8/12秋葉原開催「第1回非正規労働者、孤独孤立問題について語る会」(後篇)

さとう由美さん
自己紹介の時に話をすれば良かったが、私は以前法律扶助という仕事をしてきた。
法律扶助制度とは、例えばDV被害など社会的困難に直面している方や、非正規雇用などの不安定な就労等の経済的な不安がある方等で法律相談が必要でありながら弁護士にアクセスできない方があるが、そうした方々誰しもが泣き寝入りすることのないよう司法アクセスを拡充、橋渡す制度である。
世界各国で法律扶助制度があるが、日本の制度は不十分で、所得階層の2割以下しか対象にしておらず、原則弁護士費用等の立替えをし、償還することが原則になっている。
支部で皆さんのような話を伺い、援助を決めたりする審査や、本部で海外制度調査や枠組みを作ったりしてきた。
対象の所得階層の2割でも男性と女性で違っていて、女性は30代ぐらいで離婚せざる得ない方などが多く、男性は50代が多くなる傾向がある。
今回都連より声かけあったのが契機だが、この問題は、こうした法律扶助での経験などから、自分自身政治に飛び込んだ分野にも重なることも有り、参加させていただいた。
現在、非正規雇用が3割4割と増えているが、先程、非正規雇用は調整弁になっているという言葉があったように、いつ切られるか分からない不安がある。
仕事には2つの側面があって、自分の生活を支える経済的側面、そしてコミュニティーに属するという社会的側面がある。不安定な就労状況は生活を不安定させる。そういう中で1人で生きることを余儀なくされている人もいるし、子供がいる場合影響が子供にいく。また、ライフステージが異なることによって、疎遠になり、孤独孤立になっていくことに連動している。
居場所の問題。メンバーシップという言葉が出たが、メンバーシップを維持するために、人生勝ち組負け組を状況があること自体を変えなければならない。
この問題、仕事の雇用関係や労働市場がどうあるか、といった観点、先程の話にも挙がっていた雇用者側の論理というのは踏まえて話をしなければならないが、国家は人をリストラ出来ない。
企業というのは、効率性を追い求め、コストを下げてより良いものを生み出していく、そういう企業が生き残っていく。それは大切なことだけれども、しかし市場原理だけでは解決出来ないことこそが政府、政治がやらなければならないことだ。
だからこそ、今回先程様々お話が出ていたように、非正規雇用で、不安定な生活環境とか、氷河期世代では職業訓練を受ける機会すら奪われて、技術がないまま50代まで労働市場で不利なまま不安定な生活から脱出できずにいること、不安定な就労故に結婚できずにいること、全て連動している。
このことは孤独孤立のリスクに晒されていると警鐘を鳴らされている。日本のセーフティーネットは家族によって支えられていたりする部分があるが、家族への負荷に頼るのではなく、社会としてセーフティーネットワークを貼るべきで、こういう状況を踏まえて、政府が政治が判断していかなければならない。
先ほど話に出た雇用者側の論理、リアルだったが、そこに被せるものが必要なのだ。
本日は貴重な機会で、こういう会を重ねて、各地で開催、継続していくことは必要だ。
 
SHIROCKさん
色んなものが絡み合ってますからね。
難しいですからね。
 
さとう由美さん
労働市場の雇用者と使用者との関係性だけでは解決しないので、社会課題として捉えなければならない。
 
TJKさん
例えば失業保険という名前を変えるとか。
貴方は落ちた人だから可哀想な人だから出してあげます。
あの言葉、嫌だな。
失業保険受けてますと言いたくない。受けていたとしても。
それがあるから納得がいかない職場でも我慢して働き続ける。
受けていたとしても次に向かってスキルアップしようとなれない。
言葉に拘るのもアレなのかも知れないけど。
 
やま、
なので、私は受けなかった。
負けた感じがするので。
変なプライドなのかも知れないけど
 
 
さとう由美さん
派遣社員は技術を持っている人を対象にした分野もあるが、短期で単純労働として募集されているものもある。
その日に仕事があるか前日に連絡が入るようなもの。そういうので食いつないでいる人もいる。
また、PC作業や事務作業などの女性ばかり集めているような派遣業務もある。
派遣にも色々とある。
 
やま、
そういう人の声も聞きたかった。
あまり声が聞こえてこない。
 
さとう由美さん
またやりましょう。やま、さん自身がそうだったように、そういう状況に置かれると、人は劣等感もあって声が出せない。自分に負い目を感じ大きな声で言ってはいけないと思っていたりするため、声が表に出てこない。
孤独は自分が感じることで、孤立は社会的な関係性のこと。
中々そういう状況に置かれると、益々表に出て行きづらくなり、孤独、孤立する。そしてなかなか見てもらえない、気づいてもらえない。そういうのもあるように思う。
 
