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「歳のわりにすげー格好だね」っと息子に言われる【息子夫婦と暮らす#10】

二十代の息子のワイフ、ムーちゃんと同じようなショートパンツとキャミソール姿の還暦母を目の前にした息子の言葉です。

はっはっはー。

やっぱりそう思うんだ。

息子の中にもまだ「“日本人”が残っているな」と思いました。

専業主婦/母時代のわたしのイメージが未だ残っている息子タローにとって、母の太ももが視界に入るのは「イタイ」ことなのかもしれません。

わたしは子どもたちが家にいたころまでは“母親らしい格好”を意識していました。息子の知るかつてのわたしは、もっと“日本人”らしく、息子たちの目の前に「母親の太もも」をさらすなんてことはしませんでした。

でも、娘や息子たちが順に巣立って行ってから“母親らしい”に拘る必要もなくなったのでソレやめたのです。

2011年からエクササイズに出かける余裕もできました。最初のころはジムに行く前に着替えていましたが、そのうちめんどくさくなり朝からワークアウトにそのまま行ける格好で過ごすようになりました。

でもって、アメリカのここ数年来のファッションとしてボトムはジーンズ以上にレギンスやヨガパンツが主流となってきました。とくにわたしの住む町はカレッジタウンなので若者が多いのです。外を歩けばショートパンツやヨガパンツにおへそが出ている人なんてうようよいる環境です。

もともと米国では日本に比べれば、他人の目を気にしません。お年寄りでもド派手な色や柄の服を着るし、夏になればショートパンツのおばあちゃんもたくさん出てきます。自分が過ごしやすい格好でいいのです。

日本人度が高かったころは、「いい歳こいて、よくもこんな破廉恥な格好をして歩けるな……」なんて思ったものですが、環境とは恐ろしいものです。長く住むうちに、自分のなかにあったフツーの基準はすっかりアメリカンモードになりました。今やキャンパスを歩いている学生となんら変わらない出で立ちでどこにでも出かけてしまうのです。

真夏の日本に帰省したとき、暑かったのでうっかりショートパンツをはいたら、母も妹も眉をひそめていいました。

「その歳で太もも丸出しはないでしょ」と。(暑いのに歳は関係ないのに……と心の声)

以来、日本に帰国するときにはなるべく年相応の日本基準にあわせるようにしています。

確かに、日本でスーパーに行くとみなそれなりに日本基準のそれ相応の格好をされています。ここではあたりまえの、ショートパンツのお婆さんとか、ヨガパンツのまま歩いている中年おばさんはさすがに見ません。(いや、ピチピチの若い女性ですらヨガパンツのままは歩かないか……)

日本では、中年から高齢になるほど、色もスタイルもおさえ気味(わかりやすくいうとジジ・ババくさい)となり、ここ数年来は特に、帰国のたびに「高齢化の日本」をより感じています。

わたしはジムのついでにヨガパンツのままスーパーにも行ってしまいます。実をいうと動きやすく、着心地も良いので毎日そんなスタイルで暮らしています。

今や、ジーンズの数よりもカラフルでかわいいヨガパンツのが多いぐらいです。あまりに着心地がいいので、このごろはジーンズをはくことすら窮屈と感じられるほどです。

他人の目など気にせず、自分が心地よいスタイルで暮らせるのは、ありがたいことです。

昔の自分と比べてひとつ気づいていることがあります。ヨガパンツで出歩くようになってからのほうが、シルエットがさらされるからか、姿勢も良くなったし、年齢に反してシャキッとしてきたように思うのです。何より、動きやすい格好していれば自然とよく動くし、若々しい格好をしていると気持ちも若返ります。

服装の効果は絶大です。

ところで、わたしの30年後はタキミカさんのようでいたいと思っています。😁 ミカさんのような高齢者が増えれば、高齢化の進む日本もババ色からピンク色に変わると思うし、こんな90歳ならどんなファッションも似合うと思います。


そんなわけで、息子タローよ。

タキミカさんがおっしゃるとおり、「年齢はただの数字です」。

わたしはいつまでも「あなたの思い描いていた母」ではないのですよ。好きな格好して、好きなことして自分の時間を楽しんでいきますわよ〜!!

あなたのお父さんの分までね。

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