期に「消費」と「投資」の概念を理解しないでお金と付き合っているとなかなか起業するための資金が貯まりません。※起業にお金が必要かどうかについてはまた別の機会に書きますね!

「消費」を「消費」と理解してお金を使って、「投資」を「投資」と理解してお金を使っていく。

メリハリが大切なんだと思います。

単純に感情の赴くままにお金を使う「消費」。

友達とご飯を食べるときに使うお金って「消費」でしょうか?「投資」でしょうか?

友達の食事や彼女との食事をそんな概念で見たくないと思います。僕もその必要がないと思います。友達と過ごした時間を「消費」だった。とか思うような人とご飯食べていても楽しくないですもんね。

時間の概念から見た消費と投資

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では、お金ではなく時間という概念からみたらどうでしょうか?

友達と過ごす時間が有益だったと思えるんだったら、それは「消費」ではなく「投資」なのかも知れません。将来何かの機会にその友達に気軽に相談できるようになっていたら結果的には「投資」だったのかも知れません。

「後輩に食事をおごる」これって「消費」ですかね?「投資」ですかね?

僕は小学校から大学まで体育会系の部活で育っているので、先輩におごってもらうということも、後輩におごるというのも日常の中にある行為でした。

後輩におごって、「あとで倍にして返してもらおう」とか考えたことがないです。では、「消費」?

僕が先輩におごってもらった時、

「おごってもらっていいんですか?」(僕)

「俺もこうやって先輩におごってもらった。お前が先輩になったときに後輩におごってやったらいいさ。俺にはごちそうさまとだけ言ってくれればそれでいいんだよ」(先輩)

と言ってくれました。

それから、僕は年齢が下の人だけでなく、役割や立場によっても気持ちよくごちそうします。それ自体が恩送りという行為なのだと知ったのは後になってからですが。自分が受けた恩を人に送る。これによって、社会は回っているとも言えます。

人間関係から見た消費と投資

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恩送りをベースに置いて考えてみると、「消費」・「投資」の概念もわかりやすいかも知れません。僕はお金を払うときに、「感謝」を込めて払うようにしています。コンビニでレジを打ってもらった時、スターバックスでコーヒーを飲むときにも。「ありがとうございます」と言うようにしています。

学生アルバイトが、シフトで店に立っている時間があるから、店のオーナーが自分の手をあけられている。

そのおかげで、僕は営業中にトイレに困らなくってもよかった。とか、お腹がすいた時に近くにコンビニがあるおかげでその場をしのげた…とか。

あげていけばきりがありません。

店がある事。経済活動を維持できることによって僕たちの社会はより良いものになっていきます。お金を払うときにそのこと自体の感謝を込めると、これは恩送りになります。

もしかしたら、僕の一言でバイトの子がシフトを埋める努力をしてくれるかも知れません。ほかのイケメンの一言でそれを決意するかも知れないですが、僕の一言も5%くらい役に立っているかも知れません。

将来の人間関係を間接的にですが構築していくことは人間社会に対しての「投資」に当たると思います。こうやって考えてみたら、「投資」も「消費」もあったもんじゃないですよね。

ようするに表裏一体

考え方次第で、「投資」になるのか「消費」になるのかが変わるのだと思います。自分の為に使っていると考えて買い物をすれば単純な「消費」かも知れない。でも、お金を払うときに相手を思ったり、その背景にある人間関係を思ったら「投資」になるかも知れません。

ちなみに、

僕は買い物をする場合は個人店が多いです。

チェーン店が悪いというのではありません。個人店のオーナーのほうが払ったお金がダイレクトにその人に向かうのが分かるので、感謝の矢印を向けやすいからなのです。

チェーン店の若い子たちに「頑張ってくれてありがとう」という気持ちも込めますが、個人店のオーナーに「ここで店を開けていてくれてありがとう。また立ち寄ったときに話ができるのが楽しみだよ」という気持ちを込めてお金を払う事で将来の僕が、この店のオーナーと会って、過ごす素敵な時間愛して「投資」している感覚ですかね。

起業家の立場から見た消費と投資

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では、起業家は何を持ってしてお金や時間を向き合いましょうか?

僕はお客さんがお金を支払うときに、物に対して払っているという感覚を持ってほしくないので、知識とか空間とか気持ちとか…目に見えないものにお金を払っているという認識を持ってもらえるように工夫をします。

物の値段って想像つきますよね。

コーヒー1杯は、コンビニで100円です。これと競争すると勝負できないです。資本の大きいお店や会社とは比較にならないですからね。

カフェでは、その空間やそこで過ごす時間。僕と話している時間を。僕が学んでくる経営や人生、お金に関する知識や気付きを。コーヒーに乗せて売っていると思っています。

そうすることで、僕の普段の「消費」が「投資」に変わります。

「あっ、これあのお客さんが好きな商品だ。こんなところでも売っているのか」とか、「あの人の名前の山だ。この橋はあの人の故郷の名前と一緒だぞ」そんな細かい知識をたくさん引き出しにしまっています。

その人と話をするときに、ベースの会話にこうした細かい知識を織り交ぜていきます。そして、その人と話す時間を特別なものにしていくのです。

僕のその「投資」に対してできあがった「商品」や「サービス」に対してお客さんがお金として対価を支払ってくれています。物を売るだけでなく、時間や気持ちを売ってみるとオンリーワンになるのかも知れないですよね。

そもそもすべての人がオンリーワンなのですから。あくまで、気付きとか考え方の問題なのだと思います。

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