TJKさん
れいわさんはそういうのを集めて力を出させいるように思う。
肯定的な言葉を言いたくないが、祭り的に集めている。
 
うさぎの登り坂さん
人が集めっている所に人が集まる傾向にある。
SNSで山本太郎さんの街宣に集まってますと画像を拡散するとまた集まってくる。
 
やま、
後、非正規労働者も見てますよとアピールをしているからだと思う。
国民民主党の政策集ではそれは読み込まないと分からない。
政策好きじゃないと気付けない。
給料が上がる経済で労働市場がタイトになると非正規から正規への転換が進むのだが、それが分かりにくい。
そんなに政策詳しい人がいないのでちゃんとフォーカスした言葉も必要だと思う。
フォーカスした言葉が若者と子育て世代に集中していたように感じたので、どうしても私の方を見ていないなと感じてしまった。
 
さとう由美さん
れいわが上手いのは当事者性のアピール。
街宣の時も当事者にマイクを持たせて喋らせている。
そこには自分の苦しい状況と理不尽を変えて打破してくれるという期待がある、その謳っている政策の効果が妥当かどうかという判断や副作用への心配よりも。
国民民主党はエッジが立っていないと言われる。
誰に対しても当てはまるが、誰なんだとはっきり見えない所があり、自分のことを語っていると有権者自身が感じ難い時もあるのかもしれない。
 
TJKさん
国民民主党の候補者はリア充感が強すぎる。
 
 
市井ちまたさん
支持者とかも学歴とかがあるので凄い話をしている。
見ていたら入りづらく感じていると思う。
 
TJKさん
リア充感があるのは政治的な無関心層には良いアピールになるが、政治的関心が高い層、パワーを割く層は残念ながら日本では一定の割合しかいない。
その層を各政党が奪い合っていて、れいわとか参政党とかあれだけエッジが立っていれば人を集められる。
国民民主党が無関心層の人に普通にあなた達と同じ所に立っていると取り込んでいければ道はあるがそういう人達は中々見てくれない。
 
SHIROCKさん
国民民主党はアッパーミドルですか?と思えてくる。
れいわとかはコミュニティーとか孤独孤立と絡むが、ここに居て良いんだという自己肯定感に近いものがある。今の状況はあなた達が悪いんじゃないということを伝えている。
 
市井ちまたさん
普通に考えたら努力はしないと経済成長はしない。でもそういう事ができるのは人口の何%いると考えると難しい。
自分自身もあまりそうじゃないから、れいわの分かりやすい政策が響くのは理解できる。
国民民主党のように難しい言葉を使い、数字に拘ってやるのは、中々広がりづらい。
現実的に行えるのは国民民主党の政策なのだろうが。
それが実現化しないのであれば離れていく。
 
やま、
一言政策に入れるだけで印象が分かると思っている。
先程も話したが、それだけで印象が変わる。
 
うさぎの登り坂さん
政策は全然変えなくて良いので、書き方、伝え方を変えてほしい。
 
さとう由美さん
うすきさんもロスジェネ世代で問題意識を持たれてましたよね。
 
うすき ひでたけさん
そうですね。私は元々国会議員の秘書を10年ぐらいやってきて、丁度2015年の派遣法の改正、専門26業種廃止の時の厚生労働の筆頭をやっていた議員の事務所秘書だった。
厚生労働省や連合さんとも話をしていた。先程の話のように日本の雇用のあり方というのは変わっているのに、社会は変わっていないし、法律も変わっていない。それが今の現状のズレが生じている原因だと思っていて、これをなんとか直していかなければならないと考えている。参議院選挙で国民民主党から出ると決めたのもそこだった。
労働法制で思っていたのは、自民党側は明らかに経営者側。対して野党、当時の旧民主党は、困っている層向けになっていて、意外と普通に生活している向けの政策が出来ていなかった。ここをどうしていくか、本当はここも大切でしっかりと政策を今の時代に合わせいくことで、困っている層も戻っていける仕組みにしなきゃならない。小手先で色々とやっているが、根本の労働法制は変わっていかない。というのが、ずっと見てきて思ってきたこと。
派遣法なんかは最たる例。制定当時から社会に合わせて緩めて変えて来て、訳が分からなくなっている。現状、派遣と言ってもSE、プログラマー、デザイナーみたいに問題が少ないところもある反面、事務、製造とかみたいに問題があるところもある。全体を見て考えなければならない。非正規と言っても望んで働いている人も望まない人もいる。それも一緒にされている。労働基準法の所から変わってないので、現状に合わせた議論をしていかなければならないように思う。本当は国会がやるべきことだが、政府与党はやらないので、野党は次の時代の労働法制をその姿を示していくのが大事だと思う。
なので、非正規の話とかをコロナ前は話を聞く機会があったが、あまり無かったので、今回来させてもらった。色々とお話を聞けてよかった。
今の労働をどうやって政策として直していくかが大事で、もう一度、政党としては、やっていかなければならないと思う。
 
