8/12秋葉原開催「第1回非正規労働者、孤独孤立問題について語る会」(中篇)

上記続き。

SHIROCKさん
政策を考える上ではやっぱり雇用者側の論理ではコストとアウトプットでしか見ないという民間企業のロジックがある。それを踏まえた上で考える必要がある。
単純に最低賃金を1,500円にする。中小企業支援とはならない。
雇用側からすると一旦採った人は切れない。終身雇用がある。
パイが決まっているので優秀な人がいても採れない。
それは単純に金銭解雇をやりやすくしましょうではないが、ある程度は雇用の流動化、新陳代謝を進めならない。後はセーフティーネット。方向性としては国民民主党の政策が良いと考えている。業界によってはスキルがある人を採用していく流れはある。スキルがない人をどうしていくのか?スキリング、リスキリングなどをどうしていくかが必要ではないか?その辺りをどうするか?制度なのか何ののかをどのようにするのかが重要。
企業はスキルがあるから採用するというわけではないというわけではない点も考える必要がある。
出産育児でキャリアが止まった人の活用も必要ではないか?良い大学、良い会社に入って、そこで止まっている人。人生経験も積んである程度キャリアも積んでいるので、ちょっとアップデートすれば戦力になるのではないかと思う。
後、派遣法の三年上限。
 
TJKさん
派遣法の三年上限。扱いが難しくなった派遣を切るために使われていて、リフレッシュできるようにも使われている。三年縛りの負の影響は凄い。強い派遣には有利かもしれないが、弱い立場の派遣は死屍累々の制度になっている面がある。
一方で同一労働同一賃金は良い結果を生んだ。派遣の賃金を上げた部分があった。
 
やま、
あまり実感がない
 
TJKさん
職種によって違うがあるが、一般的事務派遣は上がった。
理屈上上がる。
 
SHIROCKさん
派遣コスパ悪いじゃんとなれば、正規雇用も進む。
 
市井ちまたさん
派遣社員は本来ピンチヒッター。本来なら高くても来てもらうのが本来の姿。
建築業では有資格者は破格の値段。
本来なら資格スキルを持った人が不安定の対価で高給を得るのがあり方ではないのか?
 
TJKさん
政府の大きな方向性はメンバーシップ型からジョブ型では?厚生労働省のあまり役に立たないジョブ・カードなどがその例。
今回も自己紹介で〇〇業で働いていますという自己紹介をしていたが、外国ではITエンジニアです、生産管理者です等と言って、その後の後に〇〇で働いていますとなる。
派遣業が外国で叩かれていないのはもともとジョブ型で、スキルを高度に高めた人を高単価で短期で働いて貰う形になっている。対して、日本はメンバーシップ型。そうなると日本では正社員じゃない人という扱いになる。
メンバーシップ型の頭しかない経営層は「何でここで派遣なの?」ということを悪気なく聞いてしまう。
 
SHIROCKさん
極端な話、皆正社員という概念を無くしてみんな有期の契約社員をするのも手ではないか?競争主義的になるのかも知れないが。
 
市井ちまたさん
個人を救済していくということになる。
何でも雇用という形にしてゾンビ企業を作らずにやり、スキルがない人間は個人を救済していくやり方もあるのではないか?
 
SHIROCKさん
別の働き方があるのであれば良いのではないか?
 
やま、
そうするには日本の文化から変えなきゃならない。
どうしても正社員が普通という価値観があると非正規は負けという価値観になる。
そこの文化から変えなきゃならない。
国民民主党は組合の支援も受けているので、組合は賛成しないのではないか?
私は正規雇用になって既得権益側に入ったので、自分が不安定になるのは怖い。
とても抵抗が大きいと思う。
 
SHIROCKさん
下手すると誰得なのとなる可能性もある。
 
TJKさん
先程非正規労働者で商品を盗んだりする人がいるという話があったが、メンバーシップ型で正規雇用されていると自分の信用やキャリアが失われると大変なので心理的ブレーキになる。ずっと正規社員と非正規社員とモラルや労働に対する意識、パフォーマンを見てきたが、割合としての差はなく、変わらない。
ただ、正社員が最後のドロップ・アウトしないのかは、メンバーで居続けたいというところで心理的ブレーキが掛かるから。正規雇用ではなければ手を染めていたなと思う人もいる。
やってしまうのは結局派遣社員になるので知らない人から見るとやっぱり派遣だなとなってしまう。
正規雇用と非正規雇用で差は無く、頑張る人は頑張るし、頑張らない人もいる。
 
