【占い館経営の今後の予測と、経営者として考えておくべきこと。また占い師も知るべき情報】
本職の占い師という存在は
稼げないと生きていけない。
身内に高額を稼いでいる人がいて家賃や水道光熱費や通信費や保険料といった固定経費を払ってくれるなら後顧の憂いなく、のうのうとやってられるが、
自分の腕のみで生計を立てている占い師は稼げないとやっていけない。
よって稼げないハコ(場所)・・つまりサイトや対面鑑定店から出来る占い師から去っていく。
ふた昔前なら去る側の占い師責任に焦点が当てられることが多かった。「あの占い師は稼げないから辞めたんだ」とか、「アコギに稼げるあの別店舗に移籍したんだ」とか言っていたが、悪口はもう通用しない。
それはインターネットもないか、まだWeb1.0の世界で情報の発信者と閲覧者が固定された世界で一方向だったときまでの話である。
これはオールドメディアと呼ばれる新聞や雑誌、ラジオやTVとほとんど変わらない状態だった。
しかしそれはWeb2.0が2004年にティム・オライリー氏らにより提唱され、私たちが現在利用しているインターネットの形となっていった。日本だと2005年のmixiに始まり2010年になる頃にはTwitter(現𝕏)やFacebookが黒船来航し、ニコニコ動画やニコニコ生配信もスタート。その後Ustreamや YouTubeやツイキャスやInstagramが2010年代前半には整い、2010年代以降はTikTokやVtuberを専門に扱うIRIAM(イリアム)などが現れ、いまは更にアプリ類はして進歩していて私はもう追いきれていない。情報の発信者と閲覧者の双方向でコミュニケーションする時代となった。
何かをビジネス化する事もWebが無かった時代とは比較にならないくらい簡単になり、ビジネスへの参入障壁は格段に下がった。言うなれば誰もが芸能人でコメンテーターで社長でTV通販の司会者となれる時代になったのである。
またフリマサイトもヤフオク!しかなかった時代から、メルカリやベース、ココナラなど誰もが出品者でもあるし購入者となり、そこには営業時間も立地や距離といった空間も必要としなくなった。
【↓ここが今回の話の要点である】
つまりマスの視点に立てば
従来のどこか立地が良くて内装が綺麗で見栄えのよい店員がいて専門サービスとしてもてなしてくれる店舗よりも、
テキストで美辞麗句を並べたて「映え(ばえ)」を意識し撮影した画像によって商品をよりよく見せた情報の送受信が上手い人が勝つ時代となったのである。
【↑ここがかなり重要である。】
以上のようにWeb2.0の現代ではSNSなどの情報の発信者と閲覧者の双方向でコミュニケーションする時代となった。
だから昔のように占い師が必ず対面鑑定店や電話占いのサイトに待機して、来るかどうかわからないお客様を待ち続けなくてはいけない時代ではなくなり、
占い師はSNS(Xや Instagram、ココナラやメルカリ)さえあれば開業し、そこで鑑定可能な時間帯を発信して、そこにお客様から鑑定予約が入ったときだけ鑑定するというのが可能なのである。
技術が上がり4G形式以降は通信速度も格段に上がり、5Gに至ってはzoomや LINEなどによる画像や双方向コミュニケーションもだいぶストレスフリーになったのでオフィスや客先に行かなくても高速通信で、自宅やカフェやレンタルスペースのどこでも作業できるようになった。光回線の速度も上がってきたのでWi-Fiスポットの近くかかポータブルWi-Fiさえ持っていたら通信費の不安もなく連絡や作業に徹することが出来るのです。
更に来年2025年からはテスラ(X)社のスターリンク計画のような無数の人工衛星と電波を送受信する6Gがスタートする予定です。
台風の雲のような暑い雲さえなければ、どこにいても例えば富士の樹海にいても遮蔽物さえなければ理論上は快適に情報の送受信が可能となります。
これは、従来のビジネスモデルだけでなく、人類の活動を大幅に変更させる破壊的で魅力的なアップグレードとなるのは間違いないのです。
それは人類史上まだ誰も見たことがない世界になるということで
すでにかなりブロックチェーンなどのWeb3.0の着実に進行していて、その先のWeb4.0の世界のメタバース化が視野に入ってきているということになりました。、、注✴︎
またAI技術の向上によってあらゆる作業がこれからどれくらいの割合かも選べますが無人化が進むでしょう。そうなるとハンナ・アーレントが提唱した「労働」→「仕事」→「価値」でいうと
作ったそばすぐ消費される労働の産物はほとんどAIを搭載したロボットにとって変わられることになります。
このことはその人にしかない経験や知識で他の誰かに変えがたい「仕事」以上をしていくことが大事であり、「労働」だけしていれば給料💰がもらえた時代の終焉を予感させます。
話を戻しますと、以上のことから今はWeb2.0から3.0への併用ないしは移行期間なのであり、限定された空間にいるメリットは年々・・いや日々、いやいや、刻一刻に減じているのです。ハコを所有していることのメリット・デメリットがWeb技術の進化により浮き彫りにされ、実際にはデメリットが多くなってきています。
