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#19北欧への旅/外国人にとってイミグレーションは怖いけどね

イミグレーションの列は相変わらず長かった。

わたしの番がきて、白人男性イミグレーションオフィサーの前に立ちました。

まず、カウンターの前に立ち、パスポートを見せて、写真を撮られたところで、

officer: 「グリーンカードは?」

yahoi:「コペンハーゲンで盗まれました。スマホに画像ならあります」

officer: 「古いカードも持ってない?」

yahoi:「自宅にはありますが、今手元にはありません」

オフィサーが「あっちに行って下さい」とオフィスを指さしました。

案の定、この運び……覚悟していました。

イミグレーションを出るまでの間は、通常スマホの使用は禁止ですが、オフィスで待たされている間にこっそりQPさんに"Office"とだけメッセージしました。

これからどんな審査を受け、どれだけしぼられるかわからないからです。

イミグレーションのカウンターでひっかかってオフィスに連れていかれたのは過去に数回経験しています。わたしは家事のし過ぎなのか、指紋がうまく出なくてよくひっかかるのです。

一度、オフィス内でヒスパニック系の女性が入国を許可されなくて、泣き叫んでいたところに出くわしたことがあります。小さな子どもたちを米国に残したまま、高齢の母が病気だからと自国に帰国して戻ってきたら、入国を拒否されたのです。

「子どもたちはどうなるの?」

と泣き叫ぶ女性の姿があまりに痛々しくてもらい泣きしそうになりました。

そんなわけで、容赦ないことも知っているので外国人にとってイミグレーションはやはり怖いところです。

待たされている間に、その記憶がよみがえってしまいました。

10分ほど経って、名前を呼ばれました。

今度は妊娠中でかなり臨月に近そうな大きなお腹を抱えた若い女性オフィサーです。

「失くしたのですね?説明して下さい」

yahoi:「はい、コペンハーゲンで盗まれました。パスポートもグリーンカードもクレジットカードも現金も免許証もみ〜んなね。ボーディング・フォイルが搭乗に必要なことも知っていたので試みました。ここにあるのがその書類です。申請するためにUSCISに支払ったレシートも全てあります」

全ての書類を見せながら、アメリカ大使館に電話しても出なかったことなども説明したらとっても同情的に、とんだめにあいましたね。と笑顔対応だったので、わたしの緊張も解けました。

しばらく、コンピューターとにらめっこしてわたしが怪しくないことを確認したようです。

officer:「自宅に戻ったらすぐにI-90の申請して再発行手続きをして下さいね。でもこんなことがあると面倒だから、さっさとシチズンシップ(米国市民権)をとっちゃったら?」とニッコリ。

yahoi:「それも考えなくもないのですが、日本は二重国籍を認めてないので簡単に決められないんですよ」

officer: 「え〜?知らなかった。米国側は拘らないのにね。少なくとも575ドルもったいないから USCISに返金してもらったら?」

yahoi: 「支払いのときにどんな場合にも返金には応じないと書いてあったのでたぶん無理だと思います」

officer: Oh Noooo.

どんな気難しいオフィサーにあたるかとひやひやしていましたが、こんなにフレンドリーな人ははじめて!!なんてラッキーなんでしょう。

こんなふうに会話が弾み、和やかな雰囲気でわたしは無事に開放されました。

QPさんにすぐに"released!!" 開放されたのメッセージを送信。

国際線到着のターミナルを出ると、QPさんが満面の笑みでトラックから降りてきてわたしの荷物を黙って積んで、ムギューとおかえりなさいのハグをくれました。

いっしょにいて心地よい友と、憧れだったところに旅ができて、会いたかった仲間たちに会えて、たくさんの学びや気づき得て、思いやりや幸運に助けられて、一生の思い出に残る旅が完結しました。

首を長くして待っていてくれる大好きなQPさんのいる場所に戻ることができたのも幸せなこと。🐽❤️

弾みで決めた旅、強行してほんとうに良かった。

感謝、感謝、感謝です。

旅で見たこと、聞いたことで得た気づき以上に、ハプニング主体の記事になってしまいました。書ききれなかったこと、覚えておきたいことを引き続き記していきたいと思います。


それにしても旅は人生を豊かにしてくれるとあらためて実感


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yahoi /ライフエディター・エッセイスト
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