 
うさぎの登り坂さん
話が変わって、孤立孤独に関して、悲しい体験したのでその話をさせてほしい。
自分がうつ病で休学中とき、ネットでの匿名自助グループに一時期参加していた。
そこでは、まさに孤立孤独に苦しんでいる人たちが集まって、お互い励まし合ったり、悩みを聞きあったりしていた。
ただ、そこで集まった方たちには、孤独という共通点しか持っておらず、それ故のトラブルが頻発していた。
例えば、生活保護・非正規労働・ブラック企業で苦しんでいる方がいるような中で、「年収1000万いって、税金払うのが辛い」と悪気もなく発言される方もいて、そこから揉め事になったこともあった。
結局、トラブルの当事者も、それを観ていた方も離れていってしまい、内部崩壊していった。
孤独孤立を解決しようと、雑にコミュニティを作ると、こういうことなると、身をもって学んだ。
 
SHIROCKさん
そういうものってマンツーマンのカウンセリングでやることでは?
 
うさぎの登り坂さん
費用が沢山かかる。精神科の十倍はかかる。
でも、精神科は薬を渡すのがメインになるので5分ぐらいで終わってしまう。
 
チジョウさん
どういった方が主催されていたのか?
 
うさぎの登り坂さん
特定の方による主催というより、自然発生的なコミュニティだった。
 
やま、
孤立孤独だけじゃなく、何かを足して班に分けてやっていく必要があるのではないか?
それぞれ毎に話し合わないと意味がないということになるのでは?
 
うさぎの登り坂さん
カテゴリー分けしすぎると、コミュニティーを作ったのに1人しかないとなりかねない。
だからといって、雑多なカテゴリー分けで人をまとめると、現代社会と性質が変わらなくなってしまう。
 
TJKさん
孤独孤立を解消しようとして集まったらそこでもそれを感じてしまうってこと。
 
うさぎの登り坂さん
その自助グループでも、ヒエラルキーができてしまったり、そのグループ内で孤立している方がいた。
 
TJKさん
そういう中でマウントを取ってしまう方もいた?
 
うさぎの登り坂さん
います。
 
市井ちまたさん
そもそも孤独を共有しようというのが集まることに向いていない。
そういう人が社会運動にコミットしてしまう。特定の目的に関わるとコミットしているように感じてしまう。
 
SHIROCKさん
ベクトルが変わると暴力団とかね。
 
市井ちまたさん
社会人になると会社が共同体。地域共同体はもはや無い。
 
やま、
そこで問題になるのが派遣3年問題。
3年経つとまた1からコミュニティーや人間関係を作り直さなければならない。
向いている人は大丈夫だが、苦手な人は辛い。
それを理由に給与が少なくてもいいからそこで働き続けたいと思う派遣の人もいる。
人間関係を作り直すのは高ストレスなこと。
 
TJKさん
派遣社員特に40代ぐらいの人の孤独は凄まじくて、今安否確認システムというのがあるが、そこに入れてもらえていない人がいる。
そういう人は誰にも確認してもらえない。地震があった時に安否確認をするが翌日出社した時に正社員がそういう話をしていると、自分が死ぬかも知れないという時に誰にも確認してもらえない。疎外感は半端じゃないとの声を聞く。お父さんお母さんが生きていればまだマシだが、亡くなっていても誰からも気にしてもらえない。

やま、
そういう人は地元の共同体とも縁が切れている。
地元に残っているのは先程の話にも出たように、公務員。
民間に勤めている人は都会に出ている。
私もそうだったが派遣などの非正規をしているとそういう人と辛くて話せない。
結婚や子供が出来ても来るので今まで仲良くしていた人と中々話が出来なくなっている。
 
サイトウマサキさん
地元だと周りが結婚、子供が出来て実家に帰ってもすることが無くなってしまう。
そんな感じになってしまう。
孤独や孤立のベクトルをどう収斂させるか?
 
