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日々の演劇

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メモ。
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本公演終わり、しばらくお休み

本公演終わり、しばらくお休み

清水邦夫作品に関わったのは、大学2年生の頃に先輩の演出で「僕らは生まれ変わった木の葉のように」に出演して以来二度目。

その公演は確実に僕の演劇観を変えて、新しいモノ好きだった僕は、当時の最先端に想いを馳せ、60年代から70年代にかけて起きた演劇ブームに憧れを抱いていた。

大学3年生の冬にはつかこうへいの「蒲田行進曲」を九州大学演劇部で演出したのだが、つかこうへいと清水邦夫、両氏は同じ年に岸田國

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役者さんごめんなさい、ありがとう

役者さんごめんなさい、ありがとう

「pump」福岡公演終幕
北九州の企画に参加するこの芝居、あまりにも予約が少なく、「交通費が…」なんて福岡の声に答えて急遽、日曜日くらいに、この木金での福岡公演を決定した。

本当は1回ずつやって2回の予定が、観客の都合により4回に増えてしまった。特に最後の1回は、上演中に「(開演に間に合わなかった観客がいるから)もう1回やるか」という、まさに苦渋の決断。

この「pump」という芝居、テキストは

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本公演稽古、身体

本公演稽古、身体

本公演、清水邦夫の「狂人なおもて往生をとぐ」の稽古。

出役の俳優が、はな役の女優に、官能的に触れるシーンがある。
彼は演劇を初めて日が浅く、まだ身体が、役同士ではなく、役者同士のものとしての反応を見せていた。
今回は、その辺りのウソをどう取り除いていくかというアプローチで演技指導をした。

1 椅子に体重をあずける
女優に形式的によりかかることはできても、身体に力が入り、リラックスできていない。

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とんじる祭。祭りのあと

とんじる祭。祭りのあと

とんじる祭が終わった。

改めて、この祭に作品を提供する側として参加できたことを幸せに思う。二番手というのを任されたのも、今日までそこまで意識していなかったが、正直、やりやすい場所だなと思っていた程度で、その役割を意図せずして果たせたのではないかと思うとともに、2月の2回目では、もっと上手くバントを転がせるのではないかと思う。

こんな祭企画でも思うところはあって、芸術としての演劇とは何かというこ

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撮影終了、豚汁

撮影終了、豚汁

昨夜、極寒で雨もパラつく中、明日とんじる祭で上演する「公園にて」の映像撮影が終わった。

本当は昼の公園で撮影する予定だったが、キャストのスケジュールと僕のスケジュールを合わせられず、夜の撮影になった。まあ街頭の感じが案外よくて、雨の音や落ち葉を踏みしめる音、飛行機が上空を飛ぶ音が入ったりもして、これを利用して面白い舞台が作れるのではないかと。

この前の土曜日の「pump」の稽古で、作家の工藤さ

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俳優としての自分

俳優としての自分

一昨日、約半年ぶりに、昨年卒業して関東へ行った先輩に会った。この半年は色々なことがありすぎて、最後に会ったのがほんの半年前なのかと、半ば拍子抜けしてしまった。この先輩は僕を演劇の世界に引きずり込んだ張本人で、この出会いが無ければ今演劇はもうしていなかったと思う。

学生時代にやった舞台の話をしていて、当時僕は先輩の演出で役者をしていたのだが(改めて数えてみたらたぶん4回、学祭でやったエチュード企画

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稽古2日目、もとい雑談。

稽古2日目、もとい雑談。

今日はある劇団とうちの集団との合同公演の稽古だった。
今回の作品ができた経緯が少し変わってて、僕が以前CTT北九州の1回目で作演出をやった「pump」という作品を、そのテーマを抽出してその劇団の作家さんがリライトしてくれ、合同公演を持ちかけてきたというものだ。

今日は2回目にして演出の僕と役者の2人、そしてその作家さんの4人、つまり座組全員(今回音響照明は用いない)が初めて揃ったわけだ。

稽古

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魂の半分を浄化、本番初日

魂の半分を浄化、本番初日

ちゃんとした小劇場で1から灯体を吊って配線するという経験は初めてだった。それも、図面も無く、プランを直接2団体の演出家から聞きながらという。
(普段照明もやるといっても、ギャラリーで持ち込みのLEDをセットするだけだった。その中でも色々と実験はできていたが、やはり本格的な吊込は楽しい)

そして役者としての本番。
今回の上演はCTT(Contemporary Theater Training :

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本番前夜のドタバタ

本番前夜のドタバタ

客演でとある劇団の座組に加わっている。
単発カンパニーへの参加は今までに何度かあったが、既存の劇団にこのような形で加わるのは初めてで、まずこの劇団の一員としての自覚を持つことを意識した。
なんというか、自分はムードメーカー的な立ち位置にいるわけではないけど、楽しくなるのは割と得意だったり。

今回の演出家は、フィーリング派だと思った。
こういう分け方が正しいのか分からないけど、自分はロジカル派だ。

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