さとう由美さん
現状、正規と非正規と働き方について各人の選好で自由に選択できる状況にない。派遣労働市場に入るとずっとそこに居続けることになることが多い。正規の中途市場に行ける人は良いが、スキルとかが身に付けられない故にと移り難い実態がある。労働市場は一つではなく分断されている。そうなれない。同じ企業での非正規雇用からの正社員への転換のみならず、非正規で働きながら他企業の正社員へ応募しても、その労働市場では劣後し易く、非正規から正規雇用への転換は困難だ。
 
うすき ひでたけさん
厚生労働省は非正規から正規に移れるように法改正をしているという認識をしている。
性善説に立って法制度が作られてしまっている。
本来なら労働者側に立って作らなければならないが、都合良く使えるように作られてしまっている。
真面目にやっている人は、3年経つと有期から無期に転換したりしていて、SHIROCKさんのように考えられる経営者さんの方はちゃんと使えているが、悪用してしまう人もいる。
 
TJKさん
労働組合って職種別の組合があれば自分は今でもエンジニアをやっていた。
エンジニアの労働組合があれば情報交換もできるし、皆でエンジニアの対価を上げようとなれる。エンジニアで集まると技術的なものを含め色々と意見が出てくる。
エンジニアが集うJANOGという組織のメーリングリストに入っていた。
そこはネットワーク労働者のグループで、色んな情報交換をして、年に1回イベントをやって、そこで集まっているメンバーで共同のネットワークを作ったりしていた。ジョブ型のネットワーク。昔のギルド的になっていてよかった。日本のネットワークの支えている一員だと思えた。
会社も怖くなくなり、今の流れはこれですと提案ができた。
こういうのは出来上がっていくと今の労働組合の必要性とかも変わってきて、JANOGの中では他国との競争についてもすごく議論していた。
他の職種でも色んなものが出てくると良いなと思う。
学生も、どこの会社で仕事することになるか分からないが、〇〇になるというのが想像できて、そこの中に入れてもらって情報を入れていくと変わって行くのではないか?
 
 
うさぎの登り坂さん
労働組合がよく分からない。国民民主党を経由して知った。労働組合はデモをしているイメージだった。
郵便局で働いていた時があったが、給与が〇〇円アップしましたという冊子が来たが、バイトだから関係ないなと思っていた。
なんか良いイメージを持っていない。無色少し黒目みたいな。
 
SHIROCKさん
連合さんも今のままでいいとは思っていない。
この間少し玉木さんとお話をする機会があった時に連合さんも非正規労働者向けのアクションもやっているが、それはそれとして一緒に力を入れていけばいいが、フリーランスユニオンともコネクションを作っていけばどうですか?という話をした。
都会に出て就職するか、地元で公務員になるかで人生の岐路が有り、それで一生固定化される。派遣社員になると一生派遣社員となる。これを壊さないとこれだけ多様性と言われているんだから。
 
うすき ひでたけさん
社会の仕組み自体が先程ずっと言われているように、結婚が前提で作られていたり、正社員かそうではないかにされている。失業保険もそうだが、労働の部分は変えられていっているのに、他は変わっていっていない。昔の旧態依然のままある。
孤独孤立もそこでそこの間に落ち込んでいった人が気付いたらそうなっていることが多い。
支える仕組みの部分がズレている。
生活保障の仕組みも含めて立体的にやっていかないといけないのに、労働の部分だけがバラバラと崩されていっている。
一体としてやれるのは政党。政策パッケージとして打ち出すことだと思う。
折角なのでどういう立場になるか分からないが、しっかりと伝えたいと思う。
 
TJKさん
そういう国家観が短いフレーズで最適にイメージができるものであれば良いなと思う。
れいわさんはそういうのが強固にあり、立憲さんも自民党に対応するという形ではある。
ワンフレーズで訴えられている。国民民主党は必要な所にアプローチが出来ているのに、そういうのが難しく、周りにはクリーンで庶民的な自民党と言っていた。
労働者に支持基盤のある自民党なんだと言うとじゃあ入れるかとなっていた。
国民民主党を伝える言葉がない。
 
