夏目漱石を漱石と呼びたい
朝読書、好き。だけど「朝読書」は、嫌いなの。
中学時代の「朝読書」。
夏目漱石を漱石と呼んでいる友がいた。
なんてふかした奴だろう。
なんか負けてる気がする。
教科書に載ってる人は全員フルネームで呼ぶ法律を作ろう。
伊能忠敬。板垣退助。石田三成。。。
……でも信長は名前で呼んでたな笑
だったら私は夏目って呼んでやる!
太宰は太宰だもん。
・・・ひねくれ者の私です💦
そもそも「朝読書」は嫌いです。
時間割には我が物顔で「朝読書」と書いてある。
しかも、時間割の一番上に君臨してる。
じゃあ本当に「朝読書」はしてるのか?
結局実態は、勉強してても雑談してても別に良い。
ただの朝の学活を待つ、つなぎの時間だ。
そもそも1時間目がテストなのに、
呑気に「朝読書」なんてしてられっかッ!
まるでうちの学校は毎朝読書してまっせ、
みたいな対外アピールのために時間割表に添えられた無意味なデコレーション。ミントおしゃれでしょって感じのバニラアイスみたい。
そういう「朝読書」なんて大っ嫌い!
あ、バニラアイスはもちろん別腹です。
夢見るベッド、夢描く図書室。
私は電車で座らない。
第一の理由は健康のため。駅でも階段使ってる。
少しの距離なら歩けるし、行ける範囲で自転車を使う。
第二の理由は恥ずかしい。
電車に乗って最初に考えることが「座れるか」
なんてみっともないって思ったことがある。
大の大人がお尻を振って椅子取りゲーム。
そう考えだしたらもう絶対参戦できない。まるで椅子なんて狙ってませんよ風を装いながら、先に椅子を取られたときにどういう表情をすれば良いんだろ。
第三の理由は見たくない。
高齢者や杖をつく人が乗った時。この人には譲るべき? と考え出すと止まらない。無視すれば悶々とするし、他の人が譲ったら後ろめたくなる。
そもそも気付かないこともある。
人駅ごとに乗客を確認するのが性に合わない。
3つも理由を並べて置いて、本音は一つ。
電車は、落ち着いて読書したい。
むしろ電車以外で本、読めない。
中学時代は座らずにはいられなかったはずなのに。
部活で疲れて各駅停車、気付いたときには終点に。
読める電車と読めない電車
2023年の4月1日以降、朝の電車がさらに混んでいる。
2022年度にも思った。
「あぁ。。。混んでるなぁ。コロナ前に戻ってきた💦」
でもあの時は、読書ができる程度の満員だった。
けど今は。とても本など出せない。
せいぜい出せるのスマホだけ。
本は紙で読みたいタチなので、本を読めないのははかない。
平均100冊、毎年読んでいる。
そのペースが落ちてしまいそうだ。
そもそも本を読むようになったのは、電車で電車の本を読んだから。
いつも過ごすこの場所が、こんな風になっているんだとワクワクしたから。
車内を見るのが好きになる。
最初に読んだのが、
『毎日乗っている地下鉄の謎』
実に興味深い。もっと電車に乗りたくなってくる。
そしてそこから色々な本に手を伸ばしてみた。
『東京メトロのひみつ』
『電車を運転する技術』
『怒鳴られ駅員のメンタル非常ボタン』
どの本も非常に面白い。
電車で、電車を、読む。
例えば、運転士。
言われてみれば、運転手と運転士は違う。
運転手にはマイカーでもなれるが、運転士はそうではない。
電車はある程度まで加速すると、あとは加速も減速もしない惰行運転となる。
運転しづらい駅と、運転しやすい駅があるという。
例えば、曲線・勾配・電圧が高い駅。
電圧が高い駅はわからないけれど。きっとこの駅は坂道だから難しいんだろうな、なんて思って車窓を眺める。
例えば、駅。
国会議事堂前と中野富士見町。
東京メトロで漢字で書くと一番長い駅。
平仮名だったら、新宿御苑前と新宿三丁目。
どっちも最長なのが、六本木一丁目。
ちなみに日本一深いのは、都営大江戸線の六本木駅。
例えば、地下鉄。
そもそも地下鉄ってなんだっけ。
銀座線の渋谷は地上3階の高架駅。
丸の内線は、四ツ谷・茗荷谷・後楽園・御茶ノ水の4か所で地上へ。
これらは、東京の地形が極端な高低差でできていることが原因らしい。
日本一地上を走るのが、東西線。南砂町~西船橋駅。
一方、全駅地下のみなとみらい線は、高速鉄道。
地上の電車と地下鉄は違うらしい。
言われてみれば、地下鉄にはスプリンクラーも火災報知器もついていない。安易に水をかけて電気機器がショートするのを防ぐため。寝台列車にはついている。
もう一つは、前面にある非常口。
地下だとトンネルで逃げ場がないので、運転士と車掌のところにドアがある。
例えば、駅員。
寝坊1回で出世が1年遅延する。
有名な膨らむ布団はあるけれど。
実際に使うと膨らませる音がうるさくて気持ちが悪いらしい。
連夜の如く起床と戦う駅員は、乗客からのイレギュラー対応。
落とし物をした!
車内捜索してもらっても見つからない。各駅に問い合わせたら駅員に届けられてたり。
乗越清算をしたい!
でも運賃計算は複雑で、客が思っている以上に金額がかかり文句言われたり。
普段、駅もホームも駅員も。
何も気にせず利用しているけれど。
こんなに身近はおもしろ知識で溢れてたのか。
知識コレクション。
読書はどこでもできる。
だからこそ、家にいるときは家にいるときにしかできないことをしたい。
そう思うから、結局読書は電車内。
だけど帰りはどうしても。
スマホをツラツラ眺めてしまう。
もっと身近で、もっと知らない。
いつもそこにあるはずなのに。
そんな知識を集めてみたい。
だけど変わらず、夏目漱石と呼んでいる。
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