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【★note名作記事】トリッキーな人情派

こんにちは!山田星彦です。

みなさま、私がnoteで見つけた素晴らしい記事を紹介する「★note名作記事」をご覧いただき、ありがとうございます。

私の紹介する作品を楽しんでいただき、紹介先の記事へ、スキ・サポートなどをお送り下されば、私としても嬉しいです。

前回、ひらがなの魅力をお伝えする記事を紹介したのですが、今回紹介する方も、ちょっと別の形で、ひらがなと向き合っておられます。

では、さっそく紹介をはじめましょう!

なべさん、[嘘日記][黒歴史]

今回は、なべさんの[嘘日記][黒歴史]を紹介します。

ひらがな

なべさんのクリエイターページを見てみると、そこには、「あいうえお」とか「かきくけこ」という謎のマガジンが並んでいます。

これはどういうことかと言うと、なべさんは「あ」からはじめて五十音順に、それぞれの音で始まる超短編小説を書いているのです。

あ行なら、『雨男(あ)』『イカの刺身(い)』『嘘日記(う)』『枝豆(え)』『狼少年(お)』というぐあいです。

現状、なべさんは、た行に突入しています。

僕だったら、「う」くらいで断念していると思うので(早!)、なべさんの豊かなアイデア力と、継続する意思の強さには頭が下がるばかりです。

トリッキー

今回はその中から、『嘘日記』と『黒歴史』という二つの小説をオススメしました。

たくさんの作品を書いておられるので、その作風も小説によって様々なのですが、なべさんは、意外性のあるオチを用意していたり、ラストにどんでん返しがあったりといった、トリッキーな物語がお得意なようです。

特に今回紹介した二つの作品は、まさにそういうタイプの作品で、読んでいて、つい騙されてしまったり、意外な方向へ話が進んで驚いたりと、心地よい「裏切り」を楽しんでいただけると思います。

人情

ただ、そういうトリッキーな小説の中には、作者の技術ばかりが目立ってしまって、肝心のテーマやメッセージに欠ける作品が多いのも事実です。

ところが、なべさんの作品に出てくる人物は、何かに悩んでいたり、苦しんでいたりと、とても人間味があります。そして、そういう人物の心理をしっかり描いていくので、僕は読んだ後、感動したり、考えさせられたり、ポジティブな気持ちになったりしました。

ちゃんと人間の心と向き合っているし、その上で、読者に伝えたい根元的なメッセージがあって、それが小説の核になっているからこそ、読者の心に訴えかける作品になっているのではないでしょうか。

さいごに

紹介させていただいた、なべさん、そして、読んでくださったみなさん、ありがとうございました!

紹介したように、様々な要素が盛り込まれているなべさんの小説ですが、それ以前に、単純に笑える楽しいシーンが多く、面白くて、つい読み進めてしまうのも特徴のひとつです。短い物語の中に、これだけたくさんの魅力を閉じ込められる人は、なかなかいないと思います。

しかも、五十音順に小説を書くというチャレンジャー。もちろん、その中では、今回紹介した作風以外にも、様々なタイプの物語を書いておられます。

五十音はまだまだ残ってますので、これからも素晴らしい作品をたくさん届けて下さるでしょう!

Forever 19 summer vacation !