うすき ひでたけさん
選挙の時に苦労したのはそこだった。
なので、最初からパッケージを作っておく。
先日、玉木さんか?浅野さんか?と、事前想定をしておいて、個人の経営者さんにはこれ、派遣で困っている人にはこれ、子育て世代にはこれ 等、メニューを準備しておくことはできるのではないかという話をした。
 
SHIROCKさん
今はそれがないから支持者がやっている。
給料が上がる経済や教育国債。これらは特定の層だけではなく、あらゆる問題に関連していて、あらゆる層に恩恵がある、そういうアピールを党がしない。支持者が一生懸命している。
 
うすき ひでたけさん
それはやっていくべきだと話をしているし、現職の議員さんも候補者さんもお話した中では同じ認識を持たれている。
 
TJKさん
国民民主党は飲み会に連れて行って2時間ぐらい話して説明することが必要。投票をお願いするのは難しい
 
SHIROCKさん
国民民主党を説明するのは難しい。
 
市井ちまたさん
継続的に持続可能な日本且つ個人の自由を守る、多様性を担保するというのが基本にあると思うが、結局それって何?となる。一番難しい。
それだと1人10万円配るとかが分かりやすくなってしまう。
 
やま、
ちゃんと解決しようとすると小難しくなってしまう。
 
市井ちまたさん
投票行動はそうでは動かない。
 
うさぎの登り坂さん
そもそも周りの人と政治の話をしない。
ただ国民民主党にポテンシャルを感じるのがこくみんうさぎ。
母親に訴える時にこくみんうさぎを使った。
もっと上手く使ってほしい。
 
SHIROCKさん
皆、昔からそれ言ってるんだけどね。
 
TJKさん
そろそろ、こくみんうさぎの性格を設定してほしい。
ユルキャラとか。スワローズのつば九郎。チクペンとも言われていて、畜生なこともするし、ツバメなのだが、キャラ設定があるからそういう言われ方もされる。
ふなっしーとかもキャラ設定があるから、関係ない動画でも一貫性があるように見える。
こくみんうさぎは出てきてパタパタしているしか無い。
何か性格を付けてほしい。
例えば、これはやらないでほしいが、こくみんうさぎを国民民主党の議員は見えなくて、こくみんうさぎが色々としても無視されるとか、でもこくみんうさぎが付いてくる。その中で足を踏まれるこくみんうさぎとか切抜き動画のコンテンツになる。
性格がないとコンテンツになり難い。異常なまでに細かく設定してほしい。
それを徹底的に貫かないと、コンテンツにならない。そこでお約束のフレーズとか行動とかが出てくると広まっていく。今の可愛いだけだとおじさんはイジれない。
おじさんは可愛いの地味に好きだけど、そういう可愛いだけだと乗り切れない。
 
うさぎの登り坂さん
プリキュアの件で思ったが、政治的なものだけでは広がらない。
 
Samiさん
こくみんうさぎストーリーというテーマが出来ましたね。
 
SHIROCKさん
独特の闇があるといいですね。
 
TJKさん
実は玉木さんが嫌いとかね。
性格設定、キャラ設定のコンペするとかが良いかもしれない。
ワンフレーズとかでも良い。
 
SHIROCKさん
うどんが嫌いとか丁度いいかも。
 
TJKさん
気絶するとかね
 
やま、
皆様、ご参加ありがとうございました。
最後は国民民主党にこういうことをしてほしいという話になったが、色んな意見を聞けてよかった。私が知らなかった、特に採用側の話なんかは全然見えないので、良かった。
逆の立場からもモノを見ないと改善も生まれないので。
私が当面やれることは改善しか無いと思っている。
既得層にいきなり手を突っ込んでも反発が多く前に進まないと思う。
なので、改善を繰り返す中で改革が進んでいた言うように進むべきかなと思っています。
国民民主党を支持しているのはそこも有り、過激なことを言わない。
働いていて思うが、本当は良いことかも知れないが、抵抗が大きいことを言っても進まない。ちょっとした改善をずっとやっていき、そこまでやったら改革と同じとなるようなことを携わり見てきた。
なので、私はいきなりドラスティックに改革を夢見ながらちょっとした改善を繰り返して行くことが必要なのかなと思っている。今回の話を聞いてよりそう思った。
皆さん、今回お集まりいただきありがとうございました。


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