その事に気づいていないハコの所有者や店舗責任者が多いこと、多いこと。
まだ日々利用される飲食や散髪などはまだWebや AIが完全に置き換わることはできませんし、定点のハコ(店舗)でやることの価値を見出すことができますが、おおよそそれ以外の産業は定点のハコでやる方がデメリットが高くなる傾向が高いです。
特にサービス業で知識メインに販売している、学習塾や英会話などはすでに定点のハコを持たない企業が増えており、なんなら日本ではなく、アメリカやフィリピンなど海外からサービスを提供しています。
私の属する占い界隈もそのような時代にあって、変更を余儀なくされていることは多々あります。特に従来のハコを持つ占い店の経営者はこの時代の流れを把握していなければ、ますます利益が先細りの状況となるでしょう。
2020年から始まったコロナ禍によって様々な事が変わってきました。飲み会も以前ほどは活発ではなくなりました。これは人口の多い50代以上が健康不安から節制したり、60代以上が現役引退して飲屋街から姿を消したこともありますが、
若い世代は大人数での飲み会に喜びより苦痛を感じているし、そもそも高いアルコール度数や濃いカフェインを嫌う嗜好の変化もあります。そうなればスマホやPCで手軽で楽しめるインタラクティブなゲームやインフルエンサーの配信などに時間を費やす傾向が増していくのです。
そのことは若い世代から影響され上の世代へと波及しているので、ますますWebに依存度が高まっています。
つまり従来のハコによる経営手法だけでは経営が成立しないのです。
社会の流れが変わっていることを経営者が自覚しハコのデメリットをよく考えないと、経営者がハコを持つことや占い師がハコにいることが損失になるのです。
本来であれば利益が出せた状況にもかかわらず、判断や行動を誤り営業や販売の機会を逃すことで生じる未来的な損失のことを「機会損失」といいます。「機会ロス」「チャンスロス(Chance Loss)」とも呼ばれます。
占い界隈で言えば、
集客の弱い占い店🟰儲からない可能性が高い→占い師の利益の機会損失
という構図になるので、生計を立てなければならない占い師で稼げる能力を持つ人は離れます。
ハコである占い店側が古い従来の手法にだけ重点を置いて殿様商売をしているだけで集客の努力もしないままなのはどうしてでしょうか?
答えは簡単で、インターネットがない時代の占いは路上かイベント会場か占い店しかなかった昔の感覚のままで「ハコに置いてやってるんだから」という態度で昔ながらの売上を折半の50%持っていくことしか考えてないからです。
そうなれば占い師側が選択肢として他人が経営者のハコを選ばなくなるのは当然です。
冒頭にも書きましたがふた昔前なら去る側の占い師責任に焦点が当てられることが多かった。「あの占い師は稼げないから辞めたんだ」や「アコギに稼げるあの別店舗に移籍したんだ」はもはや通用しません。
またそんな態度の悪口を占い店側のオーナーが言っている事が、他の誰かから占い師の耳に入っているとしたら、そんな店に寄りつく占い師がいるはずがありません。
ハコを持つ側が偉い時代はとうの昔に終わっています。占い師も経営者もハコのデメリット・メリットをよくよく研究したほうがよいでしょう。
売上をコロナ禍のせいにしていた占い店は多かったのですが実際にはコロナ禍から一年以上経った現在の方が占い店が廃業しています。経営者の高齢化で閉じる場合もありますが、この2024年春から6月半ばに、都心部や政令指定都市レベルにあった有名占い館もいくつか廃業しています。
占い師も経営者ももっと危機感を持つべきです。
師弟の派閥や系統、占術の東西とわずたくさんの占い師が所属する占い館モデルは1980年代に原宿・渋谷、大阪の難波などで始まりました。
その時代はお客様側もそこに行かない新しい占いに触れられませんでした。
また以前は何軒も離れた占い店にいかないと占ってもらえなかったが、占い館であれば何人も占い師に効率よく占ってもらえた。
占い師側もそこに所属している「公認」「人気」の占い師というステータスがえられた。
だから占い館形式は利益が高かった。
しかし
時代は変わった。
従来のままであれば占い店の未来はない。
そのことを真剣に占い従事者は考えなくてはならない。
注✴︎・・Web3.0とは分散型アプリケーション(DApps)を通じて、ユーザーが自分自身のデータを所有し、管理し、共有できるようになること。ビットコインなどの仮想通貨や、ネット上の画像データを唯一のものとするNFT(ノンファンジブル・トークン)がある。
注✴︎・・・メタバースとは、インターネット上に構築された3次元の世界で、ユーザーはアバターと呼ばれる自分の分身を通して交流や経済活動を行うことができる仮想空間やサービスです。英語の「超越(meta)」と「宇宙(universe)」を組み合わせた造語で、現実世界とは異なるもう一つの世界と捉えることができます。