やま、
私が今回、孤独孤立というものを入れたのは国民民主党の孤立孤独支援が若者向けのものになってませんか?と。おじさんやおばさんも孤独ですよ。ということを伝えたかったこともある。
 
市井ちまたさん
孤独死や安楽死。生き続けるより早く退場したいという気持ちになり、それが悪い方向に社会全体に広がっていけば危うい。
 
やま、
会社って一日の大半を過ごす一種のコミュニティ。
無理やり属しているという意味では学校と同じ。
学校で疎外を受けている人もいるが、大半の人は疎外を感じない。じゃない人が居ないと言っているわけではないし、そこに救いは必要だが、属しているだけで勝手に友だちができる。
社会に出て、正規と非正規となると中々なれない。
強制的に集まっているコミュニティが分断を生んでいるというか、属しているので寂しさはあまり感じないが、違和感がある。属しているのに仲間じゃない意識。
このモヤモヤ。これも孤立孤独につながる話。
 
TJKさん
その話で一つお話をしたい。
一時期ワークライフバランスが流行った。
会社のことばかりではなく生活にも比重を置きましょうと言っていた。
昔はワークとライフが接近していた。場合によっては会社の上司がお見合いを設定してくれて、会社の上司が仲人だから浮気できないとなっているような場合もあった。
勘違いしている人がワークとライフを離そうとしている。
ライフには関与しません、制度は作るので勝手に乗っかってくださいと会社側は喜んで離れていっている。家庭環境とか気にしなくて済むので楽をしている。
若者もそれに乗っかって、飲みニケーション大嫌い、会社に関与されるの嫌いとなってどんどん離れている。
本当は比重の問題なのに。
日本の信用のあり方は今でも所属が大事なので、離れれば離れるほどそこに所属する意義が無くなり、崩壊しつつある。
SHIROCKさんがやっていたようにそれぞれに人と話しながらそれぞれに合わせて介入していくのが本来のあり方のはずだったのにそうならなかった。
管理職は楽になった。
ドンドンと離れているけど今の若者本当に大丈夫?と思いながら見ている。
昔は地縁が合った。それが無いので大丈夫?と思う。
 
やま、
今でも金を借りる時が特にそうだが所属は大事。
SNSで色々言っている人と現実には乖離が有り、若者って本当に離れているの?と思う。
若い子達を束ねる仕事ししたこともあるが、飲み会をしたがるし、奢ってくださいという子もいる。飲み会を軽視しているわけじゃない。
一部のSNSの世論とは違う。嫌いな人と飲みに行きたくない、付き合いたくないだけではないのか?
 
うさぎの登り坂さん
この人と飲み会をするのが嫌なのに、飲み会をするのが嫌と語られる。
 
サイトウマサキさん
拡大解釈とかね。
 
TJKさん
誰かと飲みたくないという不満を正義にしたいから。人を嫌いのは負の感情。
会社が強制的に飲み会をさせる文化が悪い、日本の悪しき文化風習なのだ。個人が嫌いとかそういう話をしてはいない!としたいだけではないか?
 
やま、
飲み会って他の部署とも交流ができて後々仕事がやりやすくなる側面もある
 
うさぎの登り坂さん
1つだけ政策提案をさせてください。
ぬこださんという方が、教育の価値について、noteを書いておられる。
教育やベーシックインカムについて孤独や孤立を防ぐ効果もある。経済成長の部分だけではない。ちょこちょこ挟むだけでイメージが変わる。
 
TJKさん
孤独や孤立への不安を若者ってどう感じている?
 
うさぎの登り坂さん
少し良い高校や大学に行ったからなのか?周りでは見かけない。
考えたこともないと思う。
 
市井ちまたさん
そういう所にもいるハズで分極化しているのだと思う。
 
うさぎの登り坂さん
教育に投資することで経済発展もするけど救い上げる力もあることを少し触れてほしい
 
やま、
少し触れるって大事で、それは今回の国民民主党の分厚いパンフレットで非正規労働者に少し触れていてほしかったと思う。
 
うさぎの登り坂さん
政策は変えずにね。
 

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後編


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