ぶっ飛んだ生き方…風狂を生きる変人たち?
放送大学の学生の特権が…
放送大学に学籍がありますと、特典として学籍アカウントからweb経由で全ての放送授業が視聴できます。単位認定試験に向けて最後とばかりに視聴しようと思ったら、まさかの鯖落ち…。(7/11 夕方現在)
復旧したのをいいことに、関係ない放送授業を視聴するということはよくあるのですが、今回はその中の1つ、2019年開設の放送大学特別講義「風狂を生きる精神 ~一休・蕭白からアラーキーまで~」の感想記事になります。
特別講義って何?
放送大学の場合、通常の放送授業では印刷教材とセットでお勉強することになります。しかし、特別講義は
各分野で顕著な業績のある方を講師に、それぞれの専門分野について、様々な演出で深く掘り下げて講義する番組です。(放送大学YouTubeチャンネルの説明より)
となっており、ある意味旬なネタを扱いますが、なぜ、詩人の林浩平さんが講師なのか? そしてアラーキーこと、荒木経惟さんが出演する人文科学とは何なのか? 一休、蕭白、そしてアラーキーを繋ぐ風狂とは何なのか?
わかる人には興味をくすぐられる内容です。
風のように過ぎ去る奇人たちの狂った世界観?
冒頭からアラーキーのぶっ飛んだ話がぶち込まれます。
そして、林浩平による風+狂の組み合わせの話、
一休宗純の全く坊さんらしくない奇行エピソード、
美術家・小瀬村真美と詩人・林浩平が誘う曾我蕭白の現代アート評、
荘子の
畸人なる者は、人に畸して、そうして天にひとし
という言葉を挟んで、
平賀源内の奇才ぶり、
内田百閒の偏屈ぶり、
そしてアラーキーへ。
林浩平は風狂がデモーニッシュ(dämonisch)なものとして、一休からアラーキーの世界を一気につなぎます。
アラーキーさん、やっぱぶっ飛びすぎ
林浩平が荒木経惟にインタビューするシーンとなりますが、アラーキーもいうとおり、彼の写真が「動いて」るんですよね。生から死に向かって。エロスとタナトスが共存している世界がアラーキーの写真にあるんです。
と同時にスマホで撮る写真の可能性に言及するアラーキー。
そして、アラーキーがこれからについて語ります。
視聴後に…
45分という、荒れ狂う風の如く過ぎ去りました。
特別講義で取り上げられていた人物たちは、決して凡人ではなく、少なくとも同世代を共にしたものからすれば、奇行が目立つ異端児であったことは間違いないでしょう。
しかし、文化や芸術といった視点で見たときに、異端であったが故にその後に続くアートが創造されてきたと思うと、感慨深いものはありました。
もし、こんな私の拙い記事でも興味を持ってくださった方がいたら、放送大学のオープンコースウェア(OCW)でも視聴できますので、お早めにご視聴ください。(了)